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「モテること」を目標に自分磨きをしない方が良い理由

最近、「男磨き」の分野がインターネット上で流行っているという話は最近記事にしたばかりである。

さて、そんな「男(自分)磨き」なのだが、少なくない実践者が「モテること」を目標にしていることが多い(何を隠そう、私も当初はそうであった)。

しかし私は、今では自分磨きにおいて「モテること」を目標に立てることは避けているし、人生を俯瞰してみてもするべきではないと思っている。

ちなみに、ここで言う「モテる」とは、複数人の異性に好意を抱かれる状態であり、その相手それぞれに恋愛関係や肉体関係へ発展する可能性を秘めていることでもある。従って、単に「好きなあの子を振り向かせたい」や「パートナーが欲しい」という願望が直接「モテる」ことを目標にしていると言い切れる訳ではない事に留意して欲しい。

それでは本題に入ろう。

現代社会では無理

「複数人の異性に好かれている状態」を、ここでは「ハーレム」と呼ぶ。

ハーレムな男というのは、生物学的に見れば優位なオスであり、強さの象徴でもある。

しかしながら、現代社会において、ハーレムというのは殆どの場合、社会的に否定されている。
一夫一妻制の婚姻制度は勿論、自由恋愛においても1対1でお付き合いをするのが常識になっている。

このような常識が築き上げられた経緯を説明しようとすると、生物学や社会学の分野をふんだんに盛り込んで議論する必要があるので割愛するが、感覚的にも「一途」が「善」で、浮気や不倫といった関係性を「悪」とみなされているのは理解できるだろう。

真剣なお付き合いをせず、ワンナイトや俗にいうセフレの関係を複数持ち、「モテる」という目標を達成するという選択肢は確かに存在する。このような状態は一見輝かしいものなのかもしれないが、実際には周囲からの目は非常に冷たい(し、やっている本人もトラブルに巻き込まれたり、愛が分からなくなったりで精神的に病んでいる場合が多い)。

私のかつての同級生で同様の状態になっている者がいるが、その周囲にいる人間は彼を半分ネタとして扱ったり、「キモイ」「クズ」というレッテルを貼る者が殆どであり、私含め尊敬の眼差しで見ている者は誰一人としていない。

従って、ハーレムが社会的に否定されている現代社会において、モテることを目標にすることは合理的ではない。

モテがもたらす脆いアイデンティティ

自分の価値基準で物事を判断する人を「自分軸」というのに対し、他者の価値基準を基に物事を判断する人を「他人軸」という。

「モテる」という価値観は、紛れもなく異性の価値基準を基に形成されているものであり、「他人軸」に該当する。

この「他人軸」には多くの問題点が存在しているが、その中でも重大なものに「自らを評価する軸をコントロールできない」ことが挙げられる。

確かに、努力すればある程度異性からの評価を高めることができるーが、格上が市場に参入してきたり、老化や怪我などの努力可能な範囲を超えた要因で評価が下がった際に、一瞬でアイデンティティが崩壊する。

それに、「モテる」ことで得られる承認を最大化させられるのは若いうちだけであるし、良い年をとっても「モテ」にしがみつく男性というのは正直言って「イタい」という評価が妥当ではないだろうか。

そんな一過性に過ぎない価値基準を基に目標を立てるのは、安定性に欠けると言えるだろう。

それはドーパミン的快楽

「モテ」という価値観の脆さを先ほどの章で指摘したが、価値観だけではなく、得られる快楽すらも一過性のものになる。

一般的な恋愛関係に比べ、「モテ」が目指すものは(結局のところ)複数人の異性との性交渉なのだろうが、結局のところそれは薬物やアルコールと同じドーパミン的快楽であり、それが終われば快楽も終了である。

単純に、努力に対する対価が見合ってなさすぎる。

快楽の質に問題があるのなら量を増やせばよい、という意見もあるだろう。
…そう、それこそがドーパミン的快楽がもたらす地獄の始まりなのである。

ドーパミン的快楽の最大の特徴として、「依存性」がある。
近年は性依存症も大きな問題として台頭してきている。人生を破滅させるような状態をあえて目指す必要はないだろう。

恋愛に関係する事象を目標にするのなら、そんな危なっかしい道を選ぶのではなく、結婚を視野に入れられるほどの理想のパートナーを見つける(セロトニン的快楽)方がよほど健全だし、対価も十分努力に見合うものだと思う。


以上、「モテること」を目標に自分磨きしない方が理由を述べた。
…まあ、それでもモテたいというのなら否定はしないが、「モテ」には相応の責任が伴うことを十分に理解して欲しい。

では、どのような目標を立てるのがオススメなのか?
ーこれについてきちんとまとめた記事を執筆したいと予てから思っていたのだが、まだ筆が進んでいないので、フォローでもして待っていて欲しい。

(一応、過去の参考になりそうな記事でも貼っておきます。良かったら見てやってください)

おしまい

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