『旅立ちの時』(1988年)を観ました@BS
リバー・フェニックス主演の映画。
当時は気づかなかったけど、監督はシドニー・ルメット。
そりゃ良い映画のはずだわ。観る前にリバーに気を取られ油断してた。
いい映画を見させて貰いました。ありがとうございます。
冒頭、バッターボックスに立つダニー。
野球を頑張る野球青年の話しかと思いきや、
敏感に周囲の気配を感じ取れる、繊細で賢いダニー。(劇中冒頭で確認してください)
両親の思想に振り回される子らを終始見ていて辛い。
日本で言うと、逃げ回っていた連合赤軍の残党のようなのかな。
そうか、日本国内でもこんな風に逃げ回っているんだ。なんかわからんけど、しみじみ。
ダニーの恋人になるローナの部屋に貼ってあるチャップリン、ボブ・マーリー、ジェームズ・ディーンのポスターの演出が面白かった。選別が憎いなぁ。
皮肉にも後のリバー・フェニックスと重なる有名人。暗示しているというと大袈裟かな。
部屋のポスターは彼女の父が高校の音楽教師であることへの反発なのだろう。
お父さんも娘の部屋に入るたびにため息一つ出してそう。
私がクライマックスかもと思ったシーンは、劇の真ん中あたり「ファイアー・アンド・レイン」(Fire and Rain)ジェームズ・テイラーhttps://www.youtube.com/watch?v=EbD7lfrsY2s が流れて
その曲で家族が踊りだすところが全てなのかなぁ。いいシーン。
この曲を十分に理解できるアメリカ人はグッとくるポイントだと思います。
歌詞の内容がまだ見ぬ先を示唆しているかのよう。父であるアーサーは知っているのだろうか。
普段のダニーは野球も好きだが、ピアノの才能があり、しかもジュリアードに推薦してくれる音楽教師(ローナの父)がとても熱心に勧めてくれる。
幸せな出会いだと思う。こんな先生、今も多くいるのかな。才能を見つけ出し、信じ抜いて応援する。素晴らしい先生!
応援されてるダニーの周囲は美しく見えます。関わる人たちも含めて。それはリバー・フェニックスの透明感がそうさせているのかなぁ。ダニーの両親以外は。両親には共感出来づらかった。両親だけ濁ってみえた。
リバー・フェニックスの透明感を見て欲しいです。
やっぱり好きな俳優。今、この瞬間もみたかったなぁ。50代のリバー・フェニックス。
代わりに
弟、ホアキンが出てくる映画を観るとリバーは弟の活躍に喜んでいるだろうなぁ。といつも思ってしまう。弟も変幻自在のいい役者になったと思う。私はリバーを観れない分”ソコ”楽しんでます。
タイトルの「旅立ちの時」(Running On Empty)
どちらのタイトルかで見方が変わるなぁと思いました。
原題だと、なるほどなるほどと先の見えない感じで見ていくのかな。
邦題だと、希望を感じてそこへ向かっているサマを観る感じで、いつだ?いつだ?いつ旅立つんだ?っていう見方になるかな。
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