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もし猿カニ合戦の猿が有能すぎるコンサルだったら


 ビットコインマキシマリストの皆さん、こんにちは!アンチビットコイナーに手のひらを返したあさぎです!

 今日は私が「ビットコインがスキャム」であり、全ては幻想に過ぎないということを皆さんにお伝えしたいと思います。

 長年、ビットコインを見てきた皆さんには意外かもしれませんがビットコインは実はスキャムコインです。あなたは騙されていました!

 あさぎはおかしい。あなたはそう思うかもしれません。ビットコインは管理者がおらず分散されており…おっと、この話は聞き飽きましたよ。

 狂人の戯言はやめてください。私の思考を汚染しないでください。


 無駄話をしても仕方がありませんので早速、解説していきたいと思います。


 そもそも"通貨"とは何なのでしょう?


 これは価値を交換するための道具ですね。価値のあるものと交換できるのだからその通貨には価値があるのでしょう。ごもっともな意見に見えます。

 では通貨の生まれる前はどうでしたか?これは「価値と価値の交換」です。魚と果物の交換ですね。わかりやすいです。

 ではここで、昔話をします。猿カニ合戦の童話をご存知ですか?

 少し思い出してみましょう。

 あるところにおにぎりを持っていたカニがいました。そこに猿が現れ、カニに言いました。おにぎりとこの種を交換しないか?この種は育てるといずれカキが実り、毎年食べるものに困らない。これはおにぎりと交換する価値があるはずだ

 猿はカニに軽快な営業トークをかまし、猿はまんまとおにぎりを手にすることができました!美味しいですね

 ところで猿はその種をどこから手に入れたのでしょう?そう、この猿はさっき道で食べ終えたカキを拾ったゴミだったのです。これはゴミなので無価値なものですね。

 猿は考えました。この無価値なものを価値があるものに変えるにはどうすればいいのか?

 考えた猿は閃きました!種は成長すれば柿の木になる!これを営業トークの切り口に、カモを探しました。どうやら彼は詐欺師のようです。

 すると頭の悪そうなカニを見つけました。あいつはおにぎりを持っています。彼ならカモにできそうです。

 次に交換を承諾したカニは早速、種を植えました。毎日水をあげて大切に育てました。これは価値を生み出すものなので水や手間をかける価値があるのでしょう。マメなカニです。

 1年経つと柿は大きく成長しました。まだまだ実は付けませんが確かに成長し、どうやらカニの投資判断は間違っていなかったようです。消え行く意識の中でカニは安堵します。カニの寿命は短いですからね

 この後の話は忘れてしまいましたが、ビットコインにもシードという概念があります。シードは種のことですがここではマジモンのシードです。

 種は育てればいずれその芽は大きく育ち、果実という価値と新しい種を生み出すようになります。種はインフレしていく通貨のようですね。

 カニは水や労力というリソースも筒がなく注ぎ込みました。これは凄い投資です!カニは凄腕投資家かもしれません。

 では、ビットコインはどうでしょう?本当に何かの種なんでしょうか?ビットコインにお金を投じ、信仰を捧げた末に辿り着く未来はなんでしょう?

 これはまだわかりませんね。物語は始まったばかりです。ワクワクします。

 ここで話を猿カニ合戦に戻します。

 今度はカニという個人投資家ではなく、もっと大きなスケールの話です。カニの子孫はやがてビックな企業になっていたのです!設立したカニ味噌カンパニーの名は留まることを知りません。

 いまではカニの子孫は出どころがわからないおにぎりを大量に持っています。資本の力は怖いですね。

 ここに猿の子孫が現れました。おや?今度は押し込む商材が違うようです。小さいですが金色に光って見えます。これはなんでしょうか?

 猿はすかさず説明します。

 「これはゴールドという金属を加工した"通貨"です!あまり価値はありませんがゴールドは採掘が難しい金属です。それをコインにしてみました?これに"価値"を持たせ、価値と価値の交換をしてみたらどうでしょうか?これは当たります!その"通貨"を生産する側にまわりましょう」

 親譲りの投資センスのあったカニは瞬時に優位性を理解しました。"通貨"という新しい概念を獲得したカニは即座に行動に移します。まずは猿という人材をコンサルに起用し、通貨の大量生産を始めたのです。血は争えませんね。

 初めはあまり理解されなかったかもしれませんが猿の営業トークはピカイチでした。瞬く間に「通貨」という概念は浸透し、物々交換しかできなかった世界で通貨の需要が高まりました。

 カニは通貨をもっと多く作りました。大量の金を仕入れ、もっと価値のある使いやすい"通貨"を作りました。通貨が流行り始めた後は追加投資を行い、歪なコインの見た目と重さも綺麗に揃え、ディテールへの配慮も忘れませんでした。

 おや、カニの真似をする者が現れましたよ。ライバル企業の海老ぷりカンパニーです。
彼らも金を買い込み大量のエビ通貨を作りました。競争の始まりです。

 この時、市場はどうなっているでしょう?どちらも信頼のおける企業が発行したコインです。どちらも使う人が一定数います。

 しかし、ここで困ったことが起こります。

 海老ぷりカンパニーは著作権侵害の訴訟を恐れ、独自規格を採用していたため元々流通していたカニ味噌カンパニー製の通貨単位とは規格が合いません。

 人々は通貨規格で派閥を形成し、どちらの規格が正しいか、どちらが使い勝手がいいか討論しました。これはどちらも同じゴールドから出来ているものなのにおかしな話ですね。

 争いは1年続きました。人も何人か闇に消されたかもしれません

 彼らはなぜ争っているのでしょうか?彼らの主張を聞いてみましょう

 カニ味噌カンパニー製通貨の原理主義者に聞きました。どうやらこの通貨は海老ぷりカンパニーの通貨より美しいようです。重さも均一で、金属の質も良く最初に登場したのもこちらなので、その点に信頼性があります。

 一方で海老ぷりカンパニーの通貨使用者はこう反論します。

 カニ味噌カンパニーは通貨生産の過程において、不当にゴールドの重力を減らして生産しており、カニ味噌カンパニーは暴利を貪っている!

 この戦いはどちらの主張が正しいのでしょうか?どちらの指摘も正しいようにみえます。

 カニは通貨のディテールに拘るあまり、生産コストがかかりすぎゴールドの重量が海老ぷりカンパニーのそれよりやや劣りました。また、提案者である猿にコンサル料として莫大な資金を払っていました。
 この点でイニシャルコストの負担が大きく、また猿のコネクションから紹介された有名デザイナーのデザイン料が通貨発行業の粗利益に対し0.5%で設定されており、ビジネスがスケール化した段階ではこれは悩みの種になっていました。
そしてカニ味噌カンパニーは猿のコネクションから引っ張ってきた提携工場にも問題を抱え、工場部門の管轄する管理職のフナムシは大量に生産された通貨の一部を着服しそれを市場で売却することで不当なおにぎりを手にしていました。
 しかし、カニにはこれを知っておきながら野放しにしていた訳があります。なんとフナムシが売却して手にしたおにぎりの一部は社長であるカニの手にも渡っていたのです。
 カニはこうする事で発行部門での利益を圧縮し、節税を行いながら足のつかない出どころ不明のおにぎりを自宅にプールしていたのです。カニは賢いですね。

 では海老ぷりカンパニーの抱える闇はなんでしょうか?

 海老ぷりカンパニーは後発ということもあり、スピード感のある事業展開を意識していました。

 そこで事業の提案者であり、カニとの信頼性も厚い猿に多額の賄賂を支払い、通貨発行におけるビジネスモデルと生産ノウハウを盗み出しました。
 また海老ぷりカンパニーはカニ味噌カンパニーの問題点として挙げられたデザイン料の負担も猿の指摘事項として重要視していたため、買い切りで外注のデザイナーに発注し長期的な視点での利潤を追求しました。ここでも猿のコネクションが発揮され、カニ味噌カンパニー製の通貨のデザイン制作をして資本家の仲間入りをした「その筋で実績のある有名デザイナーへ」と依頼が行われました。
 しかし、このデザイナーは既に潤沢な資金を手にしており、その源泉となっているカニ味噌カンパニーより魅力的なデザイン案を提出する気がそもそもなかったのです。
 通貨発行事業はデザインが定まらないまま遅れに遅れ、海老ぷりカンパニーから事業の早期展開への圧力も高まり、焦った事業部長は会議で最も無難なデザイン案を採用してしまいました。
また、この通貨の問題点はここだけではありません。
 先発のカニ味噌カンパニーが不要となって産廃としての廃棄が決まっていた生産設備の一部に目をつけた猿が割安な費用で設備を引き取り、そのまま海老ぷりカンパニーの工場に無理矢理に納品してしまったのです。猿は本当にやり手ですね。

 しかし、海老ぷりカンパニーは古い生産設備を流用していたため海老ぷりカンパニーの発行する通貨は重量や大きさにブレがありとても試作段階に於いても既存に流通しているカニ味噌カンパニーの通貨に対抗できるものではありませんでした。


 これには流石の海老ぷりカンパニーも怒り、猿を問い詰めました。

 猿は言いました

 「私は金属加工分野の知識が不足していたため、あの設備の問題点に気がつく事ができませんでした。しかし、これは何か問題でしょうか?現状での生産コストはカニ味噌カンパニーの通貨より遥かに高まっており、資料p25に記載されてある金の重量差の下限で比較しても採算性は優れています。また、通貨の重量のブレを取っても生産過程での金の目減りが不明瞭になり、カニさんと同じスキームでおにぎりをプールする余地が生まれていると考えられませんか?」

 この返答には海老ぷりカンパニーも唸りました。社内の会議室でも次々と展開される猿の数字のマジック、その根拠の強さとプレゼン力に息をのみ、猿への信頼感は瞬く間に回復したのです。

 結果として試作段階で問題は問題とならず海老ぷりカンパニーの通貨はクオリティが低いまま市場へと流通し始めました。

 そして、両企業の競争的なマーケティング戦略により"通貨"という概念は瞬く間に広がりました。ここでの猿の活躍は長くなるので次回の話にしておきましょう。

 次々と造幣される通貨に対し、市場に流通するゴールドは買い上げられ、両企業の競争はやがて金市場にも影響を与え始めました。

 しかし、このゴールド先物価格の値動きの変化を猿は見抜いていました。猿は市場関係者ではないという立場を利用して、堂々とゴールド先物で一山当てたのです。本当に猿は手広いですね。

 まだまだ猿の手は止まりません。既に莫大な含み益が生じたポジションを前に、更なるゴールド先物の買いオペレーションを仕掛け、ゴールドの高騰を演出し始めました。
高騰したゴールドは瞬く間に市場関係者に価値を認知させ、猿はゴールド関連の投資雑誌まで売り始めました。
 次に猿はゴールドの採掘現場にも目をつけ、スコップと関連商品の生産工場への投資を資産家に募りました。ここまでやり手の猿が言うのですからこれは間違いないでしょう。お金は飛び交うように集まりました。既に財界では猿は頭角を表しています。
 猿の投資した経済雑誌や息のかかったマスメディアでは連日のようにゴールドがいかに凄いものなのか垂れ流しにされます。

 既に市場関係者はゴールドの高騰に沸き立ち、莫大な資金が投入されていたのです。

 有識者と呼ばれる人達もいつの間にかゴールドが素晴らしいと絶賛しています!これは良いものだ!!

 どうやら国も"通貨"に目をつけたようです。すごいですね

 国はカニ味噌カンパニーと海老ぷりカンパニーを買い上げ、国有として合併し規格を統一すると言う名目で法定通貨を定めました。

 やりましたね。遂に国までゴールドの価値を認め、国は通貨発行権まで手にしました。

 民心の高まりはピークを突破し、期待は期待を呼び狂乱のバブル相場が始まります。思わず貴方もおにぎりをゴールドと交換してしまいました。

 さぁ、ここからが本当の猿の狂気の始まりです。

 そう、猿はカニ味噌カンパニーに"通貨"の概念を植え付ける遥か前から、大量の現物のゴールドを抱えていたのです。

 猿はここで初めて市場でのゴールドの売り仕かけを開始します。
 そこには市場価格を崩さないようにマーケットメイクできるプロのトレーダーも用意してありました。用意がいいですね。
猿は次々とゴールド先物ポジションもクローズし、現物のゴールドも売り抜けました。

 かなりの売り圧ですがゴールドの買い圧力はまだまだあります!猿はゴールドの売り抜けに成功しました。これは信じられないほど巨万の富です。

 そして、次に猿はゴールドの専門誌を事業売却します。マスメディアへの広告も止めてしまいました。いえ、それどころかゴールドの下落を批判する印象操作まで与え始めたではありませんか!

 この時点で、この世界の富と権力は猿の手に集まりました。いったい猿はどんな狂気に取り憑かれて、このストーリーを描いたんでしょうか?それは誰にもわかりません

 しかし、どうやらあなたはこの猿に"通貨"という概念を植え付けられた1人に過ぎないようです。

 通貨が法で規格を定められる遥か前から、あなたは猿に騙されていたようです。

 ここには賢い猿の陰謀が存在し、法定通貨か、ビットコインかの段階で良し悪しを争っている人々にはこれは理解ができません。

 全ての出来事は頭の良い猿にコントロールされた"シナリオ"なのかもしれませんね

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