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父の人生 母の人生 私の人生


 久しぶりに、実家で夕食を食べた。

昨年の10月に実家を出て、何度目かの一人暮らしを始めて以来、実家で夕食を取る事はほとんどしなくなった。

 自分の部屋に帰って好きな物を作って食べる方が気楽だし、何より食卓を囲む時のどよ~んとした空気感が耐えられないから。

すこし前に、母が、私を8050問題の娘、ニートのように捉えていた事を知った時に少なからずショックを受けたけど、それは仕方がないとも言える。

コロナ禍もろ被りの個人事業主だしね。それ以外にも心配の種は売るほどある。何より痛みを感じているのは自分自身だから、親の心配という大義名分で、触れて欲しくはないのよ。

 それでも、今年の正月に、穏やかに自分の将来について話が出来た事で、両親と私の間の空気感も少し温かくなってきた気はしていた。

私だって、できる事なら両親を喜ばせたいと思っている。

私にできる数少ないこと、その一つが両親と一緒に夕食を食べるということ。それが果たして、両親が嬉しいかどうかはさておきね。

 食事自体はささっと食べ終えたのだけれど、すぐには席を離れずにいたら、最近亡くなった父方の従兄の話になった。

父は祖母が後妻に入って生まれた息子で、義理の兄姉とはずいぶん歳が離れていた。しかも、祖父は父が4才頃に亡くなったので、母一人子一人、貧しい中で育ったそうだ。

 本当は、父は家を離れて、外に働きに行きたかったらしい。けれど、祖母が体があまり強くなかったらしく、そんな祖母を置いては行けなかったと。
(その割には、祖母は90才過ぎまで長生きだった)

 そんな祖母だったので、あまりきちんと食事も作ってもらえなかったのか、お茶漬けで済ますこともあったそうだ。

そんな父のところに嫁いできた母。
嫁いできた時に、父の伯父が「何かあったら自分に言っておいで」と声を掛けてくれたそうで、その言葉が心強かったと語る。

「だから、自分はお父さんの親戚も、自分の親戚も差別は一切しなかった」そうは母言い切った。

振り返ってみれば、確かにそうだったと思う。
父の義理の兄弟やその子供たちが、うちに来ることもたびたびあったけれど、母は一切それを嫌がるそぶりを見せた事は無かった。それは、表面的とか義理ではなく、本心からそうだと思う。

だから、従兄妹たちも母をとても慕っていた。

 父も、母一人子一人の貧しい中で育ち、母と結婚して、一生懸命家庭を築くために頑張ってきた。父は本当に、謹厳実直を絵にかいたような人で、父はそういう生き方が、一番良いのだと途中で気付いたと言った。

 謹厳実直な父と、自分に厳しく他人に尽くすことを良しとする母。そんな両親のもとに私は育った。

 二人の間に初めての子どもとして生まれ、厳しく躾けられ、周りから後ろ指など指されない良い子に育てと。

人は、育てられたように育つと思う。でも、ある年齢になった時に、その育ってきた価値観に違和感を覚えることもあると思う。

だって、時代の流れも変われば、大人になってみる景色も経験も違うから。
育った価値観に違和感を感じなければ、それはそれでいい。
もし、違和感を感じたら、それを自分で塗り変えて行けばいい事。



昔の両親の話を聞き、改めて思い返しながら、恥ずかしながら、私は二人の歩んできた人生を、しっかり受け止めていなかった事に気付く。

違和感を感じた価値観を否定し、塗り変えることに必死で、二人の人生まで否定しようとしていた。

 父には父の人生、母には母の人生、そして私には私の人生がある。どちらが正しいも間違いもない。どれも愛おしく尊いもの。



きっとこれから先も、両親はまたいろいろ口出ししてくるかもしれない。それを煩わしいと思うかもしれないけれど、両親の辿ってきた道を思い出せば、少しだけ優しくなれそうな気がする。



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