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アサの朝 (ch1) - 水道破裂


 仕事のキリがちょうど良かった金曜日の12時ごろ、たまたまグーグルの検索の下に出てきたニュースのタイトルに目が止まった。
住んでいる街の主要の水道管が3つ破裂して、街は水浸しだという。水浸しだけならまだいいが(よくはない)、破裂のせいで大部分の建物の水道が止まってしまった。

 すぐに私の家の水道を出してみる。とりあえずまだ水は出ている。浄水器の中に水を貯め、水筒の中にも水を補給しておいた。
夜になって状況を確認してみると、復旧までには1週間ほどかかるらしい。これはまた大変なことになっているではないか。

 次の日の朝、またニュースを見てみると他の場所でも水道管が破裂している。幸い私の家の水道は影響を受けていないが、それだっていつどうなるかわからない。

 ひねれば出てくる水道水も、ちょっと先のお宅からは出てこない状況になっている。災害のせいでもなく文明も進んでいるこの国も、まだまだ諸刃の剣のように脆い部分はたくさんあるのなあ。

 明日から1週間雨が続くと私のアイフォンは教えてくれたので、その前に夫と白い犬と1時間半ほど家の近くの公園を中心に散歩した。そこまで広くない公園の中には3つも噴水があって、小さな湖も水がしっかりと張ってある。

 通りすがりに5歳くらいの男の子が言った。もしかすると彼のお家は断水しているのかもしれない。Daddy, can I bring this water back home?
そうだよね。お水、持って帰りたいよね。彼の父親は、はははと苦笑いしながら噴水を見ていた。私もそんな彼らを見て、早急な水道管復旧を祈った。

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