彼氏の元彼が許せない|恋人がバイセクシャルであるときに起きる問題(体験談)
「彼氏の元彼が許せない」と書いたが、
実際は悪いのはどちらかというと彼氏(というか今は元彼)で、「彼氏の元彼」が悪いわけではない。
でも私はアホなので、
一度は愛した元彼を心から憎むことができず、
ひたすら元彼の元彼が憎い。
(まあ普通に元彼も憎たらしいけど)
もう別れてからかなり経つので、
当時のことを思い出して憤るなんてアホの所業なのだが、
それでも時々、ふとした瞬間に思い出して苛々してしまう。
なのでここで吐き出し、私の憤りを成仏させたい。
私の元彼には元彼がいた。
つまり元彼はバイセクシャルだった。
元彼の個人情報は書いていないので、アウティングには当たらないと思う。
「元彼」とか「元彼の元彼」とか、
呼称がまぎらわしいにもほどがあるので、
「元彼」を彼氏、「元彼の元彼」をA君とする。
私は彼氏と付き合った当初から、彼がバイセクシャルであることも、A君の存在も知っていた。
別にそれ自体は何の問題もない。
私自身は男としか付き合ったことがないが、フリーの状態で女に告白されたら付き合うことを検討するし、相手によっては付き合うと思う。
なので彼氏が異性愛者かバイセクシャルかなんてどっちでもいい。
とにかく彼氏に元彼(=A君)がいても何の問題もなかった。
しかしそれはA君との恋人関係が完全に切れているならの話だ。
いや当たり前でしょ?
恋人とは一対一じゃなきゃ嫌だよね?
元恋人と関係が続いているなんて嫌に決まってる。
相手が男か女かなんて関係ない。
彼氏いわく、A君とは今は恋人ではないが、大切な親友なので、
家に泊まったり一緒に遊んだり交流は続けたいという。
そう言われたら、私は「交流禁止!絶対嫌!」とは言えない。
(いや、言えば良かったのかな。なぜ言わなかったんだろう。
私は理解あるカノジョさんになりたかったのか?)
だから彼氏がA君と遊んでいても文句は言わなかった。
しかし彼氏によればA君は、彼氏が冷たくすると拗ねるらしい。
「拗ねる」というのはあまり友達にはやらない行動である。
私は拗ねるという行動をしたことがないが、やるとしたらまあ恋人相手だと思う。
それさ、A君はまだ彼氏に恋愛感情あるよね?
と思ったが、私は寛容でいたかったので、気にしないふりをした。
(気にしないふりをした私も悪いと思う。)
続いてA君の要望で、
A君と彼氏は旅行に行くことに。
「行っていい?」と彼氏に訊かれて
「いいんじゃない」と返した私。
正直、旅行は本当に「いいんじゃない?」と思った。
別に友達と旅行に行くぐらいするだろう、普通に。
え、だって友達でしょ?
恋愛感情ないんでしょ?
A君はともかく、彼氏にA君への恋愛感情が残っていない事実に疑いはなかった。(詳しく根拠を書くと別の話になってしまうのでしない)
だからこのときは、私はA君のことを大して問題視していなかった。
私は、A君と旅行に行くのは構わないが、
キスやハグなどのスキンシップはやめてほしい、
と彼氏に要請した。
彼氏は分かったと言って旅立ったが、
その禁止事項について旅先のA君から苦情が入る。
これは私と彼氏が悪いのだが、
私とA君は彼氏の紹介(?)で、その前の段階でLINEを交換していた(どういう交流だよそれ)。
A君はLINEを使って直接、私に
「スキンシップ禁止令を解除してほしい」
と要請してきた。
A君の要請はかなりの長文で、
「自分は彼氏に恋愛感情は残っていない。」
「本当に残っていない」と強調。
「今は大切な友達」
「スキンシップは友達同士で行う大切なコミュニケーション」
「あなたも女子同士ではスキンシップをやるはず」
「スキンシップを奪われて非常に寂しい」
ととにかく本当に困っている様子で訴えてくる。
(これを読んだ私は気が滅入り、もう私に黙って勝手にやってくれよ…とさえ思った。)
私は彼氏に連絡し、
「こんな事案で私に連絡させるとは何事だ。これはおまえが解決するべき問題」
と主張したものの、彼氏が主張するには、
『彼氏自身はA君とのスキンシップに関しどちらでも良いと考えていて、
A君はスキンシップしたいと考えていて、
スキンシップするなと言っているのは私なので、
この件に関しては私とA君の問題』
なのだという。(なるほど。)
むしろ彼氏はうんざりしている様子で、
それがまるで嫁姑戦争を他人事と捉えてうんざり顔をしている夫みたいで、メチャクチャ腹が立った。
少し話が逸れた。
私は悩んだ末に腹が立ってきて、
「もうどうでもええわ」という気持ちになり、
A君に「キス以外なら好きにやって下さい」と返事した。
(キスはやらないだろ?友達同士で)
正直、私は女同士でもいきなり抱きついたりするのは抵抗があるし、手を繋いだりもしないし、
スキンシップなんか犬としかやらない。
だからA君がなぜそんなにスキンシップにこだわるのか理解できなかったが、
A君の中で大事な友情表現だというなら、禁止するのも私が悪者みたいだし、そもそも私には禁止する権利がないように思った。
私の返信がそっけなかったせいか、
A君は怯えたように謝罪を繰り返し(しかしスキンシップをやめますとは言わない)、
私は結局、自分が悪者になった気分にされるのを、免れることはできなかった。
その後、私と彼氏の関係は別の事情で徐々に壊れていき、破局した。
もちろん破局はA君のせいではないが、
ずっとA君は彼氏と連絡を取っていたようだし、
破局の一報を聞いてA君は内心喜んだだろう。
そう思うと本当に腹が立ってくる。
それからもう一つ腹が立つのは、
元彼とそこそこ長い期間付き合って、
元彼が自分に惚れている人間に対してどこまで自己中心的に振る舞えるか、
自分に依存している人間に対してどれほど残酷かを目の当たりにしたので、
そんな元彼にまだ惚れ続けているA君にもメチャクチャ腹が立つ。
目を覚ませよ!いい加減。
私はとっくに覚ましたよ、目を。
いやむしろお似合いかもしれない。
そこでまた付き合ったらどうですか?
どうぞ添い遂げて下さい、そちら二人で。
もう私は絶対にお邪魔しませんので。
まあ、ここまで書いて、
悪いのは私と元彼であって、
A君ではないということが少し頭の中で整理された。
しかし今でもA君のことが許せない。
だってA君が女だったらありえない行動だろう。
A君は男だから「友達」と言い張ることができた。
それってすごく卑怯なことじゃないか。
恋人として終わったなら素直に引き下がればいいものを、「友達」とは便利な言葉だ。
おそらくA君は本心で自分に恋愛感情はないと言い張っていたのだろうが、
それはA君が自分で自分に言い聞かせていただけで実際は違うと思う。
だって本当に友達なら、恋人との時間を奪って旅行に行きたいとか、恋人に嫌な思いをさせてでもどうしてもスキンシップしたいとか思わないから。
そういう気持ちが生じている時点で恋愛感情が残ってんだよ!ああ、頭に来る。
これは私の個人的な考えだが、
「恋人」じゃなくなった元恋人は、
「友達」に戻ることはできない。
たとえ「恋人」になる前は「友達」だったとしても、
「恋人」になって関係を煮詰めてしまったら、
もうさっぱりした「友達」には戻れないし、
別れたら「未練のある元恋人」か「興味ない他人」のどちらかだ。
少なくとも新しい恋人ができたら関係を切るか、
関係を続けても存在を匂わさないようにするべきだ。
付き合うってそういうことだろう。
あとこれは私だけの問題ではないはずだが、
彼氏がバイセクシャルである時に発生するこのような問題は、
周囲に相談することができない。
相談=アウティングになってしまうから。
だから私は家族にも友達にも相談できず、
当時はこうやってnoteに書く発想もなく、
ひたすら一人でイライラしたし泣いた。
当時を振り返ると本当に自分が可哀想。
バイセクシャルでも浮気しているならアウティングされても仕方がないという条例を作るべきだ。
今になってA君に腹が立つのは、
当時はA君に怒りを感じることがなく、
ひたすら自分が悪いと思っていたから。
私ったら心が狭いのね、と本気で思っていた。
だからその反動で腹が立って仕方がない。
もし似たような問題で困っている人がいたら、
この言葉を届けたい。
大事なのはあなた自身の気持ちだ。
あなたには口を出す権利があるし、
それに耳を傾けないなら恋人が悪いのだ。
腹が立ったらその気持ちを大切にしよう。
寛容になろうとしなくていい。
心が狭くてもいい。
自分の気持ちに正直でいてほしい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?