DX推進の難しさ

DX デジタルトランスフォーメーション

我社も例外なく取り組んでいる。世の中の流れに沿った形だ。

「我社もDXに取り組んで仕事のやり方を変えていかねばなりません!」

社長の一言でDXの取り組みがはじまったのは2年前のこと。

「でも、DXがなんなのか私も知らんのだけどね」

まあ、それが本音でしょうね。

でも、社長がそう言ったものだから、なにかをやらなければいけない。

まずはDX推進室という組織ができた。社外から引っ張ってきたという人物だ。

この組織が2年間でなにをやってきたかというと、DXの一般論を語ることと現場へのヒアリング。

DXの一般論なんて語られても、「へぇ、で、あっしらは一体なにをすりゃいいんですか?」って感じだし、ヒアリングも表面をなぞっただけのもので終わっている。

僕はこれらの組織の間にいる立場なので、どちらからの声(本音)も聞こえてくる。

「こんなことに関わってるとさぁ、これが仕事になっちゃうから、まあ、適当に対応しとけばいいんでないの?」

DX推進室から社長へは

「DX化に向けて順調に進んでおりまする!」

と報告したらしい。

これを僕に教えてくれた人は「ホントかえ?」などと聞く。

「ウソですよ」

どう考えたってうまくはいかない。社外からぽんとやってきて、現場のことはおろか、社風や人間関係、各署のスキルなど、なにもわかっていない人間が進めようとしているのだから。

一度転がりだした岩は止めることができないことを僕は知っているから、できるだけ関わらないよにしている。

僕はいつの間にか、無駄な戦いはしないというつまらない男になったいたのだ。

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