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短期間で英会話ができるようになるには〜ステップその2.シチュエーション別会話マスター〜

前回の続きです。短期間で英会話ができるようになるには、どうすればいいのか?タイトルに書いてあるように「シチュエーション別会話」がポイントとなってきます。

シチュエーション別って旅行英会話本でよくあるやつ?

半分正解で、半分間違いです。いや、7割くらいは正解かもしれません。でも、旅行英会話の本でよく「シチュエーション別」に分かれていますが、それだけで英会話ができるようになった!という人は聞いたことがほとんどありませんね(私は全くありません)。

では、一体どうすればいいのでしょうか。ひとつずつお話をしていきます。

「シチュエーション別」が良い理由

よくよく考えてみてください。あなたが英語を使う場面ってどんな時ですか?もちろん将来的には「ビジネスで使いたい!」「通訳になりたい!」「翻訳家になりたい!」「通訳ガイドになりたい!」「なんでもペラペラ話せるようになりたい!」などあるかと思うのですが、そういうことではなく、もっと現実的に考えて最も英語を使いそうな場面っていつでしょうか?

たとえば、仕事で海外に行っても、遊び・観光で海外に行っても、まず英語を話すところって限られてきます。いきなり何の文脈もなく、そのへんにいる見知らぬ人と英語で会話が始まることは、どちらかというと稀です。

想像してみましょう。
まず、日本の空港から海外に行く場合、機内でCAさんと英語を話すかもしれません。お目当ての空港に到着し、空港で電車やバス、タクシー乗り場を探すため、空港の職員に道を尋ねることもあるでしょう。

電車やバス、タクシーに乗る時、または乗っている間、駅員さんやタクシーの運転手と話すことになるでしょう。その後、ホテルに到着し、チェックインのためにホテルのスタッフと話し、部屋の中でくつろぎます。

お腹が空いたな〜とレストランやカフェに行って、何かを注文するのに英語を話すでしょうし、お店で買い物する際にも多かれ少なかれ話すことでしょう。観光地(あるいは仕事なら企業)などを周り、そこでも道を尋ねたり、ちょっとしたことを話すかもしれませんが、それは行く場所によって大きく異なります。

そのあとは、またレストランやお土産屋さんで話したりチェックアウトしタクシーなどに乗り空港でチェックイン、そして機内でまたCAさんと少しだけ話して、日本へ戻ってきます。

いかがでしょう。何か気づきましたか?話す場面の多くは、機内・空港・乗り物・ホテルのチェックイン/アウト、レストランやカフェ、買い物というふうに非常に限られているのです。よっぽど英語が話せても、自分から見ず知らずの人にどんどん話しかけていくような性格でもなければ、大体8割方上記のような場面になるのではないでしょうか。

旅行英会話って、結構奥が深い!

上記のとおり、実はいわゆる「旅行英会話」の中に、機内・空港・乗り物・ホテルのチェックイン/アウト、レストランやカフェ、買い物がすべて含まれているのです。

とはいえ、レストランでは「これとこれください」だけを言うのではなく、わからない食べ物に関しては質問したりすることもあるでしょうし、買い物でも単純に値段だけ聞くより、物の用途について尋ねたり、値切ったりすることもあるかもしれません。

いくつかのシチュエーションしかないとはいえ、それぞれのシチュエーションでは多彩なバリエーションが含まれており、そこには語彙力やリスニング力(相手が話した英語を聞き取るため)が必要といえます。

シチュエーションごとの完全マスターを目指そう!

では、また想像してみてください。仮にあなたが、「買い物」というシチュエーションと「レストラン」というシチュエーションで使われる表現、英単語だけ、ほぼ完全ともいえるくらい、どんなパターンにも対応できるとしましょう。

その状態で、パックツアーに行ってみるとします。すると、まぁ機内ではそこまで話しませんし(Coffee or tea? Beaf or fish?くらい)、空港内や乗り物まではガイドさんがガイドしてくれます(ガイドなんだから当たり前)。ほとんどの場面では英語なしで楽しむことができますよね。

そこで、いざ自由行動でお土産屋さんに行ったり、レストランやカフェに入って注文したりする時、あなたは「買い物」というシチュエーションと「レストラン」というシチュエーションで使われる表現、英単語だけペラペラなので(上記設定)、大体どんなパターンがきてもこなすことができました。すると、周りの人はびっくり!(周りはあなたのことを本当に何でもペラペラ話せる人と思うかもしれません)、また自分でも(たとえ買い物とレストランだけでも)話せると嬉しく!なります。

このことはあなたに自信となり、きっと良い思い出になり、次行く時にはもっと英語ができるようになりたい!というモチベーションを上げてくれるでしょう。

いきなり何でも話せる必要はない

以上のことから、言いたいことはわかってもらえたかもしれません。英会話教室ではいきなりfree conversation(自由会話)なんてしても、check inやice breakingくらいにしかなりません。

大切なことは、レストランならレストラン、買い物なら買い物の場面で、想定しうる全てのパターンで、どんな表現がきても返せるようになっておくこと、それを自信をもって話せるようになっておくことなのです。

「それぞれの場面で、色んなパターンが想定される」といっても、レストランで突然脈絡もなく、どんなハリウッドスターが好きかなんて話になることは滅多にありませんし、どんな死生観を持っているかなんて話になることもありません。レストランは食事をするところなので、食事に関する「注文」「会計」など決まりきったパターンがあるのです。

まずはそういった1つのシチュエーションで、自信を持てるように練習を何度も何度も重ねることがいいでしょう。そう、「レストラン英語マスター」になるように。

あなたが「レストラン英語マスター」になれれば、次は「買い物英語マスター」になり、「迷子になった時の英語マスター」と順々になっていけばよいのです。そうやって、各シチュエーション(上記で出した例でいうと6〜8つくらい)での英語表現が得意になっている頃、色んな表現形式を知るようになっています。するとfree conversationも含めた応用力をつけることが、前よりもずっとしやすくなっていることに気づくでしょう。

「パターン化する」ということは、ある種嫌われることがありますが、ここでのパターン化は、あくまで原型を作るために必要なパターン化なのです。たとえば、「ありがとう」と言いたかったら、Thank youもThank you very muchもThanksもThank you so muchも、I appreciate itもあると言われるとどれを使えばいいのか悩みます。でも、まずは「とりあえずThank youと言っておいたらOK!」と原型さえ一つ決まっていれば、気が向いた時にThanks!とか言いかえられるようになってくるのです。

では、肝心の練習の仕方、学習の仕方は?

さて、ここまで読んでいただきいかがだったでしょうか。ここで記したことに納得していただいたとしても、どうやって練習すればいいのか、どうやって学習していけばいいのかと思うかもしれません。

理屈ではそのとおりでも、実際にうまくいくようにするには、モチベーションの持続やその英語講師の性格、適切なテキストが必要です。そのあたりは、次回にでもお伝えできればと思います。

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