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生理の重さを比べるとしたら

ダイエットをはじめるときって、まずは現状を数字で把握しますよね。

体重、体脂肪率を測って
現状をなんとか直視して
思ってたよりも重たい自分にショックをうけつつ
よしっ!と気合いをいれてがんばるわけです。


ならば、こっちの分野でも同じことが言えるはず。
さぁ、ここで生理のあるあなたに質問です。



あなたの生理、前回の出血量はいくつでしたか?





これに答えられる人、そういないんじゃないかしら。


医療従事者じゃない人で測っている人がいたら
あなた何者…って問いたくなっちゃう。
江戸川コナン君の推理力にびっくりする大人みたいなテンションで。

ちなみに、経血量の正常とされる範囲は20ml〜140mlくらいと言われています。1日の量ではなく、月経期間通しての総量がこれ。

1回の献血でとられる血液がMax 400mlであること、再手術の目安が1時間あたりに100mlを超える出血であることなんかを考慮すると、わたしは全然少ないなと思ってしまうのですが、みなさんはいかがでしょうか…?


実は、自分の我慢してる感覚や実際に出してる感覚と、実際に出ている量の相関には、ものすごくズレがあります。

「ドバッと出た気がする」と思ってトイレにいってみても、意外とそうでもなかったり

反対に、なかなかトイレに行けなくていざ下着をおろしてみると、ナプキン一面真っ赤になってて「やべぇ…!!」ってなったり

思い当たる節がある人、いるんじゃないかな。


検尿の際、コップに尿をとりますが、あの時にでさえ

こんなに出るんだ〜

って人もいれば

思ったより出てないな…

って人がいるはずです。
これは男女問わず一緒。


経血量を把握することで、より自分にフィットした生理用品を選べるほか、最近流行りのショーツや月経カップにもトライしやすいんじゃないかと思います。

抵抗があるかもしれませんが、「どれくらい吸収してくれるのか」は感覚じゃなく、数字でみたほうが確実だと思うんですよね。


では、実際の測り方です。

いつも使ってるナプキンやタンポン、布ナプキン…なんでも結構です。
使用する前の重さを測っておいて
使用後、ビニールにいれて測るだけ。
その重さから、使用する前のモノの重量を引けば
純粋な経血量がわかります。

食品と同じはかりを使いたくなければ
いまは100円ショップでも売っていますし
あとは個人の衛生観念の問題かな。


この吸収させて測るというやり方
実は、手術のときにも用いられている方法です。

歯医者さんで口の中に入れられる唾液吸い取りチューブみたいなアレの、血液版があってそれでもじゃんじゃか吸い込んでいるんですが

メスで切ったあたりからじわじわ出血している血液なんかは、ガーゼに染み込ませて吸収しています。

基本的に、じわじわした出血は手術において邪魔なんですね。
術野が血まみれだと、次にどこをアプローチしていいかわかりませんから。
なので、都度ガーゼで拭き取ったり染み込ませたりして血液を除去します。

手術が終わったら、ガーゼカウント
ガーゼ1枚が3g、それを100枚使ったら300g
いま、このガーゼの重量が548gだから…
出血量は248gね、という具合です。


実際に、経血量を測ってみると

思ったより…出て…ないな…??

と感じる人がいるはず。
なんならもっと出ててほしかったと感じる人もいるかもしれません…

経血量は、月経のつらさや腹痛のひどさ、ドバッと出た感覚と必ずしも比例しないからです。
反対に、そうでない人がしっかり出血してる場合もあります。


生理って個人差がすごいですよね。

・生理がおもい
・おなかが痛い
・腰がだるい

このあたりのことを、客観的なデータにするのって難しいんですが、経血量は測れます。数字にできるんです。


わたし個人の話をしますと、子宮筋腫とPMSのために低用量ピルを内服しているので、経血量は少なめ。

けれども、マスクやガーゼなど体液のついたものは使い捨てが基本という仕事で培った価値観もあいまって、布ナプキンや月経カップ、ショーツは無理に使わなくてもいいかなと思っています。

経血のついたものを洗って使い続けるというのが、どうにもめんどくさいんですよね。

布に染み付いた血液がいかに落ちないかも、臨床で経験しているのでなおさら。

結果、ナプキンを使っています。



昨今の生理市場を開拓しようブームもあって、いろんなアイテムが出てきていますが、心地よく使えるかどうかはその人、そのときの生理の具合、体調によります。

不快な感覚や症状を緩和する方法を知っておくことは、悪いことではないはず。

その上で、不確実性の高いものこそ数字にして、頼ってみるのもアリなのでは?と思った話でした。


万人に効く薬がないように
万人に受け入れられる商品もありませんから。


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参考文献


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