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【写真集を作る】 vol.0 素人が写真集をつくる道のりを記録します

🌸このマガジンでは、エッセイ集のみを出版したことのあるアマチュア写真家が、自分の写真集を出版するまでのプロセスを公開します。Amazonのサービスを利用しますが、テクニカルなことよりも、写真集という「作品づくり」にスポットを当てて、アイデア段階から実現に至るまでの思考や葛藤を書いていきます🌸

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Kindleをたくさん出したい。その理由は主に、自分の作品をたくさん持ちたい、Amazonにずらりと並べたい、という欲求と、もっと正直なところでは、わずかでも不労所得を得たいというのがある。コンテンツをつくってデザインしてタイトルを決めてデータを収めれば、あとは基本的にAmazonが売ってくれるKDP出版は、お金を稼ぐ能力の乏しい私が唯一自力で出来る副業と言える(実際に対面でモノを売るなどは苦手だし、資産運用にも興味がない)。

こう言ってしまうと身もふたもない動機に思われるかもしれないけれど、根底には、やっぱり「書きたい」という思いがあって、経験したことや考えたことを目に見える形で表現して、あわよくば、見てくれた誰かが少し前向きになればいいなあなんて思う。心を縛っていた何かが、ほどけてくれればいいなあと。
(もちろん、あわよくば評価されたいという欲求もある)

でも本をたくさん書くのは私には難しい。名乗るのは自由なのでエッセイストと名乗っているけれど、間違いなく遅筆の部類に入るだろう。毎日noteだって失敗した。毎日のようにコンスタントに書いてそれをまとめて毎月出版するような芸当はできなくて、これまでも約3年間に出したのが3冊だ。

一方、月に数冊出すKindle作家もいるけど、薄っぺらい内容で数を撃てばいいとは私は思わない。商品というより、どちらかというと作品という意識があるからだと思う。調べてまとめてアウトプットする実用書系にも私は興味がない。「今はこれがキテるから」というマーケティング思考では本を書きたい欲求など湧き上がらない。欲求が生まれない活動でお金を稼ぐモチベーションは私には作り出せない。

前置きが長くなったが、正直に言うとそういう理由で、写真集に挑戦しようという結論に至った。といっても、写真集をつくりたいという気持ちはだいぶ前からあった。親のデジカメやスマホ以外では、十年ほど前に初めて中古で買ったミラーレスカメラで、写真は続けていたから。

でも、遅筆だからといって写真集ならたくさん出せるのかと言ったら、そんなに甘い話でもないと思う。趣味としてカメラを触ってきたけど、誰かに見せたいなんてレベルの写真は数えるほどだ。1冊出せたとして、2冊目を出せるほど写真が貯まるまでにどれくらいかかるだろう?

そして、基本的に文章をただ流し込めばよいエッセイ集と違って、写真集はレイアウトや構成によりいっそう気を遣うものだろう、と想像する。
時系列で並べるのか、ストーリーをつくるのか、テーマごとにするのか、そこにキャプチャをつけるのかなど、明確な答えの出ないであろう課題をたくさんこなさなければならない。

私の場合、写真集に文章を追加して、フォトエッセイという形態もいいのではないか、などとと考えだしてしまうものだから、なかなか方向性が決まらない。

Kindle(電子書籍)ならまだしも、ペーパーバックもやろうとするとその当たりの熟考の重要度も上がるだろう。でも写真集なのだから、全ページフルカラーのために印刷代が上がろうと、紙で出したい。たとえ誰も買ってくれなかろうとも、自分の手元には欲しいし、やるならしっかりこだわりたい。と思ったが、よく考えたらAmazonのペーパーバック出版サービスでは本の紙質など選べない。見本版を発売前に入手することはできるものの、紙を買えたり発色の具合を微調整できるわけではなく、できるのは入稿するデータをいじることだけだ。

もし無尽蔵に財源があるなら、プロの知識や高い品質のサービスを利用して、好きなだけ写真集の出来栄えを追求することができるだろう。でも、誰でも初期投資を限りなくゼロにできるお手軽さと引き換えに、このサービスにそんな自由度はない。

エッセイ集を出すよりも試行錯誤を繰り返し、電子版も紙版も時間を要するのは容易に想像ができた。でも、自分の手で、クオリティはさておき完成させることはできると分かっている(3度出版しているので、作業のイメージはできる)からこそ、質の分でチャレンジするおもしろさはある。

このシリーズは、そんな素人アマチュア写真家の、KDPを利用した写真集づくりに取り組んだ記録だ。
前作『くるま旅日記』のように、私の売り上げレポートのケタを変えてくれるものになるのか?
できればそこまでレポートしていきたいと思う。

🌸本記事のサムネイルは、写真集づくりをはじめるにあたって、カメラのキタムラに注文してプリントしてもらった写真。印刷したものを見るのは画面で見るよりもずうっといい体験!


🌱🌱その後、写真集が完成しました!🌱🌱


🔽これまでの著書🔽


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