【エッセイ】どっち
前を歩くおじさんは、目を引く派手な柄シャツを着ていた。赤地に、たくさんの華やかな模様がプリントされている。
見るでもなくサスペンダーを目で追う。左右の肩から、背中で一度交差して腰まで下りている。
ああ、サスペンダーって懐かしいな。と思ったらそのおじさん、しっかりベルトもしているじゃないか。
え、どっちどっち。
心のなかで突っ込む。本人はべつになんとも思っていないにちがいない。
飛行機を降りる通路での出来事。
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