お母さんスイッチ
スイッチが切れてしまった。
私のお母さんスイッチ。
昨日の夜、晩御飯に天津飯ふたり分作って、食べ終わったくらいで切れた。
夫は仕事。
洗濯は…明日しよう。
お風呂は…入りたくないけど入らなくちゃ。でも入りたくない。
でろーんと長座布団に伸びたままごろごろ。
あんまり疲れたのでその後は息子にも「今日はお母さん終了しました。今はただのまみちゃんです。まみちゃんなのでもう何もしません」と宣言して頑張らないまま、寝た。
まみちゃんなので絵本は1冊しか読みません。
まみちゃんなので長い話の絵本は読みません。
まみちゃんは眠いので先に寝ます。
お母さんじゃないまみちゃんは自由だ。
でも息子は少しさみしそうな顔だった。
…
朝、目覚ましのアラームで私と一緒に目が覚めた息子は
「いまは かか? まみちゃん?」
と、真っ先に確認してきた。
「まみちゃん いやだなぁ」
わかるよ。
お母さんも毎日やさしいお母さんでいたいんだよ。
でも時々どうしてもダメなんだ。
まみちゃんの部分がイヤだイヤだと暴れまわって感情が爆発する。
毎日料理洗濯は面倒だし、息子が一緒に遊んで!こっち見て!と言う頻度と同じくらいひとりになりたい!本が読みたい!と思ってる。
油断すればすぐに部屋はおもちゃで散らかるし、床は食べこぼしや髪の毛や埃が溜まるし。
視界の隅であれもしてこれもしてと常にせっつかれてる気分になる。
…
誰かに優しくするには、心のゆとりが必要だ。
大好きな息子でも無条件にいつでも優しくできない私は、意図的にお母さんスイッチをOFFする時間が必要だ。
必要に迫られて家事をするんじゃなくて、自分でやりたいからやろうと思えるだけで苦痛は減る。
お母さんスイッチはOFFだけど、天気が良くて気持ちいいから洗濯しよう。
お母さんスイッチはOFFだから、洗い物は溜まってるけど後でいっか。
お母さんスイッチはOFFだから、自分のためにぶらっと出掛けてみようかな。
何を買いに行くでもなく、ぶらぶらお店を眺めて、ちょっとお茶して。
時間がきたらちゃんとスイッチ入れるので。
少しだけスイッチOFFをして楽しもう。
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