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親とのこと-4

母が入院して毎週土曜日に面会に行くようにしていたが、母は日に日に元気になっていて、2回目の面会の時は最初の面会の時よりもだいぶ以前の母に近くなったような気がして、少し安堵した。

しかしながら、認知症も少し入っているということもあるし、環境が変わってしまいそれに追いつけないのか、自分が病院に入院していることがわからないような時もあれば、面会に来た姉や孫たちに

気を付けて帰ってね

と心遣いができるほど調子のよい時もあった。
やはり調子がよくて、以前の母が垣間見えると姉も嬉しいみたいで、今日は調子が良かったと嬉しそうなLINEが届いた。

しかし大抵は、早く帰りたい、なぜこんなところに押し込めたのか?あんたたち3人でしめしあわせて厄介払いしたんじゃないか?と毒を吐くことが多く、入院が長引くにつれてそんな日が増えていく。

少し元気になったとは言え、自分で起き上がったり歩いたりはできない。
トイレも看護師さんにお願いするしかないのだが、自分で行けないということがプレッシャーなのか?しょっちゅうトイレに行きたいと言って看護師さんの手を煩わすことが多かった。

看護師さんだって母ばかりをケアしている訳ではない。ついに尿道に管を入れられてベッドの横にオシッコ袋が下げられるようになってしまった。

しかし、これがさらに母の怒りや焦りを増幅させることになる。
いや、これは仕方ないことだと思うし、病院はけして間違った判断とは思わない。

ただ、認知症が入っているとは言え、自分に置き換えて考えてみる。
自分の思ったように体も動かせない、トイレも行けない、さらに意に反して管を入れられてオシッコをとられる。
そりゃ、辛いよな、、、。

元々、歩くのが大好きでお出かけ好きで、バッグを買ったり洋服を買うもの好きなお洒落好きな母だったが、これは本当に許せない状況だろうなあと思う。

でもやっぱりそうであっても母にかける言葉は

看護師さんの言うことをちゃんと聞かなきゃだめだよ。ねっ。わかるでしょ?

わからないのもわかる。と思いながら、、、。


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