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『Division Point』 その6 (未映像化台本)

45.テント群。内。 
 ジフA「どこのどいつだかが襲って来たってぇか!」
 ボス「どこからかブルーダイヤの話を聞き付けたか・・・。返り撃ちにしろ!」と、懐から銃を出し、握る。
 副ボス「う〜〜いっ・・・ボス」
 ボス「おい、シャキッとしろ!」
 副ボス「う〜〜・・・」
 一角に爆発が起きる。
 皆「!!」 2人吹っ飛ぶ。
 「!」と見上げるボス。断崖の途中の中腹に立っている、デンタのアシスト・マシンが見える。
         ※              ※
 アシスト・マシンのクローズ・アップ。
 右手にロケット・ランチャーを構えている。
 先程の爆発はその初弾である。ランチャーに煙が残っている。 
         ※              ※
 ボス「あいつか!」
 ジフ達、拳銃やマシンガンを向け、撃つ。
         ※              ※
 デンタ、素手の両手で持った手りゅう弾をポポポイッと投げる。
 デンタ「ほーれ」
         ※              ※
 ジフ達の周りで起きる爆発。
 シブ達「わっ!」「ひぃっ!」
 沸き立つ炎と煙に、ゲホゲホしている中に、ズシン!! と降り付くアシスト・マシン。
 身構えるジフI、J、K。
 デンタ、ブン、と風を切る音を鳴らしながら、左手を振るう。
 左手先に付いた切削器が、ジフI、J、Kの頭の上の断崖の壁を突き刺し、更に掘る。
 ジフI、J、K「うひ〜〜〜!」
 振り返り様に右手に持ったロケット・ランチャーから一発撃つ。
 ボス、ジフA、迫るロケット弾に「あわ〜!!」と慌てて、横に飛ぶ。副ボスは寝落ちしている。
 副ボスの近くの岩壁に着弾する。
 大きめの砕岩が副ボスを潰す。寝たままあの世行きになる。
 横になってるボス、ジフAに砕石が降り注ぐ。
 ジフA「あいてて!」
 ボス、デンタを睨む。
 アシスト・マシンのデンタ、ロケット・ランチャーを捨てる。
 デンタ「ブルーダイヤはどこだ!!」
 アシスト・マシンにカカカンと、何発か被弾する。
 デンタ「おっ!?」と向く。
 ジフC、D、銃を持って向かってくる。
 デンタ、逆も見ると、ジフI、J、Kが銃を抜いている。
 デンタ「あったった、と」
 足のローラーを回転させダッシュするアシスト・マシン。
 2m程直進し、180度旋回。走りながら素の右手に持ったマシンガンを撃つ。
 ジフC、Dの周りに着弾し、足は止められるが、当たらず。
 デンタ「くそ! 意外と揺れるんだな、こいつは! なかなか当たってくんねぇや!」
 右のジフI、J、Kの様子を盗み見る。
 デンタに向かって攻撃しようとしていたジフI、J、Kらに車体を向け、突撃する。
 ジフI、J、Kらをひっくるめて壁にショルダーアタック式に激突する。
 車体を放すと、ジフIやられて目を回している。J、Kも痛そう。
 ジフAの声「待ってくれー。ボス!」
 デンタ、ボス達の方を見る。
         ※              ※
 逃げ掛けているボス「後は何とかしろー!」
 ジフA「うっそー!!」とか言いつつ後を追う。
         ※              ※
 デンタ「親方は俺が追うぞー! ジョーイ、頼むぜ!」
 デンタ、ローラーダッシュし、ボス達を追う。
 去るデンタに、マシンガン下部に据え付きのグレネード・ランチャーを構え、撃とうとするジフD。
 その背後の一角から、両手にマシンガンを腰溜めに構えた姿勢で姿を出すジョーイ「オーケー」
 ジフC、Dの背中に向けてマシンガンを掃射する。
 ジフC、D、「うをわっ!?」とやられる。
 「!」となるJ、K。
 ジフK「畜生!!」と、銃をジョーイに向け、撃つ。
 ジョーイ、身を潜めてかわす。
 ジョーイ「さあて、どいつかから聞き出さないとな・・・」

46.裏。ジフ達のバイクが置いてある。 ハア、ハアと息切らしながら、走ってくるボスとジフA。
 ジフA「ボスー! 戦わねえのか!」
 ボス「うるせえな! そうしたけりゃ、お前残れ!」
 それぞれのバイクにまたがる。
 ジフA「俺、嫌だー! どこに逃げんだい!?」
 ボス、セルを回しながら「ザブ市だ!」
 ジフA「ブルーダイヤを追うんか!」
 ジフAのバイクに「ガン」という音と同時に衝撃。
 ジフA「ガン・・・?」
 爆発するジフAのバイク。
 ボス「うわ・・」とひるむ。
 デンタのアシスト・マシンが、ダン! と眼前に降り立つ。
 デンタ、銃口をボスに向け、「ブルーダイヤは先にザブ市に向かってるって? 道理でここに無い訳だな」
 ボス「う・・・」と呻く。
 デンタ「ジョーイ! 聞いたか!?」

47.ジョーイ ジョーイ「聞いた。アリエール! マップデータを開いて、ザブ市迄のルートを出しておいてくれ! すぐに追うぞ!」

48.トラックに待機しているアリエール。
 アリエール「判った!」
 と、モニターに付近の地図データ開く。ザブ市迄のルートが表示される。
 レーダー情報か被る。接近する物体を捉え、地図の一点が光る。
 アリエール、モニターの明りを受けた顔で「・・・・・・!」

49.ジョーイ
 隠れている壁に被弾する弾々。
 ジョーイ「悪いが、これ以上お前らに構ってる必要無いんだよね」
 ジャキンと、マシンガンのボルトを引く。
 ジョーイ「一気に行くぞ!」

50.46と同。
 ボス「畜生・・・只のアシストマシンじゃねぇか・・・。何かと思った・・・」
 デンタ「戦いはハッタリだからな」
 ドーンという音とテント越しの向こう側に立つ炎。
 それを見てるデンタ「あいつって結構、冷酷なんだよなぁ。」
 ボス「ぐぐ・・・・お前ら、何なんだ・・・」
 デンタ「あぁん? 昨日の今日だろうが! 覚えとけ、バカ!」
 ジョーイ、走ってやって来る「こいつがボスなのか?」
 デンタ「こいつがボスなのよ」
 ボス「あ! 昨日の運ちゃんか!!」
 デンタ「おっせーんだ!バカ!」
 ボス「何でここが判ったんだ・・・」
 デンタ「運が良かったんだよ」
 アリエール(無線の声)「ジョーイ! デンタ!」
 ジョーイ「どうした?」

51.トラックのアリエール。
 レーダーを見ながら、アリエール「何かこっちに来る! このスピードは・・・空からみたい!」

(続く)

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