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第37日目

伊勢でも飲食店がテイクアウトを始めている。店にお客が来ないからだ。最初は珍しがって買ってくれる常連さんもいるだろう。今なら名店の味を家で堪能することもできるから、喜んでいる様子もある。一時の現金確保には有効かも知れない。けど、それも長く続くとは思えない。この情勢が長引けば、お客のほうが余分な出費を控えるようになって、余裕ある購買活動ができなくなる可能性もある。

一方で、EC(ネット通販)に活路を見出そうとする場合もあるだろう。私はEC歴は7、8年くらいになるけど、一昨年から楽天にも出店を始めた。そもそも楽天に出店する気はなく、自社サイトだけだった。だって、楽天のページってなんだかデザイン的にダメじゃないですか。うーん。なんて言うか、「わっしょい!わっしょい!」みたいな感じ。分かってもらえるかな。

その割に自分は楽天カードも作ってポイントなんか今4万円分くらい溜まっている。ポイントが欲しいから、結局自分も楽天で買い物してるわけだ。もちろん、見る分にはカッコいいページがいいけれど、買うならポイントがたまったほうがいい。人間なんてそんなもんだ。

ところで、ユニクロの初期のころのCMを見たことがあるだろうか。今のユニクロしか知らない人が見たらびっくりするようなテレビCMだ。時々思い出したようにTwitterなんかにも上がって来る。Youtubeにもある。今はあんなにおしゃれなユニクロが…。と思うだろうけど、私の世代からしたら「ユニクロ、いつの間にあんなにおしゃれなブランドになったんや…」となる。

さて、一昨年、楽天に出店した時全然売れなかった。秋に出店して、一番忙しい年末も閑古鳥、ホワイトデーは結構売れたけど、利益にならない商品が沢山売れてしまって、実際の儲けにはあんまりならなかった。楽天というのはなんだかんだで販売価格の3割は消えると思った方がいい。けど、その時はそんなことは知らなかった。楽天に出店すると担当の人が付くのだけど、その人から勧められて「売上30万円に届かない人たちの講習」を受けに行くことにした。これは目標とされる売り上げの達成までは実質無料という、大変良心的なプログラムだ。楽天としても、出店はしたけど売れてない店舗が多く、底上げの意味もあるのだと思う。

実際、行ってみるとまだ一回も売れてないような店舗さんもあるし、売れてても月に数万、という店舗さんも多かった。そこで、まず最初に言われたことが「いくらかっこいいページ、おしゃれなページを作っても、見に来てもらえなかったら意味がない」というもの。まさに、私はブランドイメージがあるからと、おしゃれっぽいページを作っていたわけで、耳が痛かった。それで、ユニクロのCMを思い出したりしたわけだった。結果、そこで3ヶ月学んだら、驚くほど売り上げが上がった。ECは技術なんだと実感。

店舗に強力なファンがいれば、自社の店舗でも十分に行けると思う。わざわざさんとか、中川政七商店さんとか。けれど、知名度が低い場合はまずなんとかしてアクセスを取らないといけない。見に来てもらわないといけない。これは実店舗でも同じこと。例えば流しそうめん機を想像してみよう。竹のヤツじゃなくて、電動のいつまでもぐるぐると回っているほうのヤツだ。その流しそうめん機の中にはちっちゃいお客さんがぐるぐると回っていると想像してみて欲しい。この流れは何か欲しいものはないか探している人たちの流れだ。そこに釣り糸を垂らす、あるいは網ですくう、あるいは罠を仕掛ける。それがECの世界だ。それにはいろいろと技がある。バナーの技、クーポンの技、メルマガや告知の技。しかも、その流れの中にとてつもない量の釣り糸が垂れており、大量の罠が仕掛けてあり、網がひしめき合って流れを見つめている。そんな競合だらけの世界。けれど、それゆえに、色んな仕掛けをするのが楽しい部分もある。

どうすればお客さんが反応してくれるか、それも刻々と変わっている。今はもうPCよりもスマホで買い物をする人が圧倒的に多数だ。今後は5Gによって動画ばかりになるだろうと言われている。常に変化が必要で、時代の流れを読み解きながらECの海を渡らなくてはならない。けれど、ECは地方の味方だ。地方の産地のものがECによって飛び道具として遠隔地に行き、外貨を得ることができる。数日前に、地元で買い物をしても、結局は東京資本の店で使ったお金は東京へ行ってしまう、そんな不条理を書いたけど、地方のものをECで東京の人に販売することで、それを取り戻すことができる。観光でもそれは可能だ。

一番いいのは、外貨を稼いで地元で回す。これが地方にとっては一番潤うのだけど、なかなか難しい。

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車なしの生活になって

第37日目
交通費 440円
出会った人 特になし。
おやつ 昨日のアーモンドチョコ
できごと 今日はお店お客さんひとりだった。一人でも来てくれると嬉しい。河崎の人色々。
歩いた時間 1時間

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