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【あっさじーん伝記】 誠実性とは

 2021年1月15日(金)

 久しぶりに彼から怪文書が届きました。


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 私の介護職ランクの上昇により、ついに彼の思考を読む力を身につけてしまったのかと大変恐ろしく思いました。
 しかし少考ののち、逆に彼が思考を垂れ流す病気になってしまったのだと気づきました。それでも恐ろしいことには変わりないのですが。

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 すでに遅刻が確定してしまっているものはどうしようもありません。失った期待値は永遠に帰ってこないのです。

 今回のような難敵に出くわしたとき、我々がやるべきことは、オプションから「たたかう」を選択し、「謝罪」を連打することです。

 ここで重要なことが3つあります。
 1つ目は「絶対に言い訳をしないこと
 2つ目は「心から謝罪すること
 3つ目は「許してほしいという言葉を使わないこと」です。

 「寝坊してしまったので」「バスが遅れたので」「原付が故障したので」「仁王2をプレイしていて出発するのが遅れたので

 こういった言い訳は相手の怒りを助長するだけです。ただひたすらに「大変申し訳ございません」「全て私のミスです」この2手しか勝率を上げる手段はありません。

 3つ目の「許してほしいという言葉を使わないこと」。これは具体的にいうと「もうしないので許してください」「本当に心から申し訳ないと思っているので許してください」。こんな言葉では鬼の怒りはおさまりません。

 また、あさじんさんをはじめとするコミュ力マイナスの方がよく使う言葉ですが、「まあまあそんなに怒らないでくださいよ」「いい加減に機嫌を直してくださいよ」。これらは火にニトロを注ぐ行為で、超絶マイナスポイントです。
 できることはひたすら謝り倒すことだけ。そしていずれ訪れる、相手からの「そんなに謝るならいいよ」の言葉を入手したら勝利です。

 今回の場合は待ち合わせに遅刻したということなので、「たたかう」による謝罪連打に加え、「どうぐ」も使えます。
 プレゼントを用意していて遅れたということにできるので、「手土産の持参」を提案しました。

 しかし、彼からは驚きの言葉が返ってきます。


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 なんと第3の選択肢 「逃げる」 です。


 逃げた場合、この相手と遭遇することはなくなるでしょう。つまり絶縁です。こういった場面で逃げるという選択肢が浮かぶことそのものが、彼の人生を物語っているように感じました。

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 「出費が痛い」「"安い"土産」とか言っている時点で1ミリも誠意を感じません。とても不安です。むしろ手土産でなんとかなるなら安いもんだと考えるのが普通ではないでしょうか。

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 それから15分ほど経ち、おやつ買いすぎて食べれないからあげるよ、みたいな雑なお菓子が送られてきました。これを遅刻の詫びで渡すつもりでしょうか?もしかしたら、どこまでやったら相手が怒るのかチャレンジしているのかもしれません。遅刻に加えておやつの残りを渡すのは相当なオーバープレーに感じます。

 そして締めくくりも怪文書でキメてきます。

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 その夜、あさちゃんから結果報告が送られてきました。

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 普通の人だったら食事代を全額出すのが当然です。しかし彼の場合、大貧民であることを相手も熟知しているため、多めに出すだけである程度許してもらえたという点は彼のアドバンテージの一つでしょう。羨ましい限りです。



 それから10日ほど経ったある日。

あさ 「僕でも100万くらい貯蓄できる仕事はないですかね?」

 時給1200円で不眠不休34日働けば稼げます、と答えようと思いましたが、可哀想なので真面目に返します。

私 「信用・お金・能力、このうち2つないと厳しいと思います」
あさ 「1つもないじゃん・・・」
私 「一気に3つは無理なので、1つもないならどれか1つでも手に入れられるようにがんばりましょう」
あさ 「能力を磨くしかないか」

私 「雇用主が人を雇うとき、重要な項目は3つあって、誠実であること・知性があること・意欲があること、これがとても大事です。これがあればどこでもやっていけます。ただし、知性と意欲があって誠実性がない人は危険なのでダメです。誠実性が最優先です。
あさ 「この条件も1つもないな・・・何にもないじゃん。意欲だけはなんとかなるかもしれない」
私 「誠実性をなんとかしろよ」

 雇用に必要な3つの条件があればどこでもやっていける、つまりこの3つが1つもなければどこへ行っても厳しい。彼の人生そのものがこの理論を後押ししてしまっているのです。

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私 「今となって考えたら謝って解決しておいてよかったと思いませんか?」
あさ 「すごく思いました」

 普段なら「はい」で返しそうなところですが、今回は本当に心からのYESに違いないと感じました。心からのYESということは、問題から逃げずに立ち向かって良かったと彼が自覚できたということであり、これは大変喜ばしいことです。
 逃げ癖のある人は、問題に遭遇したときにその恐怖から逃げてしまいます。今回のように戦って打ち勝ち、「戦ってよかった」と思えたのは、彼にとっていい経験になるでしょう。


 そして、彼の信用を取り戻すにはどうしたらいいか、私は四六時中考えて一つの答えを出しました。
 その答えとは、「ペヤング獄激辛カレー味に挑戦して、これからは困難に立ち向かうと意思表示すること」です。真面目です。

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 もしかして「どこまでやったら相手が怒るかチャレンジ」を私にも仕掛けてきているのでしょうか?無駄ですよ、私はあさちゃんから何をされても怒りません。介護士ですから。

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 しかし・・・


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 彼が信用を取り戻すのは一生無理かもしれない。


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