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認知的不協和

■「認知的不協和」という言葉をご存知でしょうか?


社会心理学用語の一つで、
簡単に説明すると、
「人が自分自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、
またそのときに覚える不快感」
のこと。


僕たちは、
長年の経験上で培った、
「これはこういうものだ」という認知を、
様々な場面や価値観において持っています。


代表的なもので言えば、

「男(女)とはこういうものだ」

「上司(部下)とはこういうものだ」

「会社とはこういうものだ」

という、
意識・無意識を問わず持っている認識(価値観)です。


「これはこう言うものだ」と僕たちは無意識に構築して生きている


この認知を意図的にズラし、
まるで不協和音を鳴らすことによって、
人は逆に興味を持ってしまうというのが「認知的不協和」です。

よく言う「ギャップ」
というやつが生まれる瞬間だと言えば
分かりやすいかもしれません。


これは非常に興味深い心理現象で、
広告の世界では、
特に頻繁に使われている高度なテクニックです。


看板や広告からは、たくさんの知見を学べる


この「認知的不協和」を使った最も分かりやすい広告が、
昔やっていた某化粧品通信販売会社のCM。


「申し訳ありません。はじめて方にはお売りできません」


このキャッチコピー、
40歳以上の方なら耳にしたことが多いのではないでしょうか。

『CMとは売り込むもの、宣伝するもの』という認知を、
「お売りできません」とズラしてみる。

すると、僕たちの中には認知的不協和が生まれ、
「えっ?!」と関心が生まれてくるわけですね。


僕のセミナーや研修では、
この認知的不協和を活用したクロージング手法を解説するのですが、
覚えていらっしゃる方も多いと思います。

いずれにしても、
広告や看板には、ヒントや気づきがたくさんある。

そんな視点で街を歩いてみてください。


~人生はデザインするもの~
ライフデザインパートナーズ株式会社
代表取締役 浅川智仁