見出し画像

2024/2/18 Crossfaith(Zepp Haneda)

Of Mice & Menキャンセル!
Crossfaith、急遽ロングセット決定!

という物珍しさもあって恐らく2月中旬のZepp hanedaのCrossfaithは非常に快適な環境が見込まれるだろうとあまりにも可哀想になった僕ちんは返金処理をせずにそのままワンマンライブに向かってしまいました。

相も変わらず酒カスでお馴染みの僕ちんがZepp hanedaという絶海の孤島に到着したのは16:40頃で、何故かFear, and Loathing in Las VegasのパーカーだったりView from the soyuzのTシャツだったりラウド系フェスのマーチだったりカオスな惨状になっているわけで。年齢層はほぼほぼ30代より上が多かったんじゃないでしょうか。

17:00の開場で続々とOf Mice & Men?刹那で忘れちゃったと言わんばかりのCrossfaithファン達がZepp hanedaに足を踏み入れ、その時その瞬間を待ち侘びながら酒を飲んだり柵うぜぇと叫んだり柵が邪魔でハーコーモッシュ出来ないと叫んだり柵があって狭いと叫ぶなど。ここまで柵が邪魔だとロキノン運営の領域展開でもかかってんじゃないかって。自分はぼったくり600円ビールを一気に飲み干した後に3つめの柵のど真ん中ぐらいに陣取りました。近くのコンビニで500ml缶を購入するのが一番コスパが高いと思います。
客入りは9割。「もう来なくていいからねー」と不名誉極まりないメタルコアバンドへと昇格してしまったOf Mice & Menのキャンセルがカンフル剤となったのか、はたまたそもそもOf Mice & Menの存在って別に集客力にさして影響が無いんじゃないかと。もうPaledusk入れた方が羽田に来る人も多かったんじゃないかと。あのBring me the horizonに見初められたりBABYMETALのプロデューサーに目をつけられたりオーストラリアのメタルコアの大御所Alpha wolfにもリスペクトされるPaleduskさんは焼肉のバイトなんてしてないでこっち来た方が良かったんじゃね?

18:00丁度にメンバーの5人が壇上に参上し、ロングワンマンセットのライブが開始。

<<セトリ>>
ZERO
Freedom
Rx Overdrive
Countdown to Hell(With Takuya from Sablehills)
Kill 'Em All
Snake Code
Madness
Jägerbomb
Gimme Danger (With Ralph)
Scarlett
Monolith
If you want to wake up?
Mirror
Blue
Deus Ex Machina
Catastrophe
System X (VIP Remix)
Xeno
Encore:
Omen (The Prodigy cover)
Faint (Linkin Park cover) (With Masato from coldrain)
Leviathan


120分ぐらいの演奏。
セトリはこれまでの公演と比較してもマシな方だと思う。(それまでというかサイクロン以外があまりにも酷すぎた)

まず、良かった点。
パフォーマンスはこれまで観てきた海外のメタルコアアクトをゆうに超える威容を兼ね備えていました。
NEX_FEST以来のCrossfaithと相まみえた感想としては、やはり外タレつまり粗製濫造で凡庸なメタルコア勢とは一線を画した地力をしっかり兼ね備えていたこと。ラウドキッズ界隈では海外で猛威を振るっている大御所メタルコアの頭文字から3C(Crystal Lake、Coldrain、Crossfaith)という名称を取り崇め祀る事がしばしば。特にCrossfaithは早い段階からHeaven shall burnを意識したのかトランス等の打ち込みを多分に取り込む事が増え、2013年頃にはニューメタルコアの片鱗を見せていた前衛的なバンドでもありました。2015年リリースのXenoでは賛否両論ありつつもニューメタルのグルーヴ感を取り込みラウド/クリーンのデュアル性を強靭に肉体的に強調したコイエの地力と作曲センスにより、多様性を意識した名盤が仕上がったと個人的には解釈しています。(なおEX_MACHINAさん)
ドラムのアマタツは時折ドラムスティックを空中に放り投げてキャッチするアグレッシブな様式美を交えながらも緻密に丁寧に叩き上げていた。コイエが言う「無茶振り」にも応じたドラムソロはブラストビートは「んん??」と首を傾げたくなりましたが、Crossfaithって別にブラストビート主体の音楽性じゃないのでそこは問題ないかなと。高速でバチンバチンと叩き上げる音像と姿が一心同体にリンクしていて非常に良かったなと。ヴォーカルのコイエは剥き出しの攻撃性をひた隠しにしないスクリームで120分の演奏でバテず咆哮が死にかけることもなく高い安定感を維持し続けているのはElectric Callboyになれたかもしれないバンドの地力でもあるんじゃないかなと思うなど。ツインギターはオリジナルメンバーのカズキとHer Name in BloodのDaiki(新規加入)の2人がノイジーな竿陣としてグルーヴィーでノイジーなリフをひたすら叩きつけながら古い曲はイエテボリらしいサウンドを刻みに刻む燻し銀が光ってました。

後は場の掌握力がすげぇなって。生ビールを片手に「これが俺を何度でも蘇らせてくれる・・・」と世が世なら「何度でも~何度でも~♪」と俺達はもしかしてドリカムのワンマンにでも馳せ参じてきたのかと思わんばかりのクサイ演出を魅せるわ札幌では無かった乾杯を決めるわMIRRORからの次への接続で「え、何?2024年に戻りたくない?もっと2009年が欲しい?2010年より前に戻りたい?ネクストコールソーング!ファッキンブルー!」でBLUEのイントロが流れてオーディエンスは奇声と歓声に塗れてラウドキッズの暴れようが柵をぶっ壊すんじゃないかって。演奏中も中央に陣取りながらハンズアップを促したり「舞いあがれー!」って叫んだりパリピ気質ではありつつもウェイだけでは終わらせないスタジアムロック然とした素養を染み込ませた一挙手一投足がすげーサマになってんなって。それで120時間の演奏を疲労感を隠蔽してパフォーマンスも込み込みで安定させてるんだからこれはもう世界のコイエならぬ日本のElectric Callboyとも言えるわけ。




で、ダメな点。

まず1つ、この会場。
ラウドロックだけではなくメタルの会場でも利用されているものの悉く評価が低いZepp羽田の惨憺たる評価の理由はやはり柵であり、ハーコーモッシュしようにも狭いしWODも縦幅が狭すぎて出来ねぇし跳ねようにも後ろが柵だから痛いし前からはラウドキッズのヒップアタックで股関節が痛いしでロキノンフェスに出演するようなオルタナバンドだったり海外のインディージャンルバンドならまだしもハーコーモッシュで派手派手に散ることが好しとされるこのCrossfaithにおいては「致命的だぜ・・・」と言いたくなるこの柵が障害であって。ダイブやサーフに利用出来ない訳ではなさそうだけど、ラウドキッズって別に柵使わなくてもサーフダイブ出来るだろと思っちゃうわけで。次回は音響クソでも大丈夫なんで豊洲PITとかで頼みますよ。いや、ホント。

2つ、セトリ。
上のセトリを確認いただけたらと思いますが、初期の曲は2ndから鉄板曲の"Omen"を抜いたら"Snake Code (Caribbean Death Roulette)"ぐらいで、1stからは"Mirror"と"BLUE"のみ。EPからは"monolith"と"Jägerbomb"を演奏しているけど海外だと普通に選出される曲だし、なんならNEX_FESTでも演ってるしで。これでもBLUEはあんまりやらない曲なので今回は当たり寄りのセトリだと考えたほうが良さげだが、世界の山ちゃんならぬ世界のコイエからしてみれば昨今の曲をプレイするのが無粋だとは思わんかねと速度で潰しかねないセトリの数々でラウドキッズは騙せても信者は騙せないんじゃないかと。最悪だったのは公式垢で告知されていた「数年ぶりに演奏する曲があるとかないとか」の答え合わせがMadnessというEXTREME THE DOJOに出演するほど強靭・無敵・最強となったバンドの信者の心を一気に失墜の底にまで落としたチープなクリーンポップ曲という無能采配でして。これには「どうせmasatoが来るの分かってるんだからDemise and Kissだろ」とか「新しい曲分かんねーよ!1枚目からKやれ!」とか「Not Alone全然やってねーから期待していいんですね!」と期待していたハーコーキッズも川口夢叶のミドルキックと同じフォームでZeppの柵を壊しかねないんじゃないかと。もう雑に"Fiction in Hope"やってくれ、必要だろと思うなど。不名誉極まりないメタルコアバンドことOf Mice & MenがいたらBLUEもSnake Codeも選出されなかったと思うと気が気でならなかったですね。

最後、演出面。
アンコール中に世界のコイエが「ちょっと用事が出来たから電話するわ」って電話をかけた先がもうOf Mice & Menなんて刹那で忘れちゃった信者の方々なら0.2秒でお察しの通りの3Cの一角のColdrainのmasatoでして、「これから打ち上げなのよ」「A.V.E.S.Tで代々木にいて」と小芝居を挟みながら「代々木にようこそ」と歓待を受けながら現れたmasatoともにリンキン・パークのFaintをアンコールでカバーする暴挙に出たわけだが、これが誠に大変盛り上がりましてオーディエンスは拳を突き上げサーフもダイブもひっきりなしに飛んでくる訳ですが私個人としましては「NEX_FESTで3か月前にやったばっかやろ」と非常に白けた顔して棒立ちしていたわけで。masatoいるんならdemise and kissやっとけよと思うわけで。なんなら以前もこの下りやってたよなって。個人的には食傷気味だったのでレア曲挟んどいたほうが良かったんじゃないかなぁとは思います。

やっぱ海外ではXeno以降のニューメタルコア路線が受けてるんですかね?
日本のIN FLAMESになりそうですね。
満足感は高いライブだったけどやっぱ腑に落ちないなぁと。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?