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「耳が遠い」を放置しないで!


耳が遠いから・・・

いつの頃からか覚えていないけれど
母の常套句となっていた。

このセリフを言えば、誰もが大きな声で言いなおして
優しく親切に接してくれる。

会話中に何度も聞き直したり
テレビの音量が大きかったり
電話や玄関の呼出音が聞こえなかったり

聞こえにくいのは年齢のせいだから仕方ない
全く聞こえないわけじゃないから大丈夫

いやいや、大丈夫じゃないよ!
外を歩いていて、車が近づいているのに気付かないじゃん!
誤作動で済んだけど、ガス警報器の音が聞こえていなかったじゃん!

会話もこっちが大きな声を出しているから何とかなっているけれど
声を張るのも疲れるんだからね!

事あるごとに補聴器をつけさせようとしても
「補聴器なんて年寄りのもの」と断固拒否を貫く母だった。

だけど、通い始めたデイサービスで、会話に入れなかったり
呼ばれても気づかなかったりで、疎外感を抱いたらしく
ある日突然、補聴器をつけてみると言い出した。
ようやく聞こえる楽しさ便利さに気づき
いまでは欠かせないアイテムになっている。

聞こえにくいと、家族や友人といっしょに居ても会話に入れない。
何を話しているのかわからないから、ときどき聞き取れる単語だけで自作のストーリーが展開する。思いこみ、過去の体験、被害妄想の症状も手伝って
悲観的な考えが広がっていく。
あるいは、会話に入れないことから、疎外感→諦め→無関心→居眠りと
傾眠傾向が強くなっていく。

難聴の放置は認知症リスクにつながる!
もっと早く聞こえの改善ができていれば
母の認知症発症も抑えられたのかな・・・




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