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「正解」はいったん置いておこう。

外に出てブラブラと散歩しているとき。その「歩いているとき」にはたらく筋肉は、足の前側だろうか?後ろ側だろうか?

筋肉についていろいろと文献を調べていると、その「はたらき」はまだまだはっきりしていないことがとても多い。いまだにそのことについて論文や議論がなくならないということは、「はたらき」をはっきりさせる根拠づけをすることはとても難しいということだ。

むかし本のなかで養老先生が「解剖学は目に見えるかたちのものを扱っている学問だからそうそう新しい発見は出てこないんじゃよ」とおっしゃっていたがそのとおりだと思う。かたちは、はたらきとは違う。

筋肉の「はたらき」は、その人の辿ってきた人生によって変わってくるはずなので10人集めてデータを取ってみてもそのメンバーによって結果が変わってくるのが難題なのだろうけど、

人間の行動や個性がなかなか分析できないのと似ている。その人が歩くとき、前側にかたよるのかうしろ側にかたよるのかはその人の歩き方を注目していればよく分かる。

かたよってしまった理由がたまたまその人の過去のとあるきっかけだったことがわかったりすると、そのかたよりは勲章だよね!と言いたくなるときもある。

僕は整体師だからカラダのかたよりをなるべくニュートラルに寄せるのが仕事だけれど、

カラダでも全員の正解、なんてものはないのだということは忘れないようにしたい。