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大学受験 志望校はこうやって決めろ!ダイヤモンド型受験とは?

忙しい人のためのまとめ

・ダイヤモンド型受験を意識しよう
・安全校は①年内合格、②共通テスト利用(できればテスト前出願)、③一般入試で三重のセーフティーネットを作ろう。インフルエンザと合格点の急上昇は怖い。
・年内合格があるかないかで、受験戦略は変更する
・1月の第三水曜日で第一志望群から本当の第一志望を選ぶ

あなたは誰?

こんにちは、学習塾レッツ武田塾 刈谷校武田塾 新安城校武田塾 出町柳校武田塾 太田川校武田塾 半田校武田塾 大府校を運営している平林と申します。ざっくりいうと、愛知県の知多半島と刈谷市、安城市、あと京都市左京区で学習塾を運営しています。あと、愛知県知事認可 愛知県私塾協同組合というところで、理事として働いています。

志望校選びの基本を知ろう

今回のブログは、おそらく難しい内容なので、各校舎長、また、受験生をお子様にもつ保護者の方対象にしようかなと思っています。どこかの校舎で特別、役に立つというわけではなく、共通した考え方だと思うので、noteに書きました。校舎長は「もう、わかったよ…」と思うかもしれませんが、もう一度読んでみてください。そして、各校舎で志望校別のブログにしたり、面談でお話したりして塾生、地域のみなさんのために活かしてください。

つまり、個別の大学への対策などは書きません。戦略の話になります。

今回のお話は、一言で云うと、志望校選びの基本を知ろう、です。志望校選びにはいろんな方法があるのですが、今回は、「一発ホームランが打てちゃった、ではなく、きちんとヒットも狙って打つ」という考え方です。と、書くと、「逆転合格を諦めろってことか!」と思ってしまうかもしれません。

違います!

考え方なんです!

「背中を守る」から「前を向ける」

例えば、あなたは今、ゲームをしているとしましょう。あなたは、荒廃した街にいます。街の中はゾンビで溢れています。

あなたは前に進まなければなりません。ラスボス(第一志望)を倒して、このゾンビ発生の謎を解き明かす必要があります。

でも、前だけ見ていたら、後ろから思わぬタイミングで襲われてしまうかもしれません。だから、誰かに背中を任せる必要があります。

「後ろは俺に任せろ!お前は前に進め!」

もしこう行ってくれる人がいたら、あなたは、

「わかった!」

と、心置きなく前に進めると思います。

そうなんです。受験の時、第一志望だけ見ていると、「まさか!ここで!」「滑り止めだと思っていたのに、すべった!」ということがよくあります。受験は倍率との戦いなので、合格確率と関係なく起きるものは起きるのです、

だからこそ、併願校は下で説明するように考えてもらって、思う存分第一志望を目指してほしいのです。それをサポートするのも我々プロのお仕事だったりします。

第一志望は本人のやる気と勢いが大事です!併願校はノウハウやテクニックが重要になってきます!第一志望を不安なく受けるために志望校選びのフレームワーク(=考え方)を勉強してみましょう!


オーソドックスなダイヤモンド型受験を知ろう

さて、私の高校時代のときから、有名な志望校選びのフレームワークに、ダイヤモンド型受験というものがあります。最初に私が教えてもらったのは、河合塾のチューターさんからでした。また塾人の大好物、大学受験雑誌『螢雪時代』でも、志望校選びの王道として紹介されています。実際は、これに受験生ならではのいろいろなアレンジが加わっていくと思います。

これは前期試験での戦術であり、私立文系や私立理系の中期後期試験はこれプラスの戦略が必要です。

と、高校入試のような県の中での闘いと違い、大学入試は全国大会ですから、きちんと戦略立てて考える必要があります。

1:2:1が黄金比

※こちらは受験校ではありません。日程です。複数日程、複数学部をうけるため、実際はこのようになります。上記の場合は、5日間受験することになります。

受験戦略というのは、実力相応校、安全校の受け方だと思ってください。挑戦校には作戦など必要ありません。受けたいところを受けてください。過去問を繰り返して、弱点を見つけて埋めていきます。その繰り返しの回数なので、作戦もなにもありません。ただの物量作戦です!

作戦名(コードネーム)は『勇気』、あるいは『反復』です。

圧倒的に情報量で差がつくのは、実力相応校と安全校の受験方法です。ここは頭を使って組み立てていかなければなりません。

この合計、という赤字に注目してください。このように、挑戦校、実力相応校、安全校、と別けて、それぞれ数を予め割り振って、受験校を選んでいきます。今回は8日程受験としていますが、中堅私立志望の場合は、もっと受けることになると思います。既卒生も多く受ける傾向があります。また、昨今の高倍率入試では、中期試験、後期試験までもつれることになるでしょう。

そんなときも、

挑戦校:実力相応校:安全校=1:2:1

という比率に近づけるようにすると、「志望校選びに失敗して全部落ちてしまった!後期試験、急いで準備しないと!」という"うっかり"を減らすことができると思います。以前の入試では3-4日程で十分と言われていましたが、時代が変わってしまいました。(少子化でだんだんともとに戻ると思いますけど)

挑戦校、実力相応校、安全校とは?

さて、ここまで、何回も挑戦校、実力相応校、安全校ということが出てきました。一度ここで、整理しておきましょう。
以前は、マーク模試の偏差値と私立大学の偏差値は相関関係があったのですが、センター試験から共通テストに変わってから、残念ながら、かなり相関が弱くなりました。
つまり、当たらなくなりました。
私立大学の場合は、模試の偏差値より、過去問の出来不出来で決めていくといいでしょう。

学校区分と判定のイメージ

とはいえ、模試は簡単に言えば、「あたまいい、わるい」ぐらいは分かるものです。ひとつの目安にはなります。上図の右の矢印は模試での合格確率を表しています。上にいけばいくほど、合格が難しい(=難易度が高い)大学です。

「やばい、模試で、そんなこと、意識していなかった!志望校、そうやって書くの!?」

大丈夫です。偏差値のランクはおおよそ、2.5で変わります。もしいまあなたの偏差値が50.0だったとすると、偏差値50の大学はおおよそC判定です。偏差値47.5の大学ならB判定、偏差値52.5の大学ならD判定、と概算することができます。kei-netの偏差値ランキング表などを使うと割と簡単に調べることができます。(その時使う模試の偏差値は全統模試のものを使ってください)

B判定はCよりのBか、AよりのBかで、実際の合格率がかわり変わってくるので、アルファベット判定ではなく、パーセンテージ70%で切るといいと思います。できればC判定の大学を入れておきたいところです。

安全校は必ず1校は共通テスト利用入試を入れよう!

さて、安全校というものが出てきましたが、これはいわゆる滑り止め、です。ここは2校は受けるようにしましょう。ここで大事なのはそのうち1校は必ず、共通テスト利用入試を入れておくということです。

共通テストで安全校を一つ抑えよう

なぜかと云うと、インフルエンザ対策です。

これは実際にあった話なのですが、2月の頭にインフルエンザにかかり、私立入試前期試験をすべて受けられなかった生徒がいました。結局、国公立大学が合格し、事なきを得ましたが、あのときは本当に冷や汗が流れました。

毎年、センター試験のあとには、必ずインフルエンザが流行します。密室で、受験するので、ある割合はかかってしまうのでしょう。ちなみに、インフルエンザピークの感染ピークは1月下旬、私立受験の直前です。もし、そこでかかってしまうと、私立前期の半分ほどの日程で受験ができない事態に陥ります。

そしてこの共通テスト利用入試、できれば「テスト前出願」で出しておきたいです。(愛知県は出願できる大学が少ない…)

共通テスト前出願はギャンブルだがリターンが大きい

共通テスト前出願は、たしかに自分の点数がわからない時点で出願をする怖さがあるのですが、それ故にみんなが避けたがります。逆にテスト後出願は、センターリサーチというシステムで、「あれ、ここ合格確実だ!と☆り☆あ☆え☆ず、出しとこ☆」という人が出願しまくる可能性があるので、A判定でも落ちる…ということが起きてしまいます。逆に言えば、みなさんが共通テスト利用を乱発する立場になるかもしれませんので、調査書は多めにもらっておきましょう。使わなかった調査書は結婚式の思い出のスライドなんかに使いましょう。

と、みんなが判定を見て動くと、そういう怖いことも起きます。判定により、判定が狂うのです。しかも怖いのは終わってみないと上がったかどうかわからないところ。ですので、できれば、狂いようがないテスト前出願で抑えたいところです。

ちなみに愛知県では名城大学が共通テスト前出願に該当するので、旧帝大理系や難関国公立文系、南山大学(外国語学部、人文学部、国際教養学部)あたりの受験生は出願しておくとよいでしょう。

なお、共通テスト出願の際には、全統共通テストプレの成績をもとに、kei-netの模試判定システムを利用するといいでしょう。

安全校は必ず1校は一般入試を入れよう!

さて、続いては、安全校で一般受験、つまり実際に試験会場に足を運ぶ入試も、どれだけ自信があっても入れておくべき、という話です。

ここですね。これは、共通テスト利用入試の合格点数が跳ね上がったとき、また自己採点がミスっているときに備えるための対策です。

これも旧センター試験利用入試で実際あった話です。

3月中旬に急に塾生からの紹介で塾生じゃないかたから、受験相談の依頼がありました。

友達が困っているから、あすきさん、相談に乗ってあげてください、と。

「今から受験できる大学を教えて下さい。」

その子は、一浪で名古屋大学志望でした。模試では、他の旧帝大もほとんどA,B判定、盤石を期して、名古屋大学に下げて受験しました。しかし、まさかの前期試験、不合格でした。

併願先は、県内ということで南山大学(偏差値55前後)を志望していました。当然、南山大学もA判定、そして学部内1位も模試でとっていました。その子は、センター試験も5教科6科目で85%とっており、センター利用試験もセンターリサーチでA判定がでました。

しかし、センター利用入試、まさかの不合格。

その年だけ、そして、その学部だけ、合格点が87%に跳ね上がったのです。

でも、実力もあるし、一般入試で巻き返せばいい。そうなんです、巻き返せばいいのです。特待生クラスの実力があるのです。

しかし、センター利用入試で余裕があったため、
一般入試を出願していなかったのです。

出願していなければ、当たり前ですが、受験することはできません。

その子は、結局、国公立後期試験の結果が来週でます、それを見て、また、ご連絡差し上げます、と帰っていかれました。

連絡がなかったので、おそらく、そちらは合格しているとは思いますが、「予備校、なにしてんねん!ちゃんと進路指導しろや!」と思いました。

自分の塾生ではないですけど、それで困る人がたぶん今年もでます。そういう人が一人でもいなくなればいいな、とこの記事を書いています。

情報量多いですよね、本書けそうです。

今はやりの年内合格ってなに?

さて、ここからは関西の大学に進学を希望している生徒には大事になってくる話です。というか、関西では今からお話する年内合格はかなりオーソドックスな戦略です。また、愛知県にも関西ほどではないですが、戦略的に利用できる独自の年内合格制度があるので、そちらもご案内します。

大学受験というと、みなさん、1,2月だと思っていると思いますが、実は、我々塾人の間だと、それは中盤戦というイメージです。たしかに、少し前までは、中期試験、後期試験、また年内合格という制度がそこまで充実していなかったのですが、最近では、都市部では10月から3月のロングスパンで受験を考えるようになっています。

例えば関西では、学校推薦型選抜(旧:公募推薦)、また総合型選抜(旧:AO入試)で年内に合格を狙おう、という動きがかなりオーソドックスです。公募推薦が人気すぎて、龍谷大学2020年度入試では、「公募推薦不合格だが一般入試合格」が2,492名もいる模様です。(武田塾関西地区マネージャーの楠木先生ありがとうございます。)

愛知県では、特別奨学生試験、通称:特奨生試験という変わった試験があります。これは、12月に入試があり、年内に合格を出すというものです。おおよそ、偏差値45か、それ以下ぐらいの大学で受験することができます。また、この特奨生試験は、①特別奨学生合格②一般合格という2つの合格形式があり、①の特別奨学生合格の場合は四年間の学費が無償となります。また、入学金の振り込みも、多くの大学が2月末としているため、他の私立の結果を見てから振り込めるため、入学金が無駄金にもなりません。また共通テストの前の練習となります。(中部大学、名古屋学院大学、大同大学が有名です。)

愛知県在住の既卒生は基本的に受けない、という選択肢はありません。マストです。文系で地方国公立、南山志望なら名古屋学院大学(最近爆上がり!偏差値45.0-50.0)、理系で地方国公立、名城大学志望なら中部大学(偏差値45.0-47.5)がおすすめです。

年内合格で受験戦略をブラッシュアップ!

年内合格のなにがいいかと云うと、すでに滑り止めを確保できている状態で、第一志望に挑戦できるという状態になることです。また、安全校の過去問演習や対策の時間を第一志望に回せるため、第一志望の合格確率が上がります。

その結果、同じ受験日程数でも下記のようなチャレンジングな戦略を建てることができます。

安全校はすでに合格済のため、挑戦校と実力相応校にその日程をふることができます。逆に、年内合格を取らない場合は、慎重な受験戦略を取ることで、リスクを分散します。慎重型は県外に出たくないという女子生徒のご家庭がよく選びます。または、セオリー通りのダイヤモンド型受験戦略をとります。おすすめの受験形式を下記に3つ紹介します。

また、共通テストを受けない、また共通テストで失敗してしまった、という人は下記のような配分にすると、リスクをうまく分散することができるでしょう。

浪人覚悟の特攻スタイルも旧帝大、早慶では人気だが…

ここからは成績上位層がよく用いる受験スタイルです。旧帝大では二次配点が高い大学が多いので、最後の最後まで合否がわかりません。一般的な地方国公立では共通テストの配点が高い大学が多いため、かなり合否の先読みができるのですが、旧帝大は別格です。また経済的な理由で、私立大学医学部は難しい、という国公立医学部志望者にも多く見られます。

また、早慶も同様にかなりの実力が必要となってくるため、合否がなかなか読めません。

そしてこれらの層に共通するのは、最低旧帝、最低早慶という上昇マインドを強く持ちがちである、という点です。国公立ならどこでもいい、とか、MARCH/関関同立ならどこでもいい、ではなくて、「この大学に入りたい!それ以下なら行かない!」と考えがちです。地域のトップ校に多い層です。

旧帝大で玉砕覚悟の場合は"特攻型受験"をする人が多いです。

愛知県で見られる例は、名古屋大学、立命館大学、名城大学という組み合わせです。ただ、残念ながら実力は追いつかず、大学名だけで選んで受けるというスタイルです。「ほかは行きたくない!」のは分かるのですが、これはとても危ない受験スタイルです。

受験というものは、演習期に一番伸びるものです。つまり1月、2月の学力の伸長は他の月よりも大きいことが多いのです。最後の模試は12月ですから、2ヶ月ぐらいは学力を客観的にみることのできない機会が訪れます。

つまり、もし玉砕覚悟、浪人覚悟だと腹をくくっていても、挑戦校全ベット(全部賭ける)は避けたほうがいいです。「ここまではいけた!」という指標が自分でわからなくなるので、再スタートを切るときに「どこから勉強を始めよう」となり時間的なロスが発生してしまいます。来年のことを考えるなら、なおさらいまこの瞬間を大事にしましょう。来年の今日は、今、この瞬間の積み重ねなのです。今日できなくて、来年できるわけがありません。魔法使いはいません。だれも何もしてくれません。最後は自分でやるんです。

そこはプライドを捨てて、下記のように「積極型受験」をするのがおすすめです。そのほうが来年納得できる受験結果が訪れるでしょう。演習期に伸びた自分の実力を客観的に把握できるからです。未来のために、今は恥をかいてください。

また、「行かない大学にそんなに受験費用を割けない!」という方は、せめて、下記のように省エネ型受験をしましょう。

大学受験では準備しない人には、ほぼ「一発」はありません。やっぱり実力がある人、または準備期間をきちんととった人が受かっていきます。だから実力校では「数撃ちゃ当たる」は通用しても、挑戦校では「数撃ちゃ当たる」はあまりありません。この偏差値以下の大学は全部受かったけど、ここより上は全部落ちた、というのはよくあります。

ここまでは、主に旧帝大の話でしたが、早慶を狙う生徒のうち、MARCHは受かりそうという層がよくやるのが、この受験形式です。

共通テスト無視で、MARCH、早慶に全フリします。これも、高倍率のMARCHでは4タテを食らう(4つとも落ちる)ということは確率的に有り得る話なので、来年のスタートが読めなくかもしれません。そのため、安全校は入れておきましょう。俺、日大レベルもできてないかも…という主観的な檻から自由になれるでしょう。

とにかく国公立大学!なら、第一志望群をつくる

地方の公立高校に多い、とにかく国公立大学に進学するんだ!という層は志望校が最後まで決まらないことが多いです。今はとくにやりたいことはないけど、選択肢を増やすためにできるだけいい大学に行きたい、大学でやりたいことを探そう、という層です。国公立大学は難関大学ほど二次比率が高まりますが、そうではない多くの大学は共通テストの点数で勝敗が決まります。ですので、基本的には共通テスト対策に多くの時間を割くことになります。

そういう人は、まず目標とする大学の二次試験の科目を揃えた、第一志望群を作りましょう。共通テスト対策でおわらせるのか、それとも二次対策まで踏み込むのか、は注意する必要があります。

北極星は常に北を指し示す

悩んで、先に進めないよりも、とりあえず決めたほうが先には進めます。大事なのは、とりあえず方角を決めて走り出すことです。北極星に向かって走っても北極星にはたどり着けないかもしれない、だけど間違いなく北には進むのです。第一志望群という方角を決めることで、その一歩を踏み出すことが出来るのです。

地方国公立の受験校選びと私立の共通テスト利用決定は毎年きまった日にしている

共通テストは毎年、「1月13日以降の最初の土曜日及び翌日の日曜日とする」と文部科学省が定めています。そして、そのデータをもとに、各予備校が合否判定システム(センターリサーチ/共通テストリサーチ)を動かすのが同週の水曜日です。

たとえば、河合塾は、バンザイシステムというシステムを持っています。これは自己採点の点数を入力すると合否可能性が算出されるシステムです。これが第三水曜日の午後一番に稼働します。これを見て最終的な志望校を決定します。みなさんはセンター後の月曜日に、学校に自己採点の点数を報告します。その点数を全国の高校生から集めて、統計的に処理をして、合否判定を出しています。

同週水曜日が運命の日である

この日は大学受験塾にとって一番忙しい日となります。私は最長、朝3時まで生徒とやったことがあります…。

というのも、このセンターリサーチ/共通テストリサーチは、木曜日に書面にて生徒さんに返却されるのですが、その日が出願締切の私立大学があったりするのです。そうなると、ご家庭は戦争状態になります!

「お母さん!今日の17時までに郵便局に振り込みに行って!!!!」
「あんた!そういうのは前もって言いなさい!」

そのため、我々は、例年、学校に書面がとどくより前に、生徒とPCで志望校をあらかじめ探しています。とにかくこの時期はスピードが命です。チャンスは待っていても訪れません。逆に自分が動かなくて損することは多いです。この日は、どんだけ気が乗らなくても、塾で先生に志望校の相談をしましょう。

逆に国公立は出願まで時間に余裕があります。ここで第一志望群を作り、過去問をといて、出願校を決定します。共通テストの結果を踏まえて、3,4校の候補を見つけ、過去問を解いて、その中から絞り込みます。国公立大学は私立大学に比べてオーソドックスな問題がないので、実質、共通テストでの判定で出願することになると思います。

A判定の滑り止めには行きたくないあなたはC調言葉にご用心

やりたいことを重視している受験生であれば、あまり気にならないかも知れませんが、大学名やブランドなどを気にする受験生であれば、偏差値-5.0の安全校であるA判定の滑り止め校には行きたくない、という生徒も考えられます。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。C判定を三つ受けた時…

どちらが「滑り止め」にふさわしいだろうか

すべて不合格になる確率は12.5%です。

全部不合格の確率を出そう

では少なくともひとつ合格する確率はいくつでしょう。

余事象なので、1-(全不合格)


答えは、1-(1/2)^3=7/8=87.5%です。


つまり、A判定1つは確率論で言えば、C判定を3つ受験することでカバーすることができます。

ただし、労力は3倍になります。かかるお金も3倍、準備にかかる時間も3倍。その分、第一志望にかけられる時間も少なくなります。C判定ということは、いま、合格するかしないかの瀬戸際なので、対策に結構時間が取られます。

なので通常はA判定を受けます。コイントス3回に賭けるよりは、確実に抑えたいという心理が働きます。

安全志向の年というのは、多くの人はC判定×3ではなくA判定を1つ受けるという選択をする年です。そんなときは、偏差値が低い大学ほど倍率が高くなり、実力が関係ない運ゲーになりがちなので、今年は安全志向と言われたときは、逆にC判定×3にかけてみるのもいいです。

第一志望に強いこだわりがある人はA判定を一つ受けることが多いです。また、その反対に、このランク以上ならどこでもいいというゆるふわ系のときはC×3の受験をすることになります。正解はありません、家族と自分で決めてください。

最後に

大学受験は外的な影響をうけたり、また自らの変革によって、大きく変わっています。新型コロナウイルス感染症の影響、また文部化科学省の改革、など、今現在、教育自体、混沌期にあります。こういうときには、我々の知っているノウハウなどは前時代的だと揶揄されることもあると思います。しかし生徒同様投げやりにならず、ことの本質に立ち返り、未来の予想図を一緒に紡いで行きたいです。

この文章が多くの人の役に立つことを願っています。

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