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月イチくらいの読書感想・2021年10月-11月

だんだん寒くなる秋は、読書が思いの外はかどらないように思います……。出歩くことが多くなって、読書の数も減ったように思います。新型コロナの感染者も減って、外に出たくなったからでしょうか……。

10月11月は、遠出をするような少し世界をはみ出るような書籍を読むことが多かった気がします。

1、三体Ⅲ 上下

三体文明の地球侵略に対抗する「面壁計画」の裏で、若き女性エンジニア程心(チェン・シン)が発案した極秘の「階梯計画」が進行していた。目的は三体艦隊に人類のスパイを送り込むこと。程心の決断が人類の命運を揺るがす。シリーズ34万部以上を売り上げた衝撃の三部作完結!

全5巻、分厚い全部を読む行程の長かったこと。息を呑んで見守った「三体」の世界の完結です。

読み終わってみると、3巻が3巻とも、違う雰囲気でした。(前にも書いたけれど)1巻目は「インター・ステラ―」のような静かさ、2巻目は「スター・ウォーズ」のようなスペクタクル。3巻目となると「2001年宇宙の旅」のような、世界の根源的な部分を探るような旅でした。物語で扱っている学術分野を体系化して示したら、すごい事になりそうだなと思うほどのバリエーション。“長いから飽きちゃうかも”と心配している人も安心です。

Netflixでも映像化が進められているそう。「SFが未来をつくった」という言葉もあります。三体以後の未来はどのような姿になるのか楽しみです。

2、アーユルヴェーダが教える せかいいち心地よいこころとからだの磨き方

アーユルヴェーダは人生を変える、5000年の知恵IT企業での激務の毎日…大失恋、仕事上のスランプ、自己肯定感ゼロ…自分を前向きに変えたいと、様々な美容法、健康法やダイエットに挑戦するも失敗。そんな中、ある本が私の人生を変えました。それが、アーユルヴェーダだったのです。実践していくことで、仕事もプライベートも面白いほど好転。もっと本格的に学びたいと、イギリスのアーユルヴェーダカレッジに入学、卒業後はスリランカへ渡り修行。その後、高級ホテルでセラピストとして働きました。本場で学んだからこそわかる、アーユルヴェーダの技術、奥深い知恵を伝えます!

10月の前半はどうにも気持ちがあがらなくて、うつうつとした毎日でした。この本でアーユルヴェーダの考え方を知り、自分の体のタイプを知って食べ物や過ごし方に少し気をつけるように。さらに、1日の始まりが大切かなということで、太陽礼拝と3分間の瞑想をほぼ毎日スタート。

そのおかげか、ちょっと気持ちよく毎日を過ごすことができるようになりました。自分の体調を観察する時間があるとよいですね。

3、ワールドトリガー(1〜24巻)

異次元からの侵略者「近界民」の脅威にさらされている三門市。そこに住む少し正義感の強い中学生・三雲修は、謎の転校生・空閑遊真と出会う。遊真の行動に振り回される修の運命は!? 最新型SFアクション始動!!

ツイッターで「既刊全部を送りつける、ファンの布教活動」が話題の漫画です。

最初はなんてことないアクションSFに見えますが、世界観の設定、中で展開される戦略など、物語が進むにつれて楽しさがじわじわと深度を増していきます。読み返すと「あれはこういう事だったのか」と思うこともしばしば。いま3周目です。

わたしも誰かに送りつけたい。

4、日出処の天子

ときは飛鳥時代前夜、権勢を誇る蘇我氏の後継者たる毛人は14歳。父に連れられて出仕した朝廷で、10歳の少年、厩戸王子と出会う。毛人と厩戸、ふたりの激動の物語が、いま始まる。

作者の山岸凉子さんの作品が、一気に電子書籍化されました。その際の「漫画は生モノ」というコメントになるほど、と読み始めたのがこの本です。

“ひと”ならざる厩戸皇子。あやかしが見えたり、操ったり。孤独感や黒い部分も見えたり。政治や人の情に振り回されながら、彼がつかむ幸せはあるのでしょうか。

5、書き出し「世界文学全集」

書き出しを読めば世界文学がわかる! メルヴィルから、ジョイス、ウルフ、カフカ、トルストイ、漱石まで、世界の名作全73作品の書き出し部分を「柴田訳」の新訳で収録する。

11月に文章の書き方をレクチャーする機会があり、そういえば文章の書き出しのパターンはどんなのがあったっけと振り返りたくなりました。そこで購入したこの本ですが、書き出しを見るというよりも解説のほうがおもしろかったりもします。

これを読んで体系化した書き出しは、全部で7種類くらい。もしかしてもっとあるかもしれません。

書くことを職業にしている人間としては締め方に課題を感じることが多いですが、書き出しのバリエーションも広げることができたら執筆ももっと楽しくなるのではと感じます。




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