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遠距離家族・序の序。

夫の転勤が決まった。

1年ほど前にもチラッと話が出たが、
その時は都内だった。
対して、今回は片道5時間超である。

単身or帯同。
Dead or Dead。

我が家にとって大きな問題は、ふたつある。

卒園までは

ひとつは、次女が年長なことだ。

そして、通う幼稚園が、
年長さんへの憧れを育てて育てて、
少しずつ準備をして年長を迎える方法を取っていることだ。

「年長になったらあれやるの」
「あれは年長さんしかできないんだよ」

お友達と目を輝かせて語り合い、
憧れを胸に成長していく我が子を見てきた。

ひと足先にその過程を経て、
憧れの眼差しを受ける側となって
堂々と振る舞う長女をも見てきた。

なんとかなるならば、
親の努力が届く範囲ならば、
卒園まではお友達と一緒に。

その思いを、私が捨てられなかった。

半年超に渡るワンオペを意味することを、承知の上で。

こだわりの我が家

もうひとつの問題は、我が家が持ち家なことだ。

広くはないが、
自分たちがしっくりくるように考え抜いて建てた家だ。
ちょいちょい不満はあれど、
5年以上経ってもおうちがいちばんと思っている。

そしてローンは続く。まだまだ続く。
なのに賃貸。
ダブルの家賃とダブルの生活費。
親子の時間を確保するための交通費もドン。

あちこちに作りつけた使い勝手の良い棚や机。
なのに購入。あるいはレンタル。

無駄すぎて歯噛みする。
けれど、不便な生活の方がきっとストレスなことも
想像に難くない。

決定権、私かよ

夫は「どうする?」とも聞かなかった。

結局のところ負担の大半を担うのは私なわけだが、
さりとて決定権をぶん投げられるのは気分が良いものではない。

着いてきて欲しいとも、
ひとりで家や子を守って欲しいとも言えぬ、
夫には夫なりの苦しみもあるだろうが、それでも。

正直、少々傷ついた。

けれど、
着いてきて欲しいと言われても、
ひとりで家や子を守って欲しいと言われても、
結局悲しくて腹が立つのだ。

夫はそれをわかっていて、だから言わない。

打診後のメンタル

打診があったのは3月のことだった。

絶賛メンタル不安定中…の時期は過ぎた。

決定という安定すら
好ましく感じているほどにはやばいわけだが。

=

正式に辞令が出たいま。

捨てられたかのような、
捨てられるかのような、
妙に静かな気持ちでその時を待っている。
そんな気分の時もある。

夫婦仲は良い方だと思うが、
離婚するかのようだな、とか。
あるいは死別のシミュレーション。

コロナ前だったら、
平日の夜に父娘が会うことなど年に一度あるかという頃だったら、こんなにも衝撃を受けなかったかもしれない。

いま、
週に一度は、夕食には間に合わずとも風呂前に会える日々。
テレワークで夕食から一緒の日もある。

ここからの落差に耐えられるのだろうか。

休日の父ラブタイムがあることで成り立っている、
我が家の家事は。
親子関係は。
母のメンタルは。

かすかな期待

楽しみも、ないわけじゃない。

持ち家だからこそ、地方住みの機会は得難い。
しかも、夫婦共に縁がない土地だ。
旅行で訪れる機会も無さそうなほどに。

あちこち行けるだろうか。

これだけは。

嵩む出費にあれこれ投げ出したくなる中、
強い決意がひとつ。

1人になんて、絶対してやらない。

絆を結ぶ固い決意?

いいえ、
距離ごときで
父の役割放棄されてたまるかという執念です。

単身赴任してる側の気ままさを喜ぶ記事を
親の仇のような目で眺めながら
いい方法がないか模索している。

距離を超えるために必要なものならガンガン導入する所存だ。

まずはAmazon echo show。
電話やメールはいつでもできるけど、ワンクッションツークッション必要だ。

「おとーさん!」

このひとことで繋がれたら、
娘たちにもどんなに良いだろう。

あとは、GIGAスクールで
パソコンを操作するようになった長女に、
夫と直接繋がる手段を何か。

支給されたChromebookはあくまで貸与品、
指定のドメイン以外とのメールのやりとりは禁止だ。

普段YouTubeを見ているタブレットに
LINEでも入れようか。
スマイルゼミでもやりとりはできるが、
親がやや使いづらい&チェック忘れがち。

どうする、どうなる、これからの我が家。

とりあえずは、
2週間後のプライムセールを切実に待っている。

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