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人生史上、最高かもしれない褒めことば【毎日note】#53

先日、Kindleエッセイ本『果報をさがして 沖縄移住記』を出版し、少しずつ、Amazon上のレビュー欄や、私に直接、感想を頂いています。

その中から、私の人生史上いちばんの褒め言葉かもしれない長い感想を頂きました。

許可を頂いて、以下に紹介します。


沖縄の風と匂いに彩られた心地よい移住体験記のようでありながら、そこに描かれている本質は感性に満ち溢れた若い女性筆者の心象風景であることに気づかされます。

南の島ならではの風土や景色や出来事や、あるいは筆者の暮らしや海との向き合い方の変遷が興味深く描かれて、旅情と移住への憧れを読者に焚き付けるのですが、不思議なことに、そこに地元の人との会話の言葉などは一切登場しません。ことの細目は捨象され、代わりに彼女が何を思い、次にどうしたいのかが深く静かに描かれるんです。

さりながら、無機質や独りよがりを感じさせないのは、筆者が瑞々しい感性と熟考を駆使した気づきをしっかりと内に取り込んで行動や変化を恐れず、結果の全てを「幸せ」と受け入れていることにあるからだと思いました。

まるで自分探しの旅を読者にも共有させてくれているようです。大冒険や派手な人間ドラマが展開されるわけではないのに、読んで単調にならず読後感も爽やかなのは、筆者の素直さと賢さに加えて、沖縄の海と空気がつむぎ出すものなのでしょう。

特に北海道など北国に暮らす読者には、南国で暮らす彼女に瞬間的に芽生える心の風景(ありえない雪景色とか)などに共感する場面にあふれて、おもしろく読めるでしょう。

彼女の人生探しの旅はこの後、どう進んでいくのか、気になります。


もう、まっさきに「捨象」の意味を調べてしまいました汗

こんなに、いろいろな角度から、言葉を尽くし、冷静に、穏やかに、ていねいな感想を頂いたのは初めてでした。ちなみにこの方は、言葉を扱うお仕事をされています。

この頂いた言葉を起点に、色々と思ったこともあるのですが、長くなるので、また次回にしたいと思います。

Wさん、本当にどうもありがとうございました。


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