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かますの干物と文旦 1月24日(火)

10年に一度と言われる寒波の予報におののいている。
水道管のまわりをタオルでぐるぐる巻きにして(破裂予防)、湯たんぽ二つをかかえて布団に入り、どきどきしながら眠りについた。それなのに、あっけないくらいあたたかい朝。どうやら寒さは明日からが本番らしい。

週末に釣りたてのかますをいただいた。
その日はすでに別の魚をさばいていたので、干物にすることにした。なにをかくそう人生初の干物。6キロのタラをさばいたこともあるし、1メートルのシイラとも格闘した。息子に懇願されて、姿造りも何度もつくった。なのに干物は未経験。なぜなら息子の興味の中心は30センチ以上の中型魚。しかも白身限定。さらに言えば「赤い魚」がベストらしい。(キンメダイやアカヤガラ)

きらきらのかます

とにかくこのかますをなんとかおいしく食べたいという一心で、家族が寝静まる夜更けに台所に立つ。「かます 干物 作り方」と検索。作り方は簡単で、魚を開いて、塩水に漬けて、干す、たったそれだけ。それほんと?

塩水は12%、浸ける時間は30分。網にのせて屋外の洗濯物干しの上に置く。「ほんとにこれだけ….?」と思いながら床につき、翌朝見ると、できていましたカマスの干物。いやーほんとに簡単だ。

ほんとに干物ができた!となりに干しているのは大根

ランチはできたばかりの干物をつかってパスタ。雪の降るなか庭に飛び出し30秒で摘んだ菜の花も加える。かますはいただきもの、菜の花はこぼれ種から勝手に生えた。これぞ買わずにつくる「あるものでごはん」。

干物をパスタにして洋風にするのもおいしい。レモンをしぼってさっぱりと

午後は友人が文旦を届けてくれる。

今年は豊作だったそうなので、100キロ購入させてもらう。「ちょっと多すぎるんじゃない?」とパートナーは難色を示したが、いや100キロなんてすぐになくなる。大丈夫。なぜなら高知では「ふつうに食べる」文旦も、県外では「高級フルーツ」の扱い。普段の不義理を取り返すために、家族や親戚に送るつもり。目指すは一発逆転ホームラン!

部屋のすみにできた「文旦コーナー」は壮観

この文旦、友人2家族が放置された文旦畑を再生させて7年前から育てている。除草剤を使わず、夏には何度も草刈りをして、農薬も使っていない。肥料は鶏糞すこしと有機石灰。剪定や受粉、収穫それから熟成と想像以上の手間がかかる。味は透明感があって抜群においしい。そんな風に友人たちが丹精込めて育てた文旦をふんだんに食べられるなんて、なんとありがたいことか。そう思いながら、部屋のすみの文旦の山を眺めている。

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