見出し画像

今は今の楽しみ方

学生の時、47都道府県制覇を目指して旅行していた。
当時は有名観光地や景勝地、温泉を主にまわっていた。
お金がなかったから、ご当地グルメを食べる余裕はほとんどなし。
移動も18きっぷや夜行バスなどとにかく安さ重視で、それに合わせてハードスケジュールを組んでいた。

あれから約10年経って、旅の楽しみ方が変わってきた。
変えざるを得なかったというのもあるけれど……。

昔は景勝地が特に好きだった。
例えば崖とか、そういう自然が作り出した迫力あるものを見るのが好きだった。
もちろん今でも好きだけれど、当時と変わったのは体力の有無。
景勝地というのは、大抵急坂を登ったり長い階段を登ったりした先にある。
今の私は景勝地に辿り着く体力がない。
だから諦めてしまうことも増えた。

そんな私が最近すごく楽しめているのは、観光地を順当にまわることよりも、現地のカフェに入ってゆったりお茶をしたり雑貨屋さん巡りをしたり、地方都市の街歩きをしたりといった、ゆるい旅だ。
ご当地グルメを食べ尽くす!というほどの気概は持たず、あえてカフェや喫茶店でゆっくりする。
地元のお客さんたちの会話を聞いたりなんかして、方言やその土地の雰囲気を感じ取る。
それがすごく面白い。

あとは、街歩きも楽しい。
観光に特化していない普通の商店街を歩き、その土地の特徴を見つける。
そして今住んでいる街や、過去に歩いたことのある街との比較をするのが好きだ。
日本って世界的に見れば小さな国だし、人が住める土地も限られていると思う。
それでもそれぞれの土地で文化が違うのがすごく面白いなと感じる。
東京一極集中の進み具合も旅行に行くたびに実感する。

有名な観光地をまわるだけが旅行じゃない。
その土地の雰囲気を感じ取るのが今の私には合っている。


岐阜市の商店街 朝6時すぎ
来年なくなってしまう岐阜県唯一のデパートの看板

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?