名もなき看護業務を徹底的に洗い出してみた
「名もなき家事」ってありますよね。
洗濯とか料理とかゴミ出しとか以外の、名前がつくもの以外の家事のことです。
ゴミ箱からゴミ袋を出して袋をしばったあとに、新しいゴミ袋をゴミ箱にかけておくとか、ゴミ箱の底に新しいゴミ袋をいれておくとか、そのストックがひとつしかなかったら買い物リストにいれておく or ネットで注文するリストにいれておくとか、そういうやつ。
実は、看護業務の中にも名もなき業務、名もなき仕事はたくさんあります。
看護師は検温や採血以外にも、たくさんの業務をおこなっているんです。
もっと分業が進めば業務負担は減るのかもしれませんが、少子化がどんどん進むこの国においてそれは乏しい未来なのかもしれません…
今回は、その名もなき看護業務を徹底的に洗い出してみることにしました。
誤解してほしくないのですが、このnoteは「ほら、看護師ってこんなに大変でしょ!」とアピールするためのものではありません。
(過去にアピールした記事があるので、お暇な方はどうぞ)
その仕事の全容を覗き見することで、少しでも他者への想像力が膨らめばいいなという趣旨です。
わたしからしたら、マーケターやプランナー、プロダクトマネージャーの仕事とか全然わかりませんもの。
みんな、パソコン開いて何してるの?
みんな、どんなことが仕事なの?
あらかじめ断っておきますが、この文章は読むと大変疲れます。
いま、誤字脱字がないか読み返したんですが、書いた私が読んでも疲れるのです。
ディズニーランドで朝から晩まで遊んだときと同じレベル。
どうか、丹田に力をいれて読み進めてほしいと思います。
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私の勤務は夜勤専従。
そのため仕事は夕方から始まります。
15時45分。
病院に到着します。
タイムカードを打刻して、ロッカーにいって白衣に着替えます。
白衣の右ポケットにはペンケース
ペンケースの中には、複数の4色ボールペンとマジック、はさみ
左ポケットにはアルコール綿と絆創膏、駆血帯、大きな消しゴム
胸ポケットにはネームホルダーとリップクリームと小さな懐中電灯
これらが入っていることを確認します。
仕事で使う道具を入れているバッグに持ち替えて病棟に向かいます。
もちろん、夜勤ですので2.5回分ぐらいの食事や飲み物も一緒に持って上がります。これが結構重い。
病棟に到着したら、指定の場所に私物を置いて勤務の始まりです。
本来は16時半からの勤務になりますが、看護師特有の悪き文化、前残業というものがあります。
患者の情報を事前にとっておくというものです。
その他にも勤務前にいろいろやっておきたいことがあるので私は早めに病棟に上がるようにしています
(この時間分の給料を出してほしいと13年間思い続けている)
荷物を置いたら白衣の右側にある取っ手に、自分用のアルコールボトルを引っ掛けて勤務の開始です。
病室前にもアルコールのボトルは置いてありますが、自分専用のものをぶら下げて働くっていうのは、かなり一般的になってきていると思います。
手指衛生用のアルコールをどんどん使うよう、厚生省が指示をしているんですね。
私の場合は月に1本から1本半ぐらい使います。
1本が250ccぐらいなので、一般の人が使う量に見たらびっくりするかもしれません。
ナースステーションについたら、病棟に置いてある自分のクリップボードを持ち出します。
続いてホワイトボードに掲示されている自分の受け持ち患者表を確認します。
ここで初めて、今日自分がどういう患者を受け持つのか知るわけです。
患者の情報収集と言ってもいろんな情報がありますが、ここも必要な情報をピンポイントで取っていきます。
ずっと入院している患者さんの既往歴や家族背景などは取る必要がありません。なぜなら、もうすでに知っているから。
一方で、今日入院してきた患者の現在の状態、病気の具合、既往歴、今いっている点滴、内服している薬、これらは必ず確認します。そしてメモをします。メモする場所は自分のクリップボードですね。
他にも私の場合は、血糖測定や採血・尿検査、目薬や吸入薬の指示などをクリップボードに書き込んでいます。書かないと忘れちゃうから。
続いて日勤さんがメモで残してくれている書類を見ます。
ここは、カルテに書くほどでもないけれども伝えておきたい連絡事項が書かれている場所になります。
あとで患者の家族が書類を持ってくるので受け取ってくださいとか、酸素投与量をどんどん下げている段階なので夜勤でも試みをよろしくお願いしますとか、昨晩ベッドの柵を外して大暴れしたので眠前に入眠剤の投与を検討してくださいとか、書かれています。
この辺りも、控えておきたいことはメモしておきます。
続いて、夕食後薬、眠前薬、翌日の朝食後薬の確認をしていきます。
夜勤前のこの時間では夕食後薬と眠前薬の確認だけになりますが、実際の内服薬の個数と名前、それから先生が書いてくれた処方箋を全てチェックして内容量やタイミングが合っているかを確認していきます。そして処方箋の飲ませた人の枠にサインをしていきます。
病院は家じゃありませんからね。
あ!2錠飲んじゃった、は通用しないのです。
何度も何度も確認しますし、認知症や拒薬癖のある患者は飲ませたあとに口腔内に残薬が残っていないかを口を開けさせて確認します。
ここまでが看護師の「内服確認」です。
点滴と同じように、患者に確実に投与させるまでが仕事なんです。
内服にも、液体タイプもあれば粉薬があって、皆さん見慣れている錠剤もあります。錠剤をうまく飲めない方もいるので、そういう場合は軽く潰したり、オブラートに包んで投与前の準備をしておきます。
その後は自分が働くエリアの物品が揃っているかを確認していきます。
私はコロナ病棟勤務ですので、一般の病棟よりも準備するものが多いかもしれません。
・皆さんが知っている不織布のマスク
・感染対策のためのN95マスク
・フェイスシールド
・手袋(私はMサイズを使っています)
・長袖のガウン
・エプロンタイプのガウン
・ビニール袋
これらが病室ごとにすべて揃っているかを確認し、足りないものがあったら補充していきます。
大部屋と個室が混ざっていますが、MAXで16人ぐらい受け持つことがあるので、翌朝まで足りる分を見越して補充をしておきます。
これは看護師の性格にもよると思いますが、私は忙しい時に物品がなくなってイライラするのが本当に好きじゃないので、あらかじめ準備をしておきタイプ。
減らせるストレスは、減らしておきたいんです。
もちろんなくなってから補充するタイプの看護師もいます。
まぁ、安全に業務ができていればどちらでも全然構わないと思います。
続いて自分が使用するワゴンを整えていきます。
ドラマでもよく出てくるかと思いますが、看護師は一人1台、勤務中に自分のワゴンを準備し、そこに色々載せて働いています。
私の場合
・血圧計
・体温計
・サチュレーションモニター
・アルコール綿
・点滴の針を抜いた時に使う絆創膏
・血糖測定器
・乾電池(単三)これは心電図モニターの電池がなくなった時に使います
・点滴が終わった後に流すヘパロックというもの
・包帯
・サージカルテープ
・手袋
・アルコールふきふきシート
・ゴミ袋
・針捨てボックス
あたりを準備することが多いです。
さすがにこれら全部はポケットに入りませんからね。
だから、ワゴンを持ち歩くんです。
その後はナースステーションに戻って、翌日採血のある患者の名前、手術や検査の内容と事前指示の確認、今日の夕方から明日の朝までの患者の点滴の指示の確認、などをして申し送りを待ちます。
16時半
日勤のリーダーから夜勤へ申し送りがあります。
申し送りの内容は
・入院した患者・退院した患者の名前とその把握
・空いているベッドがある場合は、緊急入院を取っていいか、どうかどういう人ならOKかの確認
・具合の悪い患者や重症な患者の簡単な申し送り
・院内のお知らせ事項
・研修や締め切りのあるものに対するアナウンス
という感じです。だいたい10分ぐらいかな。
その後は各々の受け持ち場所に夜勤メンバーは散っていきます。
この日、私はコロナ専門病棟単位の受け持ちなので、N95マスクの上に織布のマスクをつけてダブルマスクでずっと働いていきます。
コロナのおかげかどうか分かりませんが、N95マスクもいろんなタイプのものが出回るようになりました。初期の頃はあの激しい圧迫でほっぺが潰れていたんですが、今使っているタイプは程よい圧迫で気に入っています。ずっとつけててもそんなに痛くないですが、そんな私でも1時間が限界かなという感じです。
この後、夕食が来るまでの間に患者の検温を行っていきます。
普通の患者ならそのままの状態で患者のベッドサイドに行けるのですが、私が受け持っているのはコロナ患者
そう、都度あの格好をしなければならないのです。
患者の部屋に入る前に以下の手順をふみます
(N95マスクの上に不織布マスクをつけていることを前提とします)
手指消毒をして
長袖のガウンを着て
フェイスシールドをつけて
その上に使い捨ての帽子のようなものを被り
手袋をつけてから入室します。
ここまでで約3分。
正直、真夏はこの時点でもう汗だくです。
この状態で、病室に入っていき検温をします。
検温は体温・血圧・脈・経皮的酸素飽和度を測るだけではなく、呼吸状態や意識レベル、その他症状の有無、増悪がないかなどを観察していきます。
コロナ患者の場合だど
・咽頭痛の有無
・咳症状の有無
・鼻水の有無
・嗅覚や味覚障害の有無
・呼吸苦の有無
・関節痛の有無
・手足などの抹消が冷えていないかどうか
・消化器症状の有無
・必要な場合、肺の聴診
あたりを3分ほどでガーッとみます。
検温が終わったら退出するのですが、退出する時にも脱ぐ手順があります。
ガウンの首のところと背中のところを引っ張って引きちぎり、患者に触れていたであろう面を中にして感染ボックスに捨てていきます。この時に手袋も一緒に脱げるようになっているので、ともにゴミ箱へ。
手指消毒をして
帽子を外します。
また手指消毒をして部屋から出ます。
この時、まだフェイスシールドが顔に残っている状態です。
部屋を出てからドア横に設置されているアルコールふきふきシートで、フェイスシールドの内側を拭いて外側を拭いてフックにかけておきます。
手指消毒をします。
不織布のマスクを布の部分に触れないように紐部分だけで外しゴミ箱に捨てます。
手指消毒をします。
今私の顔についているのはN95マスクだけになりました。
次の患者のもとへ行くために新しい不織布のマスクをつけて、また手指消毒をします。
これでやっと、ひとりの患者の検温が終わりになります。なげぇよ。
こうやって見ていただくと分かる通り、コロナ患者の対応する場合、部屋に入る前と部屋から出て行く時の業務が格段に増えるのがお分かりでしょうか。
慣れないうちは検温をしている時間よりも、ガウンを着て脱いでのほうに時間をくっていました。
今はだいぶ慣れましたが、それでも患者1人当たり6分から10分ぐらいかかってしまいます。
これで患者に認知症があったり暴れられたりすると10分が15分〜20分に伸び、どんどん時間が伸びていきます。つらい。
コロナではない患者の件をする場合1人当たり3分ぐらいで私は終わるので、やっぱり時間がかかるな&コロナめんどくせぇというのが正直なところです。
他の病院は知りませんが私の勤めているところではこのN95マスクを使い捨てで運用しておりませんので、不織布のマスクを上からつけてそれを取り替えていくという運用しています。
N95マスク高いし、不織布のマスクの方が安いですからね。
多くの病院がこういう運用しているのではないでしょうか。
本当は夕食前に全患者の検温を終えることが望ましいのですが、時間が足りません。もう18時です。夕飯が来てしまいました。
ここから配膳と食事介助をしていきます。
もちろん配膳時もガウンをきて脱いでという一連の流れがあります。
めんどくせ〜
普通に座って食事を1人で食べられる方もいますが、ここは病院。
寝たきりの人や一人では食べられない人のほうが多いです。
そういう人には付き添って食事を食べさせるということが必要になってきます。
普通食の他にも
きざみ食
ミキサー食
とろみがついた食事
ゼリー食
嚥下の練習をするための食事
などいろんな治療食がありますので、患者の体調と状況を見ながら食事を介助していきます。
具合が悪くてなかなか食べられない人もいれば
コロナになる前から嚥下機能が悪くてなかなか進まない人もいれば
認知症で感情のムラがあり全然食べてくれない人もいれば
昭和の親父みたいに食事のトレーごとひっくり返す人もいれば
魚が水を得たようにパクパク飲んでしまう人もいれば
頑なに口を真一文字にして食べない!という意思表示をしてくる人もいれば
ゼリーを飲み込んだ瞬間、むせて鼻からゼリーが出てくる人もいる
これが入院患者の食事風景です。
正直コロナ患者じゃなくても、介助する人はエプロンやフェイスシールドをしておいた方が安全ですね。唾液や鼻水だって体液ですから、暴露するわけにいかないんです。
満床の時は死に物狂いで食事介助をし、やっと19時というところ。
この辺りから夜勤メンバーで話をして夜ご飯の休憩を進めていきます。
ご飯を食べるというか、なにかを胃袋に突っ込んでおくみたいなニュアンスのほうがいいかもしれません。ひとり30分取れたらラッキー。
業務の進み具合や患者の重症度によってこれは変わっていきます。
滅多にありませんがこの休憩が取れないこともあります。まあしょうがない。
この間残っているメンバーは、ナースコールの対応しながら受け持ち患者の翌朝の薬の確認をしたり、0時からつなぐ点滴の確認をしたり、患者の食事が終わった後の後片付けをしたり、寝る前に患者のおむつ介助をするのでその物品の準備をしたりしています。
で夜8時ぐらいになったら、患者のオムツを回っていきます。
1人でトイレに歩ける患者をサポートすることはありませんが、ふらふらしてしまうような人は寝る前にトイレに連れていっておきます。
ポータブルトイレと言ってベッドの脇に置ける椅子型のトイレを設置して準備をしていくこともあります。
寝たきりの患者や夜になると失禁してしまう患者はここでオムツをしっかり当てていきます。
最近のおむつとパットは本当によくできていて、夜用のものだと500から800ぐらいは吸ってくれますので、患者の体格や性別を考慮してうまく当てていきます。
肌が弱い人は自身の尿が蒸れて肌が荒れてしまうことがあるので、1枚ずつ当てて都度交換していきますし、一度寝るともう起きない&1回量のおしっこが多いという人は特大パットを当てておきます。
女性のみなさんなら見当がつくかと思いますが、生理中のナプキン調整に似てるかな。もう多い日昼用でもいけるかと思ったら、ダメだった的なことが、ここでも往々にしておこります……
正直夜中暗い中でパットを当て直すオムツを当て直すというのは結構難しいので、この時間に2枚3枚と当てることもあります。めくるコットン的なあれですね。
この後、眠前薬のある患者に薬を飲ませていきます。だいたいが睡眠薬や抗うつ薬、便秘薬、抗アレルギー薬などが多いですね。
高齢者が多いのでオムツが終わった瞬間にもう寝てしまう人が多いんですが、令和の時代においても病院の消灯時間は21時となっております。
正直業務が終わらない時はこの消灯が21時15分21時30分になってしまうこともありますね。もうね暗いと何も見えないから、部屋が明るいうちに色々終わらせておきたい!という私たちの都合がどうしても出てしまいます。
消灯が終わるとナースステーションに戻ってきます。
ここからようやっと、座れるタイムの始まりです。
残っていた明日の朝の薬のチェックを終わらせて、患者のカルテを書いていきます。
私の病院はまだ紙カルテですので、検温のデータやどういう症状が出ていたかということを全て手書きで書いていきます。きっとIT業界の人が見たらたまげると思います。その効率性の悪さに。
その後は夜0時からつなげる点滴を作ったり、翌朝の採血や尿検査のスピッツを確認をしたり、看護日誌の入力などをしていきます。
夜12時近くになったらもう一度患者のおむつを回っていきます。
起床が朝6時なのですが、さすがに9時間はもたない。
ここでパッドを交換しておかないと、翌朝おしっこの海に浸かっている患者を発見することになります… …
互いにとって悲劇になるので、患者が爆睡していても必ずここは確認していきます。
男性の方は、チンポジがずれている人もいるので、ここでピシッと直してしっかりおむつを当てておきます。チンがずれると、いろいろ良くない。
おむつが回り終わったら、その日24時間で計測した尿量、便の量とどんな便が出たかをメモしたボードがあるのでそれを回収し、カルテに記載していきます。
自分でトイレに行ける人は自己申告制ですが、寝たきりの患者の場合排尿も排便も全て管理下にありますので、カルテに記録を残していくことになります。
ここで尿量の多い少ないや、便秘気味・下痢気味ということがわかってきます。
薬の調整をしたりだとか座薬を使ったりだとかして、患者の排尿排便のリズムを整えることも看護師の仕事です。
はい気がついたら日が超えていますね。
だいたいこの業務が終わったぐらいで夜中の12時15分ぐらい。
ここから夜勤メンバーが順番に休憩に入っていきます。
もちろん自分の受け持ち患者をメンバーに委ねることになるので、簡単な申し送りをします。
3号室の田中さんはトイレに行く時は歩行器を使うのでお願いします
5号室の小林さんのモニターが乱れたら見に行って欲しいです
1号室の鈴木さんの点滴、腕を曲げると滴下しなくなってしまうので、止まってたら腕を伸ばしてほしいです
8号室の安西さん、暴れて叫んでますが寝る前に抗精神薬を飲ませてるのでそのまま様子を見てください、やれることはやったんです
こんな感じかな。
残っているメンバーはナースコールの対応だったり残っている自分の仕事だったり、係や委員会の仕事をしたり、自分の担当患者の看護サマリーを書いたりしていることが多いです。
私は物品補充が趣味なので、ここでナースステーションや廊下、機材庫、休憩室、その他の場所の物品の補充をちょこまかやります。
・採血のテープ
・注射器
・経管栄養の注射器とチューブ
・手洗い場のペーパータオル
・点滴のルート
・点滴の針
・点滴の接続アイテムたち
・点滴を固定するためのテープやドレッシング材
・血統測定器のチップとペン
本当にやることがなくなったら、本を読んでいることが多いです。note書いたりもしてるかな。
あとはナースステーションの横に、スタッフしか入れないスペースがあるので、そこでコーヒーを飲んだり夜食を食べたりしています。
もうね、食べないと朝まで持たない。
患者が倒れても病院なので何とでもなりますが、スタッフが倒れたら笑えませんからね。夜食 is 正義。
私の仮眠の時間が近づいてくると、ロッカーに入っているマイ枕&マイ毛布を引っ張り出して休憩室に準備します。
休憩についてはこちらもご覧ください。
仮眠がおわったら、外は暗くてもこちらは第二ラウンド開始の気持ちです。
朝の5時くらいかな
朝の検温に向けての準備を始めます。
・朝からつなげる点滴
・起床後、朝食前、朝食後の内服薬
・氷枕にいれる氷
これらをワゴンの上にどんと載せて、朝の検温を6時くらいからまわります。
すでに起きている人は、もう少し早めに測らせてもらうこともありますね。
・よく眠れたかどうか
・発熱していた患者の熱が下がっているかどうか
・呼吸状態が悪化していないかどうか
・脱水傾向にないかどうか(夜中はどうしても水分摂取が鈍るので)
・シーツや布団が汚れていないかどうか
このあたりを見ながら検温していることが多いですね。あとは、あたたかいタオルで顔を拭いたりそれ用のコットンで目やに、顔にこびりついたヨダレを拭き取っていきます。
もちろん、ガウンと着る&脱ぐプロセスを前後に挟んでの検温になります。
(夏は朝日がキツい)
7時前にナースステーションに戻ってきて、いま測ってきた検温のデータをカルテに記載していきます。
残業したくないので、ここも時間との勝負。
朝ごはんの準備が始まる前までに、死ぬ気でカルテを!書く!!という強い気持ちが大事。
朝の熱や状態変化(ほとんどが悪化の場合)を申し送りの版にも記載します。人間、生理的に朝のほうが解熱するはずなので、熱が上がってると大変よろしくないサインなのです。
くわえて、日勤さんに伝えたいメモや伝達事項もここに書いておきます。
・昨晩、下剤を内服させましたがまだ出ていないので浣腸してください
・今日で点滴のオーダー切れるので、明日以降のオーダーを主治医に確認してください
・今日で痛み止めの処方切れますが、飲みきりでいいか確認を
こんな感じ。
死ぬ気でカルテを書き終わったら、朝ごはんの準備をしていきます。
寝たきりの患者のベッドを起こし
食べこぼす人は前かけやエプロンをつけ
朝食前の薬がある人には薬を飲ませ
食前にインスリン注射がある人には注射をうち
ごはんが来るのを待ちます。
朝8時
朝ごはんがきました。
夜ご飯と同様、患者に配膳し食べさせていきます。
もちろん、ここのガウンを着て脱いでの繰り返し。
もう、わたしのHPは底辺に近い。
患者にご飯を食べさせ、口を拭いて歯磨きをさせて片付けていたら朝9時。
や〜ん、日勤さんがきちゃう!
日勤さんには日勤さんの業務があるので、それを邪魔しないように残務をコソコソと片付けていきます。
患者のベッドサイドを整える
自分が使ったワゴンを片付ける
薬のカートを元に戻す
自分のクリップボードをしまう
これで、9時15分くらいかな
一緒に働いた夜勤メンバーに挨拶をして、これで業務終了〜
The 疲労
肘までよーーーく手洗いしてうがいをして
ロッカーで私服に着替えて打刻をして病院を出ます。
ここまでが、わたしの看護業務のすべてです。
みんな、読んで具合悪くなってない?大丈夫そ??
ちなみに、これは夜勤中にイレギュラーなことが起こらなかったVer.
これらのプロセスの中で
・緊急入院
・患者の急変
・患者の転落や転倒
・患者の不穏やせん妄の対応
・患者の逝去
あたりが途中で差し込まれるのが日常でございます。アーメン。
はい、これでやっと夜勤がすべて終わりました。
家に帰ってシャワーを浴びて、軽く何かを食べたら3時間くらい仮眠をするのがわたしのルーティン。
ちょっとでも看護業務というものの、イメージがクリアになってたら嬉しいです。
ではでは。
貴重な時間を使い、最後まで記事を読んでくださりどうもありがとうございます。頂いたサポートは書籍の購入や食材など勉強代として使わせていただきます。もっとnoteを楽しんでいきます!!