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12/3 Soul Blind(新宿アンチノック)

Soul Blindを観てきました。
Code Orangeのアメリカツアーに前座としても参加するニューヨークのシューゲ/オルタナバンドです。Deftones系がオルタナ/メタルコアの旗手として徐々に増え続けている近年のインディーズ・ムーブメント。挙げ句の果てにはBring me the horizonもフォロワーバンドのフォロワーへと変貌してしまう訳だが、何があったんだろうか。

僕自身、元々Soul Blindに行く予定は無く、時間があればAzami主催のサーキットイベントにお邪魔するわよ~の腹づもりだったんですが、友人が「Soul Blind」はいいぞとガルパンおじさんのバイブスで勧奨してくるもんだから渋谷ではなく新宿に向かうことに。

僕が新宿アンチノックに到着したのは18:40ぐらい。
私事を済ませてフロアに到着するとTRUE FIGHTが「アンダーグラウンドにも沢山のバンドがいるけど、良いと思ったバンドがいればSNSやネットで拡散してくれ!それが励みになるから!」というMCをしていた最中。相変わらず骨太なスケート/NYHCで爽快感のあるライブでした。

埋まり具合は6割ぐらい。
例の一派はAzami主催のサーキットイベントに寄ってる影響か、BAXE主催のイベントではあまり見かけない人々の賑わいを見せていました。BAXE主催に呼ばれたからという理由で赤いバンダナの人はちゃっかりいました。彼の肝臓が心配です。

●Otus
観るのは4回目。
Napalm deathを基調としたクラスト系グラインド/デスメタルで相変わらず獰猛な疾走ぶりを魅せつけてくれました。何やかんやでアンチノックでOtusを観るのは初めてだが、ハードコアにマッチした独特な音響と上手い具合に噛み合って引き締まったライブとなった。

●Loyel to the grave
観るのは3回目。
東京ハードコアの面目役如。荒々しくも清涼感のあるタフガイ・ハードコアにピットが荒れ狂っていました。MCでは「Soul BlindはNUMBや俺たちのライブ映像を観て育ってきたハードコア・キッズ達で今回のツアーを待ち焦がれていたらしい!」を語っていました。来日アーティストの常套句「日本に行くのが楽しみだよ!」ぐらいのリップ・サービスだと思うけど、本当だったら嬉しいですね。

Hollow sunsは腹が減ったのとアルコールが足りなくなったので離脱。
今年3,4回は観てるからしゃーないよね。
最後にビリーベーンだけ聴いてヘッドライナーを待ちました。

●Soul Blind

<<セトリ>>
Tribe
Seventh Hell
Bruise the Sore
Crawling Into You
Falling asleep
Ain't Hard to Tell
Swirl
Be Quiet and Drive (Far Away)(カバー)
Phantom Pool
Third chain
Stuck in a loop

60分ぐらいの演奏でした。

いやー満足満足。
一聴して思惟したのが、指向性はAround the FurからSaturday Night WristあたりのDeftonesの意趣を濃くしたオルタナメタルということ。神経質でメランコリックな歌い方もChino Morenoに相当寄せてること。この言い草だと令和に入って結構数増えてきたDeftonesの後追い全般にも思えるのだが、Fleshwaterのように一筋縄では行かないメロディラインが独自のパーソナリティへ上手い具合に作用している。Deftonesの"Be Quiet and Drive (Far Away)"を途中カバーしていたんだけれども、「あっ、こりゃカバーに入ったな」と脳内スイッチを転換させるほどの個性が強いのも特徴的。

1曲目からPanteraに接近した"Tribe"でオーディエンスを大きく横に揺らし、1stアルバムに収録されている粒揃いを立て続けに演奏し縦に跳ねさせ、"Stuck in a loop"でオーディエンスの熱狂は臨界点に。

”Loyel to the grave"のバンダナを着用したCen(ba/vo)は鬱屈とした表情で淡々とベースを弾きながら甘々しいメランコリックな歌唱をオーディエンスに降り注いでいる。気づいた時にはバンダナが無くなっていたけど、赤いバンダナの人が”Loyel to the grave"のバンダナにすげ変わっていたのでバトンタッチされたんだと思います。上手と下手に陣取っているJustin (gt)とFinn(gt)は髪の毛を振り回したり前かがみにギターを振り下ろしながらグランジ特有のグルーヴ感のある酩酊感に満ち溢れたギターをかき鳴らしていました。巨漢のJuan(dr)はポストパンクの素養を兼ね備えた縦のラインが崩れることのない精密かつ硬質なドラミングで演奏全体の強度を上へ上へ押し上げていた。

大満足でした。


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