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【ハッカソンレポート】2日間でニュースアプリ開発!社員が驚いたアイディア作品を紹介

朝日新聞社では2月16~17日の2日間、2022年卒の学生・院生を対象としたアプリ開発のハッカソンを開催しました。

朝日新聞が蓄積してきた記事や写真を利用できることや、第一線で働くエンジニアたちがメンターとなるサポート体制など、「学びながら楽しく開発したい」という方にはぴったりのオンラインイベント。今回は14名の方にご参加いただき、環境設定からスタート。社員と交流を深めながら、最終日の発表会には素晴らしいアプリが揃いました。

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ご参加いただいたみなさん(社員含む)

その中でも、特に技術力やアイディアが光るアプリを開発した参加者・チームに、最優秀賞ならびに各賞をお贈りさせていただきました。このエントリでは、入賞作品と審査員の講評をご紹介させていただきます。

早速「最優秀賞」からご紹介です!

【最優秀賞】SNSライクなニュースアプリ「CLOTH」池奥裕太さん

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「SNSネイティブの人が気軽に使えるニュースアプリ」として、池奥さんが開発したのが「CLOTH」。Twitterのフリート機能のように、ニュースカードが5秒ごとに切り替わっていく仕様になっています。

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特に評価が高かったのは、「横スワイプ」と「縦スワイプ」を有効に使ったUIです。画面を横にスワイプしていくと、ジャンルに富んだ記事が表示されるのに対し、縦にスワイプするとその記事を深掘りできるような関連記事やキーワードがリスト表示されます。

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この「横スワイプで一覧、縦スワイプで深掘り」というコンセプトは直感的にも使いやすく、記事の選択もタップすることなくスワイプで完結できる点も効果的でした。

審査した社員からは「気持ち良く使えるニュースアプリになっている」「使いやすいニュースアプリってなんだろいうという課題に、真っ正面から取り組んだのが面白い」「デザインも完成度が高い」などのコメントが寄せられました。

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受賞した池奥さん

【受賞者:池奥さんコメント】
普段はWEB系の開発を行っていますが、レスポンシブなど細かい操作に制約があるため、攻めたデザインがあまりできない印象がありました。今回はアプリハッカソンということで、WEBでは無理そうな、アプリならではの動きが実現でき、その上でちゃんと使いやすいと評価していただけてよかったです。

【ベスト企画賞】ニュース性のあるゲームアプリ「EXIT ~にゅーすあどべんちゃー~」松村圭貴さん、小林竜大さん

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「ゲーム性のあるニュースアプリ」ではなく、「ニュース性のあるゲームアプリ」というのがミソ。スマホゲームに親しむ若年層をターゲットにUnityで開発された、ドット絵が魅力的なRPGライクなゲームです。

主人公は「朝日太郎」。学校の卒業試験を控える彼だが、合格するために必要なのは苦手な時事問題を克服すること。さまざまな知識を持つ村人と話すことで、時事ニュースを身につけ、試験問題(クイズ)での全問正解を目指すというストーリー。

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「おじいちゃん」「お姉さん」「子ども」などの登場人物も個性豊かで、シナリオや会話の展開にも引き込まれます。BGMも使い、非常に手の込んだゲームになっています。

審査した社員からは「ニュース性のあるゲームという発想が面白い」「アプリをダウンロードして、使ってみて楽しいと感じる一連の流れが想像できる」「おじいさんのセリフも面白かった」などのコメントが寄せられました。

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【受賞者:小林さんコメント】
理系の参加者が多い中で、自分は経済部。Unityをやっていましたが、参加するにあたって、かなり緊張していました。松村さんとチームになり、一緒に開発するうちにどんどん面白くなってきて、最終的にゲームに。開発で一番大事なのは楽しむことだと実感しました。
【受賞者:松村さんコメント】
ほとんどUnityを使っていなかったので、僕も最初はかなり緊張していました。いざスタートしたら、遊びながら開発しているようで、ただただ面白かったです。それに尽きます。ありがとうございました。

【ベストエンジニアリング賞】「類似ポーズ検索機能」足立賢人さん

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足立さんが着目したのは、Twitterで話題になった「#羽生くんの画像をアップすると近い構図の羽生さんが送られてくる」という現象でした。Twitterユーザーの集合知のなせる技でもありますが、いちユーザーからすれば「そんな画像まであるんだ」という予期せぬ出会いにもなったことでしょう。

そんなセレンディピティを生み出せるのが、足立さんがSwiftで開発した検索アプリ。画像をアップロードすると、Core MLとVision APIを使用して、被写体の姿勢推定を行い、「近い構図の画像」が含まれる記事が検索結果として表示されます。

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記事のレコメンドはニュースサイトの要とも言えますが、画像の類似度という新しい切り口と実現する技術力の高さが評価されました。

審査した社員からも「先進的な取り組み」「根拠ある技術で成し遂げられている」「プレゼンも非常に素晴らしかった」などのコメントが寄せられました。

【受賞者:足立さんコメント】
モデルなどをすべて端末内に入れて処理していたため、実装面の難しさは感じました。しかしこうした機会で、少し背伸びをする勇気やメンターの方のサポート、刺激をくれる参加者に出会えて良かったです。

【テックイノベーション賞】速読アプリ「Rapid reader」松山拓生さん、豊田睦さん、武田玲志さん

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「ニュースを読ませるのではなく、見せる」をコンセプトに、Flutterで開発された速読アプリです。形態素解析の技術を使って、記事を品詞ごとに分割。2日間で開発した「独自のアルゴリズム」によって、読みやすい単位に成形して、高速で表示します。

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視点移動することなく、短時間で記事に目を通すことができるため、隙間時間にニュースを読むのにぴったり。表示速度も自分好みに調整することもできます。

審査した社員からは「速読アプリとして完成していたのが素晴らしい」「独自のアルゴリズムを2日でつくったのがすごい」「視点移動がないのが斬新」などのコメントが寄せられました。

【受賞者:松山さんコメント】
チームで開発したアプリなので、他の2人に感謝の気持ちです。個人的にも開発しやすく、チームで良いものがつくれて良かったです。
【受賞者:豊田さんコメント】
開発中も気軽に質問して、問題解決できて良かったです。これからもスキルを磨いていきたいと思います。
【受賞者:武田さんコメント】※枠を突破したで賞同時受賞
自分ひとりだと何もできないと思っていたので、チームで開発ができて良かったです。

【ベストデザイン賞】マテリアルデザインで提供する「記事との新しい出会い」後藤祐汰さん

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「興味のない分野の記事との出会いが、視野を広げる」という新聞の良さを活かした、マテリアルデザインを使ったモダンな画面設計のアプリです。

パーソナライズによるフィルターバブルへの問題意識をもとに、右へのスワイプは関連記事、左にスワイプすると別の記事というように、新しい記事との出会いが直感的に実現されています。

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審査した社員からは「デザインがきれいに作ってある上、なぜそのデザインにしたのかという点を論理的にプレゼンできていたのも素晴らしかった」「とても工夫されたUI/UXだった」などのコメントが寄せられました。

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【受賞者:後藤さんコメント】
すごくうれしいです。デザインをダークテーマにしたので印象がやや不安でしたが、評価いただいて良かったです。

【ビジネス賞】読者とともに記事の情報を増やす「オンラインサロンアプリ」松山莞太さん


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松山さんが開発したのは、読者との双方向性を実現し、「一緒に記事を深めていく」コミュニティアプリ。React Nativeで開発されています。記事に読者が質問を書き込むことができ、それに記者が答えることで「どんどん情報量が増えていく」という発想が興味深いです。

質問・回答に対する評価も行うことができ、評価の高いやりとりは上位に表示される仕組みになっています。

審査した社員からは「メディアとサロンはもはや切っては切れない関係。こうした提案をもらえてうれしかった」「マネタイズの視点も入っていたことが素晴らしい」などのコメントが寄せられました。

【受賞者:松山さんコメント】
バグでうまくいかなかったこともありましたが、受賞できて良かったです。ありがとうございました。

2日間のハッカソンを終えて ~担当者より参加者のみなさんへ~

今回のハッカソンでは、可能性が広がるZ世代向けアプリを同世代の方々に作ってもらうことで、新しい発想からのブレークスルーを期待するとともに、学生エンジニアのみなさんに弊社エンジニアの技術力や雰囲気を知ってもらい、ものづくりの楽しさを実感してもらうことを目的としていました。

初めてのオンラインのアプリハッカソンということで、社員としても手探りでの開催となりましたが、参加者の方々からいただいたコメントからも確かな手応えを感じています。

2日間という短い期間ではありましたが、ご参加していただいたみなさんは、チームメンバーや社員とコミュニケーションを取りながら、見事素晴らしいアプリを制作されていました。柔軟な発想ばかりで、社員たちにとっても大きな刺激となりました。お忙しい中、弊社のハッカソンにご参加いただき、誠にありがとうございました。

私たちと一緒に働くエンジニアを募集しています

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朝日新聞社はデジタル事業に力を入れており、総合ニュースサイト「朝日新聞デジタル」などの開発の内製化を進め、モダンな開発手法を積極的に取り入れ多くのユーザーに使って頂けるよう日々改善を繰り返しております。

朝日新聞社では、今回ハッカソンの対象となったフロントエンドからバックエンドの開発だけでなく、ICTRADのような研究開発やデータアナリストなど様々なエンジニアが活躍しています。みんなが入社時からスキルを持っていたわけではなく、研修などを通じて仲間と切磋琢磨しながら技術を身につけています。変革期を迎えるメディアで一緒に挑戦できる人をお待ちしております。

現在、22卒新卒採用への応募を絶賛受け付け中です。ぜひご応募ください(2021/3/6まで)。もちろん、中途採用も通年で募集していますので、採用ページをご覧下さい。

(人事部採用担当・佐渡昭彦、ICTRAD・野口みな子)