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リュウグウノツカイ

先週から教室の壁には

『しんかい水ぞくかん』のお魚たちが展示されている。


チョウチンアンコウ やら
ダイオウイカ やら
メンダコ やら

子どもたちが思い思いの深海生物を
図鑑をパラパラめくり、選択し、模写し、壁に貼り付ける。





・図鑑に載っている生き物
 そっくりそのまま描き写す


輪郭、口、目、ひれ、脚…

ひとつの生き物を要素ごとに細分化し
描いていく様は、



・ひらがな、カタカナ、漢字…
 きれいさ

や、

・先生が黒板に書く文字
 ノートにそのまま書き写す

・文章題にて文中に登場する言葉
 解答欄にそのまま抜き出す

にもつながる。




遊びのなかで
模写する力 を育んでいる。

素敵な光景である。



上手な子は
生き物の特徴を要素ごとにきちんと捉え、
非常に正確に描くことができている。






そんな

『しんかい水ぞくかん』のお魚たちのなかでも
最大規模で展示されているのが、


こちら…


リュウグウノツカイ である。




全長約3m
ほぼ実寸大のリュウグウノツカイ


これを描くまでのエピソードが印象的だったので、
ここに記録しておきたい。



大人「次、どれ描く?」

子ども「これ!」

大「リュウグウノツカイ?」

子「そうそう!
  ほんとの大きさで!」

大「ほんとの大きさ??
  実際の大きさって、どれくらいだろ?」

子「ここに書いてあるんじゃない?」

大「んー…、これは水深、
  リュウグウノツカイが棲む水の深さみたいだね。
  大きさは書かれてないや…。」

子「じゃあ、あれ(iPad)で調べる?」

大「そうだね。調べてみよう。」


…………


大「体長約3~5mだって。」

子「じゃあ3mで作る!」

大「じゃあ紙、どれくらい必要かな?」


紙を横長につなぎ合わせていく子ども

1mのはかりを当ててみる…


子「ここまでで1m!」

大「ちょうど紙4枚分みたいだね。
  (B5用紙のサイズは、横257㎜)
  
  じゃあ、3mにしようと思ったら、
  紙何枚つなげればいいかな?」

子「1mで4枚だから…
  3mだと、4枚が3つで…
  えーっと……、12枚!」


遊びのなかで
分からないことは調べる という当たり前 や、
新たな言葉や知識
かけ算の概念 を育む。

素敵な光景である。






ここまで1つの例として、
『しんかい水ぞくかん』での遊びの光景を挙げてみたが、


正直
「どんなことをして遊ぶか?」
なんてどうでもいい。


「どんなことをして遊ぶか?」 は、
子どもを賢くする という目的のための
ひとつの手段に過ぎない





子どもが今その瞬間、
興味を抱き、熱中している遊びのなかで、

子ども と 大人 とが会話をし、


その会話のなかで大人が子どもに、

言葉経験知識
考えるきっかけを 授ける。



これができれば、
どんな遊びだって学びにつながる。
子どもは賢くなる。





遊びは学び


その遊び、学びのなかで繰り広げられる
言葉のやりとり


会話こそが大切だ。

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