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ハロウィンくらいしか活躍の場がないな

 といってもこの数年ハロウィンのバカさわぎには乗り切れず家で過ごしている。メイク道具を使ってゾンビ風メイクをするコツなどについて。

難しいことはしない

 当たり前の話だが、顔にペイントするだけなのでアイディアが勝負だ。めちゃめちゃ凝ったことはできない。この写真はデッドリースクールという作品のイベントで司会をする際に楽屋で塗ったものだが、たいしたことはしていない。

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 目はただ上を向いているだけだが、写真なら効果はばつぐんだ。

 ポイントは肌の色、白すぎず生すぎず、ベースを首まで塗って、赤で死斑を描き加えた。細胞の内側から腐って表面が裂けていくイメージだ。

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 家で練習のためにいろいろやってみた礼。なんだかんだで二時間くらいかかるので、最近はちっともやれていない。

SNSでバズらせない

 そもそも、この感じのメイクをTwitterでやろうと思ったのは、このツイートがバズったのが発端で、確かにちょっとはバズらせてやろうと思ったのは否めないが、思ったよりもバズってしまった。

 SNSでバズらせるコツは「それが何だか説明しないこと」だ。今日も他人の作った画像や動画に一言くだらないコメントをつけるだけのものが一番シェアされている。しかもぼくはそこに事件性を持たせた。友達や仕事関係者がワッと心配の返事をくれた。しかし一枚目だけで終わらせるのももったいない、ぼくは続けて二枚三枚目を出した。

 ツイート上では、ここで二日経っている設定だが、実際には三分しか経っていない(いつくかメイクをした画像を順にアップしているだけだ)一枚目のツイートへの反応が良すぎてびびった。怪我をした、という報告であり、傷跡もなまなましく、しかも「何の説明もない」この画像に至ってようやく「ネタ」であることが伝わり出した。

 この二枚のかさぶた感は、われながらうまくできたと思う。傷口から、新しい血管が伸びていくさまは「そんな風に欠陥は走っていませんね」と欠陥警察からの指摘をいただいた。

めくれ具合が生々しい。めくれた側の皮膚もまだ生きている感じが残る。

 というわけで、ネタバラシをしてこの話題は終わり。後日ニュースサイトなどに取り上げられたりしたが、今思えば使用料を請求するべきだった(そういう知識がなかった)。

 メイクをするときのコツは、インプットしかないと思う。最後の写真は毒蜘蛛に噛まれてひどく化膿した人の画像や、ロシアの薬物でダメになった人の脚の画像などを思い出しながら、描いた。ところどころに発疹が破けて滲出液が出ている。治癒力を失った皮膚は周囲に引っ張られ、傷口は乾きながら壊死して黒くなる。本当はもっと全体的に灰色になるのだが、そうすると生々しさに欠けるので肌色は残した。

出張メイクは難しい

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 友達に呼ばれて、地下のクラブで普段はやらないゼラチンメイクに挑戦などしてみた。出張メイクというのは、えらい準備が必要だと痛感した。ライトの色も違えば、仕上がりの雰囲気も変わる。写真はゾンビに噛みちぎられて、へんな風に膿んできた腕、のメイク。

結論、メイクは楽しい

 顔や体に何かを描いたり、ちょっと普段とは違う自分になれるのはとても楽しい。凝ったことをすると、やるまでのハードルが高くなる。ぼくはここ数年、自分で作ったハードルが高くなってしまって、こういうメイクをしていない。

 楽しいのだ、楽しかったのだ。少しだけ思い出すことができた。誰かメイクをして欲しい人がいたら呼んでくれたまえ。

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