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頭の中で考えてることを綴りたい5 ~平静~

子曰、君子坦蕩蕩、小人長戚戚。

君子は坦らか(たいらか)にして蕩蕩(とうとう)たり、小人(しょうじん)は長え(とこしなえ)に戚戚(せきせき)たり。

齋藤孝先生の「声に出して読みたい論語」という本で、孔子のこの言葉を知った。何となく、音が気持ちいい。最初の印象は声に出して見たときの音の流れ方のみだった。「坦か」「蕩蕩」「長え」「戚戚」。一目見ただけでは、すぐに解釈を理解できなかった。ただ、声に出して見ると、何となく意味するところの外枠を、少しだけ感じられたような気がする。

人格者は落ち着いていて伸び伸びとしている。器の小さな人はつねにせかせかしている。

私自身はよく焦る。知らないことに出くわすと、持ちうる知識を何とか頭のなかで組み合わせながらも、手が自然と急いている。その度にこの言葉を想起する。心のなかでつぶやく。人格者に近づけるかどうかは別として、心を静めるための安定剤のように、音とリズムを意識しながら想起する。

恐らく、今日一日を過ごす私も、これから気が急くだろう。人格者にはほど遠く、焦ったその時にはその場から逃げ出したくなるだろう。

ただ、知らなかったことを知ることは、言い表せない喜びや、将来の落ち着きを呼び込んでくれるはずだ。そう信じながら、焦り落ち着きを失くしたときは、何度もこの言葉にお世話になろうと思う。

声に出して読みたい論語https://honto.jp/netstore/pd-book_03368867.html

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