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ブルクミュラーはじめました

最近ブルクミュラーでピアノの練習を始めました。
とにかく楽しくて、ギターではやったこともない、
朝一起きていきなりピアノを弾くという自分でも
ビックリの展開になっています。笑

始めてみると、いろんな気づきがありますね。

ピアノの練習を始めたワケ

わたしはシンガーソングライターで、
長年歌を歌っているけど20数年前は本当に歌が下手くそでした。
なので、自分が歌を教えられるようになるとは
全く思っていませんでした。不向きだと思ってた。

けど、6年ほど前、Twitterで知人が「歌を習ってみいたい」と
呟いているのを見て「あれ?教えられるかも?」
と思ったことをきっかけにボーカルレッスンをスタートしました。

昨年からは近所の音楽スクールでも教え始め
ありがたいことに今は30人くらいの生徒さんがいます。

でも、どうにもこうにもピアノの伴奏が苦手なんです。
作曲でピアノは使います。コードを抑えることもできます。
でも、譜面通りに弾いたり、
生徒さんたちが大好きなYOASOBIの複雑なメロディーを弾くのが難しい。

そこで、まずは基礎練から始めてみようと思い立ちました。
でも楽しくないと続かないから、
姉宅からサニーガール (姪)が使っていた
「こどものためのブルクミュラー<25の練習曲>」を借りてきてStartin' ♪

あ、ちなみに、「ブル"グ"ミュラー」ではなく「ブル"ク"ミュラー」
が今は正解なのだそうです・・・。

"指"担当制はギターと同じ

1曲目は「素直な心」。
音の重なりが美しくて、弾きながらうっとりします。
中盤の、右手がくだって左手がのぼるフレーズが夢見心地で好きだなぁ。
ブルクミュラーがこんなに美しいとは。
子どもの頃には気がつかなかったこと。

ピアノに慣れていない人が一番難しいのは
指番号通りに弾くことではないでしょうか。
でもこれが、ちゃんと指示に従うとうまく弾けるからおもしろい。

ギターの右手が弦担当制だったりするのと同じで、
その時その時の指の位置がちゃんと鍵盤担当制になっている。
うまく弾ける時は指がちゃんと次の音の場所で準備できていて、
手が鍵盤にぴったり寄り添いとても美しい形になります。

ちなみに「素直な心」で1つだけ、
「ここは1番じゃなくて2番でしょう!?」と指番号に
異論を唱えたい箇所があります。笑

呪文だらけの譜面

クラシックの譜面にはポップスではあまり使わない
記号や表記がたくさん出てきます。
短い1曲の中に、「p=ピアノ」や「f=フォルテ」以外にも
「sf=スフォルツァンド」とか「p dolce e poco riten.」とか
まるで呪文なワードがたくさん。

普通のクレッシェンドマーク(<)と「cresc.」の違いや
ポップスでは「rit.=リタルダント」を使うけど「riten.=リテヌート」と
何が違うのか?とか。慣れるまでけっこう混乱します。

でもクラシックの作曲家がここで「だんだんゆっくり弾いてよね!」と
指図してくるのはおもしろくて、

「作者の声が聞こえてくるようで・・・」

と言った"のだめ"を思い出します。

目を閉じたら見えるもの

ピアノは目を閉じて弾くとすごく音に集中できて、
へなちょこながら、辻井さんの気分を百億万の一くらい味わいました。

それくらいピアノの演奏って視覚を使って弾いているのだろうけど
目から入ってくる情報がいかに演奏への集中力に関係しているかは
アレクサンダーテクニークでも習ったこと。

目から入ってくる情報に私たちの脳がいかに反応してしまうか。
演奏家にとってはすごく重要な課題だったりして。

少し話が逸れるけど、
痴呆と視力の悪化は関係があると信じているのだけど、
最近、スマホ老眼ですこぶる目が悪く、脳もヤバイなあと思う。
なのでピアノを今やるのはすごく良いタイミングかもしれません。

アレクサンダーの棚橋和子先生から教わったワークで、
天井と壁のヘリを端から端までゆっくりとたどりながら
目線を動かしていくというのがあります。

油断すると目線が飛んだり、すごく急いでしまったり。
集中力を養うのにも、それから視力と脳の回路をつなげるのにも
すごく役立ってくれます。

練習して変わったこと

ミュージシャンてほんとにみんなよく練習するけど、
私は子どもの頃からめちゃめちゃ練習が嫌いです。

その理由の一つは「できない自分に向き合うのがイヤ」。
もう一つは、「自分の思い通りに弾きたいからマネをするのはイヤ」。

はい、これ全然伸びないタイプの子どもの典型です。苦笑

でも今ならわかる。何をするにも形は大事、と。

ピアノ練習3日目にして、
今日からブルクミュラー2曲目の「アラベスク」を弾き始めました。
最初のリピートマークで両手がミの単音になるところがすごく好き!
ここを和音にしなかったブルクミュラーは天才だと思う。

子どものピアノ練習曲として超有名な「アラベスク」。
子どもの頃はカンタンに弾いていた気がするけれど、
左手の小指で"タララララ"を均等に弾くのはけっこう難しいです。

ブルクミュラーをたった2日練習しただけですが、
それでも変化はあります。

「素直な心」を練習したら、
パソコンのキーボードを打つ右手が超速くなりました。
ぶっちゃけ左右のスピードが合わなくて困るのだけど、
「アラベスク」は左手も鍛えられるから弾けるようになったら
左右の息が合うかしら。笑

あとは腕の筋肉が鍛えられている気がします。
こんなに腕を使うんだ!と驚いたし、
腕を痛めないようにしなくちゃという危機感も感じています。

なんでもコツコツ

そんなわけで楽しくピアノの練習ができているわけだけど、
楽しい練習方法に出会えるというのはラッキーなことです。

日頃、これができたらいいなぁ、と思うこと。

・ピアノ
・絵を描くこと
・英語

ぜんぶ、コツコツがモノを言うやつ。

あ、もちろん

もっと歌が上手くなりたいなぁ。
ギターもっと弾けるようになりたいなぁ。

も、あります。

多分、

家が欲しいなぁ!
お金欲しいなぁ!

も、きっと同じなんだろな。

人とのコミュニケーションも。
信頼関係を築くのも。

なんでもコツコツと積み重ねた上に
オリンピックの金メダルみたいなご褒美が待っているのでしょう。

物事の法則。

「万里の長城は・・・」

を改めて思うのです。

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