こんな小さな文字、読めるかってーの! >> 小見出しもないんだぜ!
■小さな文字、改行がない、小見出しがない
下の写真は、最近行った展覧会(ギャラリー)で、たまたま置いてあった説明書きなんだけどね。まあ、こうした説明書きには、おおむね展覧会の概要や意図、作家の紹介なんかが書かれていて、画廊や作家からの意思表示ということで、ステートメント、なんて呼ばれていたりする(らしい)。大きな展覧会だと、こういう紙のシートで用意されているよりも、入口あたりにパネルになって、ドーン! って貼られていたりするやつだ。さて、ひと目見てお分かりの通り、
・字が小さい
・内容が分かる題名がない
・小見出しがなくてずらずらと文字の羅列
なんだよね。しかも、展覧会場って、なんとなくわりと薄暗かったりする。そんなところで、読む気になれるかね、こういうの。しかも、こっちは老眼に乱視も入っているから、文字が書いてあるところは灰色の面=グレースペースにしか見えんのだ。こういうのを用意している作家やギャラリーは、ほんとうにこの文章を読んで欲しいんだろうか?
■noteが勧める読みやすい文章の逆を行っている
この写真の例よりもっと字が小さくて、改行なんかほとんどないのもよくある話で。写真の例の上のものなどは、数行おきに1行のアキをつくってあるので、多少可読性に配慮した珍しいタイプといえる。でも多くは、写真の下の例のようにA4サイズの紙に、ほとんど改行もなく、ベターっ、て小さな文字が並んでるのが一般的だ。しかも行間も狭い。まあ、読む気は出ないわな。薄暗がりにこれって、老眼・乱視の身には、ただの嫌がらせにしか思えんよ。
そもそもnoteには「読みやすい文章のつくり方」というページがあって、改行をしなさい、文章は短くしなさい、なんていう具合にやさしく指南がされている。ほかのページでも、「テキストに見出しを追加する」と、文章は読みやすく分かりやすくなりますよ、とアドバイスしてくれている。でも、写真の説明書きは、そんな配慮とは無関係。まったく逆だよね。
探しものゲームかよ、おい
会場には、他に題名や製作技法、製作年月日なんかが書かれたキャプションというのがある。キャプションの多くは作品の下や横に小さなパネルで貼り付けてあったりするんだけど、近ごろでは別紙にまとめて書いてあるというスタイルもふえている。その紙には作品の位置が分かるような平面図が描かれていて、番号が振ってある。で、それぞれの作品の説明文は別にまとめて羅列されていて、つき合わせて判別し、読むというやつだ。
これがまた面倒くさい。なぜなら自分の立っている位置が分からないと、なにがなにやら分からないからだ。なので平面図の「入口」というような手がかりから位置を知ることになるんだが、地図が苦手な人には虐待もいいところだと思う。
自分の位置が分かったところで、こんどは壁や床にある作品と、紙に書いてあるキャプションをつき合わせなくてはならない。手がかりは、作品に振ってある番号とか、平面図の位置だったりするわけで、手間はますますで煩雑になる。だけれど、説明書きの文字は当然ながら小さいし、加えて薄暗かったら、もうサイテーだ。もうまったく読めない。
そんな中で、いま見ている作品は、どれでしょう? その説明は、説明文のどれにあたるのでしょう? あてはまる物を結びつけなさい、を行わなくてはならんって、ただの意地悪ゲームだよな。
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