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慣れたからこそ見てほしい、「営業の本質」

営業とは?

前回の続きで、「営業とは」を説明すると言いました。
現代の営業の課題とともに私の考えを書いていきたいと思います。

営業ではツールやテクニックに踊らされることなく、顧客との信頼関係を構築することが重要だと思います。

企業が業績を伸ばすことを考えたときに必ずといっていいほど出てくるのが営業です。現代の営業組織では、『インサイドセールス』『チャーンレート』『カスタマーサクセス』など様々な言葉や部署が誕生し、売り方のテクニックが注目され複雑化しています。

旧来と現代の営業
旧来と現代の営業2

営業領域に新たな考えやアイデアが生まれてくること自体は素晴らしいことですが、同時に商いの基本がおざなりになっているのではないかと感じることが増えてきました。

なので本編では私が考える営業の本質について話していきたいと思います。



【営業の本質】

私が考える営業の本質は顧客との信頼構築です。顧客と信頼関係を構築し、価値を提案し続けることができれば、顧客は自然と対価を払ってくれます。今一度、この本質に立ち返るべきと考えています。

分かりやすい例として、昔ながらの商店街に店を構える繁盛店があります。

繁盛店の店主は、店に訪れる顧客の顔と好みを覚え、彼らが喜ぶことをすれば、信頼につながり、商品をリピートして買ってくれるようになり、店の繁盛と存続につながることを経験的に知っています。だから積極的に顧客が喜ぶ提案をすることに集中するのです。

一方で、営業担当者が不信感を持たれてしまうケースも一定数存在します。

なぜ信頼関係を構築できないのか。それは、営業担当者の一つひとつの行動の起点が『顧客』ではなく、『自分』や『自社』になっているからです。自分たちの営業目標の達成を優先した営業活動や機能説明ばかりの営業活動が典型的なケースで、自分たちの都合で動くあまり、顧客が本当に欲しいものは何か想像することをないがしろにしてしまうのです。

顧客と信頼関係を作るために、まずは徹底的に彼らを知らなければいけません。


【信頼関係を構築する】


信頼関係を構築するには、顧客の理解が重要です。
では何をすべきなのか。実際僕がやってた事をご紹介します。

その鍵は「データの収集と分析」にあると思います。
これはもう釈迦に説法かもしれませんが、顧客を知っているということはどのような状態かを皆さん考えてみてください。

法人向け営業でしたら契約経路や数、解約率やプロダクトの利用率などのデータを見れば、顧客の行動がつぶさに読み取れます。

どのサイトを経由して自社サイトに来たのか、どのページに何秒滞在して、どこで意思決定をしたのか。契約は何ヶ月続き、いつサポートの申し込みがあり、どのような理由で解約・継続をしているのか。全てデータから把握できます。

それらを一元管理して分析すれば、顧客が本当に求めるものがなにか仮説を立てることはできますよね。これはもうあらゆる企業が実践し、様々な書籍や記事で同じような内容を学ぶことができます。

しかし、世の中を見渡すと徹底的にやれている企業はほとんどいませんでした。データを集めるまでに莫大なリソースがかかり、結果的に顧客の理解が徹底できていないのがほとんどです。

データを根拠に企業が取り組むべきことを示唆として提案できるので、クライアントから『解約をどうやったら減らせるか見えた』『セールスチームのどこが問題なのか理解した』『資金調達をいくらすればよいかわかった』と価値をご提案できている実感があります。

データの収集と分析がもたらすメリットは顧客との信頼構築だけではなく、社内の営業プロセスの見直し、経営改善にもなります。


【最終的に営業とは】

1 営業とは? (営業の定義と本質)

「営業とは、お客様が求めているもの、気づいていないけど、あったら役に立つものを提供していく仕事。その対価として、お金をいただく」

「営業とは、売上(利益)を上げることで、会社の経営を支え、スタッフの給料を増やし、未来に向けた設備投資、ブランディングを可能にする」

「営業とは、その活動を通して、目標達成、コミュニケーションなど、自分の成長にも非常に役立つ」


これが営業の定義であり、本質です。トップ営業ほど、言葉の表現は違えど、上記のように営業を理解しています。

そして商品やサービス、継続的な関係を通して、お客様が以下を実現するきっかけやサポートを提供します。

・お客様が、人生の質、生活の質を高める
・お客様が、欲求や願望を満たす
・お客様が、悩みや問題を解決する

そのため「お客様にとって自社の商品・サービスが役立つと確信できれば、全力で営業します。逆にお客様の利益にならないと判断すれば、丁寧に理由を伝え、お断りします。」

これもトップ営業に共通したスタンスです。


2 営業の基本は、「四方よし」

継続的に結果を出し続けているトップ営業は、共通して「売る」という行為の裏に哲学があります。

大阪の商人・伊勢の商人と並ぶ、日本三大商人の一つ「近江商人」は、商いの在り方として、「売り手だけの都合ではなく、買い手を第一に考え、地域社会へ貢献する」ことを大切にしました。

これが近江商人の商売哲学「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」です。
トップ営業ほど、このような考えを大切にしています。

さらに「三方よし」から、もう一歩踏み込んだ「四方よし」は、さらにパワフルです。

・売り手よし
・買い手よし
・世間よし
・関係者よし(会社のスタッフ、スタッフの家族、協力者、株主など)

このような考え方とスタンスが、お客様に選ばれ、トップ営業になる基本です。

もちろん、営業戦略やスキル、コミュニケーション能力など、営業力に磨きをかける必要があります。しかし「四方よし」は、本質を押さえているため、実践することで、高い結果を出せるようになっていきます。


【まとめ】

一言でまとめると、「相手を知り、相手を助ける」ということになります。

テクニックや経験、直感なども重要ですが、時代や会社によって異なります。営業の根本を深く理解し、それを体現し続けることで、成果が出るのではないでしょうか?さらに営業以外の分野でも活躍できると思います。

私たちの会社では、「営業は人生そのもの」と考えています。仕事でもプライベートでも役に立つと思っているので、身近なところから考えてみてください!


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