『Division Point』 その5 (未映像化台本)
37.夜。断崖の下の岩陰に陣取っているジフ達のテント群。
38.テント群の中心。焚火。宴会。 宴会も既に佳境を過ぎ、ダレている頃。
いきなりのUPのジフH「女だ〜!」
ジフH「女〜!」と一人吠えている。
見ている他のメンバー。
ジフI「おいおい」
ジフJ「野郎、すっかり発情しちまってやがる」
ジフK「街に入るのは久し振りだからな」
※ ※
ボス「ザブ市に着いたら即取り引きだからな。向こうはカタギだ。俺達をバカだと思ってる。ちょっとスキでも見せたら、上手い事ほざいてダマしにかかってくるからな」
酔っ払って呂律の回らぬ副ボス「ハ〜イ、ボス・・・」
ジフA「ボス、さっきからそれ何度も聞いてますよぉ。酔っ払ってんじゃねーすか?」
ボス「バカ、同んなじ事なんか言ってねーぞ。さっきは、相手はカタギだから信用なんねえって事言ったんだろーがよ」
副ボス「ハ〜イ、ボス・・・」
ジフA「同んなじじゃねーすか」
※ ※
ジフC「ブルーダイヤ売っ払って、金入ったら、いいモン食って、酒買い込んで・・・」
ジフH、割り込み「俺は女だな! 女!」
ジフD「わーった、わーった・・・」
ジフH「う〜」なんて呻きながら、その場を離れる。
ジフD「どこ行くんだ?」
外に出ようとテント縁に向かうジフH「ションベン!」
39.テント群。外観。
ジフH「う〜・・・う〜・・・」何て言いながら出てくる。物陰に向かう。
暗い所で立ちションする。
スッと後ろに立つ陰。ジョーイである。
ジョーイの声「トレーラーはどこだっけ?」
ジフH、振り向きもせず、「ここには無いよ〜ん。うん」
デンタの声「だから、どこだっけよ」
ジフH「どこだっけって、おめえ・・・・あ〜っと、良く判んねぇ・・・。えへえへえへ。まぁ、明日合流するんだから、いいじゃねーか」
ジフH、ふと気づいて、「え〜?」と、振り返る。
目の前にジョーイ。更に後ろに、デンタが乗っているアシスト・マシンが立ちはだかる。
ジフH「ん? んん? 鉱山採掘用のアシスト・マシンじゃーねーの。そんなのどっかでかっぱらったっけか」
見下ろしているデンタ「ああ、昨日ドメストからな」
ジフH「ん〜?」(良く判ってない)
ジフDの声掛かる。
ジフD、テント群から顔出して「お〜い。大丈夫か?・・・って、誰だ?」
デンタ「チッ」と舌打ち。右手降り降ろし、傍らのジフHをぶん殴る。
ジフH、吹っ飛び、地面に転がる。気絶。
ジフD「う!?」
ジョーイ、右手のマシンガンを撃つ。
ジフDの足元に着弾。「ひっ! ひっ!」
ジフD、テント陰に飛び込み、隠れる。
40.テント群内。
掛け込んでくるジフDに、
ジフC「何だ、おい! どうした!」
ジフI「今の音、何だ?」
ジフD「何だかわかんねぇけど敵だ!」
ジフK「敵ぃ!? 敵って何よ!」
ジフD「知らねえよ! いきなり撃たれたんだよぉ!」
41.ジョーイとデンタ、見合う。
デンタ「ここに無いってよ、トレーラー」
ジョーイ「別の所にでも隠してあるのかもな・・・」
デンタ「どうするんだ。」
アリエール(無線の声)「今の占有者に聞くしかないんじゃない?」
ジョーイ「危ない事平気で言うなぁ」
42.テント群から離れている所にトラック。
アリエール(off)「だって、そうじゃない。見当たらないんでしょー」
ジョーイ(off)「ふう・・・。しょうがないか。意外と戦力無いみたいだしな」
アリエール(off)「て、言うより、この星の武器や機械自体が数も少なけりゃ旧式だし。基本的に地球の払い下げなんだもの」
デンタ(off)「一人か二人捕まえて聞き出して、こそっと盗んじゃえばいいんじゃないのか?」
※ ※
トラックからテント群見える。
ジョーイ(off)「気係りは潰しておく方がいい。殲滅がベスト、最低でも半殺しにして報復する気が起きない様にするんだ」
デンタ(off)「お前も平気で危ない事言うね。生まれの星座が一緒なんじゃないの? 君達」
43.トラックの運転席。
アリエール「無線はアクティブにしててよ。危なくなったらあたしも駆け込むからね」
ジョーイ(無線の声)「馬鹿言え。車にジッとしてろ」
アリエール「馬鹿な事言ってないわ。一蓮托生って事よ。もうこうなっちゃったらね」
44.39と同。
ジョーイ(真顔で)「一蓮托生・・・・」
ジョーイとデンタ、顔を見合わせて
デンタ「古いね」
ジョーイ「イッてるね」
アリエール(無線の声)「そういう事言う時は無線切っていいんだけどね・・・!」
(続く)
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