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わかりやすく「好き」ってなったモネ -モネ 連作の情景-

今年は芸術鑑賞をしたらnoteに残すことを目標にした。
何本書けるかな。

2024年1月5日 上野の森美術館で開催されている「モネ 連作の情景」を見てきた。

入場が時間制で、前日の夜にチケットをチェックしたら午後からは空いていたので、出かける直前にチケットを取るつもりでいたら17時からの予約しか空いていなくてビックリした。平日なのにすごい。
「教科書に載っている画家」という認識で子供も「見てみたい」というので一緒に。

以下、美術センスは無い、にわかによる、感覚だけの感想。ハードルを下げまくって読んでいただければ幸いです。


美術館で展示を見る醍醐味

「連作」という表現に至るまでの作品が時系列に展示されていた。
美術館へ行くと、音声ガイドも借りるけれど、壁に貼ってある説明文も読みたい親子。説明文に一番たたずんでいたような。説明文の前もなかなか混むよね。

美術館の展示は、テーマがあり、そのテーマに沿った物語があって、歴史も絡んできたりするので、説明文を読んだり音声ガイドで作品についての背景や説明を聞くことは欠かせない。

今回も、モネが連作という表現に辿り着くまでの過程を知ることができて楽しかった。美術史を掘ればきっとまだまだ奥深いのだろうけど、とっかかりとしては充分。

美術館へ行くと美術史もちょっと知りたくなる。知りたくなるだけで、まだ実行には移せていないが。


普通に「うまい」という感想

有名画家さまになんて感想を!となるが、前半の風景画を見た時に「うまっ!」ってなった。街の風景画だったかな。パリの街並み。
広場に人がたくさんいて、その人々は小さく描かれているのに服装や仕草もわかる。最近のデジタル画って拡大したり近くで見ると細部まで描きこまれていたりするけれど、その絵の人々は描きこまれていないのに、少し離れて見たらちゃんと絵の中で生きて動いているように見えた。

小学生の頃に美術の先生が、お手本でちょいっと描いただけで人に見えたのに、近づいて見たら簡略化されて描かれていたことに驚いたことを思い出した。クラス中がそれに感動して、みんなでマネして描いたっけ。でも先生みたいにうまくできなくて。

だから、あんな風に描くことができる技術力に普通に感動していた。

建物なども正確に描かれているというか。
この時点で、「あ、好きだわ」って感じていた。


光の描かれ方

「光の画家」と呼ばれている理由も充分に理解した。
光を描くためにあらゆる表現をしていた。
水面に反射する光、雲を透ける光、光の在りかを示す構図など。
特に感じ入ってしまったのは、光を蓄え反射する雪。
あんなに眩い雪景色を見たのは初めて。

太陽がキャンバスの外にある構図の絵も好きだった。タイトルは忘れたけれど。(残念すぎる記憶力)

流氷の水面に反射する光もすごかった。黄金に輝く水面と流氷の寒色。

色を重ねて別の色を出す。
そして、色は光。

色彩と光について考える鑑賞だった。

構図も好きな作品がいくつかあった。
確か、船のアトリエの作品。
真ん中に船のアトリエがあって、水面に森が映って、その水面から奥にある森へ視線が誘導される。近景から遠景へ。モネの思惑に恐らくまんまとハマった視線の誘導だと思われるが、それが心地よくもあった。

描かれている対象のデッサンが正確、っていう表現でいいのかな。そこに変なノイズというか引っかかりがないから、色や構図に目が引き寄せられ集中して見られる。
この辺りになるとモネが歴史上でも有名画家であることを充分に思い知って、夢中になっていた。


連作という表現

いよいよ連作のゾーンに。
同じ構図で、季節ごとに、晴れと雨など違う気象条件で、またはある一定の場所で構図を変えて描かれる連作。
1枚の絵だけでなく、複数枚の絵で描かれることで時間や空気を感じる。また、モネのまなざしも。

同じ場所を複数枚に渡って描かれた絵を見ながら、私も激しく共感していた。

セトリが同じだとしても、ひとつとして同じライブはない。
それはアイドルも。
ライブは、アイドルは、瞬間瞬間で新たな輝きを放ち、唯一無二!!

わかるよ、モネ!!
推しは色んな角度から見たいし、愛でたい。
どの瞬間も、どの角度も美しいんだよね!!
(モネ、アイドルオタクから変な共感をされて迷惑)


芸術にしろ文学にしろ、己の内側に積み重ねてきたもので見て感じるもの。
なので、今の私の感じ方はこれだった。
好きですよ!!めっちゃ褒めてますよ!!

連作のラスト近くで睡蓮を見た。
睡蓮を描いた絵、睡蓮が浮かぶ水面と光を描いた絵、ミクロとマクロ。
ご自分の庭でしたっけ? とても愛していたんだな。


まとめ

ざっくり言えば「好き」だった。
己の感覚や感性がわかりやすく揺さぶられた。
そりゃ好きな人が多いはずだ。

また機会があったらモネの展示を見たい。


※メモ1 音声ガイドは芳根京子さんと下野紘さん
※メモ2 実際見た絵画とポストカードは色合いが違う






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