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海の街へ向かう電車の中、ハイトーンな笑い声に楽しそうな会話、日焼け止めや懐かしいシーブリーズの匂い、ガラス窓をすり抜けて降り注ぐ紫外線。まったくもって夏。

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家に帰ってひとりになると動悸がしていた時期、帰らずに近くのカフェで時間を潰したり安いビジネスホテルに泊まったりすることがあった。仕事に関しては四六時中囚われてしまって変に妥協できない精神が心を追い詰めていき、いつでもどこでも作業をしてしまう。人間関係のいざこざで疲弊。人目のない場所で気がつくと涙が流れてしまっていて、解決されることのない思考が堂々巡り。こういう時、自分がなんらかの不調をきたしているかも、とか、病かもとは思えない。この程度で崩れてはいけないとさらに自衛してしまう、どうにか日々を続けるために自分を騙し続けている感覚。

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「ネガティブを潰すのはポジティブではない、没頭だ」って、オードリーの若林が言っていた言葉を思い出しては、本当にネガティブな時は没頭なんてできないよなって落胆する。そしてその言葉が頭をよぎるくらいには回復してきたんだと確認できる。

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私はひとりの人間の私であって、世間体や多様性のことを考えるために、まず私自身の考えや思いを尊してあげることが大前提だということに気づかせてくれる作品たちありがとう。同時に、昔好きだったいわゆるどうしようもないサブカル漫画や邦画がフラッシュバックして、現実との距離の近さに目眩がする。

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学生時代の友人や知り合いが、今なにをしているとか、結婚したとか、子供が産まれたとか、人づてに聞いて驚いたり喜んだりして、もしかしたらあの小説のように分岐点にいるのかもしれない。人生経験豊かな人たちの話を聞く機会が増えて身に沁みる。

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視野を広く持つこと。停滞させないこと。わかりあわない、分け合わないことが心地良いのかどうかが大事なこと。「素敵だから他のやつに近づけたくない。要するにあなたはずるいってこと、わかる?」

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