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[ Symbol ] 幻視者の智天使
はじめに
本件は特異なルックスでお馴染みの「ケルピム / 智天使」のDecodeです。「Visionary / 幻視者エゼキエル」の書、第1章で語られる「四つの者」のお話。前回の黙示録のお話から随分と離れたな〜ってお思いかしら?
ご心配なく、しっかり繋がってますのよ。
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エゼキエル書1章10節
前方に人の顔をもっていた。四つの者は右の方に、ししの顔をもち、四つの者は左の方に牛の顔をもち、また四つの者は後ろの方に、わしの顔をもっていた。
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このようなちょっと不気味な多面の天使の象徴を、上記に限らず見たことがあると思います。いつものように様々な寓話がくっついておりますので本質が完全に隠れており、実際の意味は語られません。本件はそんな智天使の本質を綴ります。読み終えた時、前述の画像が違って見えることでしょう。では始めましょう。
Decode
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この智天使の象徴画が最も本質を表しています。本件ではまず、智天使の「密儀的解釈」を綴り、その後に「それが何を示すのか?」の本質を綴ります。では順にDecodeしてゆきましょう。
何を示すのか?
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人間、獅子、牡牛、鷲の4面が示すは、前回の記事 [Symbolizm] 知らねば見えぬ何事も:「黙示録」の"楽園追放後"で登場した「障壁」です。象徴画に記されていた「聖四文字」と「燃える剣」の障壁の象徴。そう言われれば前述の『カバラと薔薇十字』より引用した智天使がぴったりでしょ?
天上の至高者(三つの至高セフィロト=ケテル・コクマー・ビナー)は、この騒ぎに巻き込まれるのを避けるため、「聖四文字」と「燃える剣」を障壁として設置してしまった。
創世記3章24節には以下のように記されています。
神は人を追放し、命の木に至る道を守るため、エデンの園の東にケルビムとあらゆる方向に回転する炎の剣を置いた。
英語の方が素直に理解できるんじゃありません?
So he drove out the man; and he placed at the east of the garden of Eden Cherubims, and a flaming sword which turned every way, to keep the way of the tree of life.
to keep the way of the tree of life.
生命の木への道を守るため。
「障壁」
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よろしいですか。密儀と神話の違いを覚えて下さい。世の人々が何百年も謎解きしてる文言が「神話」であり、そこに隠された真意は「密儀」にしか書かれていないということ。ですからいくら神話をこねくり回したって真意なんて現れないのですし理解もできません。密議を知らなければ何も分からないということが実感して頂けたかと思います。
ここで以下の言葉をしっかり叩き込んでください。
そこで知恵は、その真理を象徴で包み、その直感を寓意で覆う。信条・儀式・詩は比喩であり象徴である。
無知なものはそれを文字通りに受け取り、自分で言葉の牢獄を建てる。そして痛烈な言い回しや、より痛烈な皮肉でこの牢獄に入って来ない者を嘲る。
そしてマンリー先生の言葉も叩き込んでください。
古代の賢者は自分たちの知識が維持されることを、考えられないほど極端にまで確実にしようとした。 彼らは山の表面に彫り込んだり、巨大な像の寸法にそれを隠したりしたが、そのいずれも幾何学的には脅威であった。
化学と数学の知識は無知な人が永続化するよう神話に隠したり、時間が完全には抹殺することのない寺院の経間やアーチに隠されたりした。彼らは人間の野蛮さも自然の無情さも完全に消滅させることのない記号で書いた。
今日の人々は、エジプトの砂漠に独り立つ巨大なメムノンや、プランクの段階式のピラミッドを恐れと敬意の念を持って眺める。これらは古代の失われた技術と学問の物言わぬ証言である。
この智慧は人間が普遍的な言語すなわち象徴体系を学ぶまでは隠されたままである。
この答えは新刊「Divine Ratio / Re:Decode」で綴った通りです。
ギザ、エルサレム、アンコールワット、紫禁城。
— 霜月 やよい@「数」と「幾何学」と「象徴」 (@As_above_So_me) May 22, 2023
古代の賢人が永続化させた知識が見えますか?
👇詳しくはこちらに全て綴りました👇
『Divine Ratio / 神聖なる比』https://t.co/ruvWrC0yBa pic.twitter.com/uXZ8MjZvTW
本にも綴りましたが、ルネッサンスの人々はこれを絵画に転用しました。
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同様に、宗教画に登場する人外の姿は大抵「象徴的な意味を擬人化」したもの。ゆえに「智天使には顔が四つある」とか「古代にはスフィンクスみたいなキメラが実在した」とか真に受けちゃダメですよ。それらもきちんと意味のある象徴です。いつでも、その象徴の背後に隠された真意に目を向けて下さい。パターンとコードは違いますからね。
「コードとパターンは全く異なる。だけどこの2つを混同している人は多い。
— 霜月 やよい@「数」と「幾何学」と「象徴」 (@As_above_So_me) December 29, 2020
パターンと言うのは、ハッキリと形を持った繰り返しの事だ。パターンは自然界のあらゆるところに生じる。螺旋上に並ぶヒマワリの種、蜂の巣の六角形の部屋、魚がはねた時、池に出来る円形の波紋などだよ」 pic.twitter.com/RTqVKLuk48
象徴はコード。コードの裏には必ず意思・意図があるということを忘れないでください。例えば、聖四文字の一つは「点・円」を表します。古き賢人は建造物に神の姿である「点・円」を図形にしたり、建物そのものにしたり、壁に装飾したりと様々な方法で残しました。そして、いつも言いますが、それは現代でも然程変わらないのです。
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では障壁の意味についてです。
障壁の意味
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神秘主義においては、「創世記」に描かれたケルピムは、「エデンの園」を拓き、それを隠してしまった幻想的創造物によって満たされた厚い黒い雲を意味している。
「幻想的創造物」と「天上の至高者」は同義です。「障壁」と「厚い黒い雲」も同義です。言い方は違えど同じことを言っているって分かります?
天上の至高者(三つの至高セフィロト=ケテル・コクマー・ビナー)は、この騒ぎに巻き込まれるのを避けるため、「聖四文字」と「燃える剣」を障壁として設置してしまった。
その意味はと申しますと前回と同様「道徳的規範」を説くものです。上記の『カバラと薔薇十字』の引用を続けます。
エデン的世界を求める人は、この低次感覚を持つ人によって欺かれてしまう。この四つの動物的性質は人間が光の領域に入るに先立って何よりもまず克服しなければならないものである。『カバラ』の中でアドルフ・フランクはこう書いている。
「あらゆる人間の顔をなぞっていくと最終的には4つの原型に帰着する。魂が知的、道徳的世界で持っている位に応じてそれに近づいたり遠かったりするのである。その原型とは、エゼキエルの神秘的な戦車に乗っている四つの姿、つまり人間、獅子、牡牛、鷲の形である」
人間が一番低次元で、鷲が一番高次元。ここでの人間は、前回の記事のラストで綴りました「忘却の椅子に座った英雄」のようなもの。知っているのに、知れる能力があるのに、知ろうとしない人間の例え。はっきり言ってしまえば、義務教育以降、自分で学びをしない人間です。そのような人々には決して真理は見えません。引用にも書いてありますでしょ?「この低次感覚を持つ人によって欺かれてしまう」と。
つまり、低次元の感覚を持つ人々には「四つ頭の奇妙な獣」としてしか見えない智天使の真意は、最も簡単に言えば「欲を捨てなさい」です。上記の例えでは古く、現代の我々には理解しづらいため現代的にお伝えします。
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智天使が象徴する動物的欲求を克服しない限り、人は低次元のままで動物的なのです。そして、なぜ現代はそのような人間ばかりなのかと言えば、その方があちらはコントロールしやすいから長い年月をかけ常識を形成しわざと量産したからです。ここで、わたくしがどの著作にも入れている言葉を思い出して下さい。
やりたいことではなく、やらなければならないことでもなく、
やるべきことを。
「やりたいこと・やらなければならないこと」と「やるべきこと」をしっかり区別して下さい。「やるべきこと」をマズローの階層に当てはめますと、一番上の「自己実現の欲求・成長欲求」です。つまりそれ以外は低次元の欲求ということです。人間・獅子・牡牛・鷲で示される動物的欲求です。
あなたは動物ですか?
いいえ違います。人間です。
地球上で唯一”知識”を扱える人間です。
忘却の椅子から自分の足で立ち上がって下さい。
わたくしは先に立ち上がり、炎の剣の上を歩いておりますから。
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それでは本件はこれにて締めとさせていただきます。あなた様の心にわたくしの峻厳のような慈悲が伝わりましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。
お知らせ
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来週の記事は「ドラッグ / 薬」についての危ない記事です。危ない記事だと分かっていても綴る理由は、”時の収束”を感じるから。これからの世界を生きるあなたにとって必要な智慧だから。
新刊:『Divine Ratio Re:Decode』
本:『As above So below』
アパレル&小物:Cavalier Camp
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