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[ Symbolizm ] 古代科学について

はじめに

 本件は先日アップしました動画『Words of the Wise / 賢者の言葉』内、アルバート・パイクの言葉にある「古代科学」についてです。「新年の挨拶もなしに、、、」なんて思わないで下さいね。魔女狩りをした人々の西の暦なんぞ魔女のわたくしには関係ありませんし、日本人としても西の暦に合わせて作られた伝統は関係ありませんのでいつも通り進めま〜す。

 時代やジャンルを超えた賢者の言葉はそれぞれ単体で読むと、天才ゆえの難解な言葉と認識されがちですが、本件のテーマである「古代科学」を理解すれば、全てが一つに繋がります。

「彼らの著作は古代科学に照らして読まれたとき、最も良く理解される」

古代科学

では古代科学とはなんでしょう?

 それは、深遠な原理であるπとΦを手がかりとし「外なる宇宙(人間が知覚できる範囲)」と「内なる宇宙(人間を構成する元素単位)」の「仕組み=神秘」を理解できる神聖な学問のこと。

 そして、この学問の総称は「カバラ」です。

カバラとは「秘密の」もしくは「隠された伝承」「不文の律法」を意味する

マンリー・P・ホール

 ある初期のラビによれば、カバラとは、その深遠な原理を手がかりとして、人間が「まわりにある宇宙」と「内なる宇宙」の神秘を共に理解する事ができるように「神」が人間に授けてくれた賜物なのである。

マンリー・P・ホール


 ただ、誤解しないように気をつけてください。わたくしの言う「カバラ体系」は現代の日本において「数秘術・カバラ」と呼ばれているものと何も関係ありません。なぜそういうかについては理由があります。まずは一般的なカバラについての説明をwikiから引用します。

 カバラはヘブライ語の動詞キッベール「受け入れる」「伝承する」の名詞形で、「受け入れ」「伝承」を意味する。カバラが登場する以前のゲオーニーム時代には、単に口伝律法を指す言葉として用いられた。したがって、その後ユダヤ教神秘主義を指す呼称となった際にも、個人が独自に体得した神秘思想というよりは、神から伝授された知恵、あるいは師が弟子に伝承した神秘という意味で用いられることになる。

wiki

 まぁ全然違うので覚えなくて結構ですよ。「あぁこうやって嘘がまかり通るんだ」って感じてもらえれば結構です。前述のマンリー先生の説明とも後述するカバラの定義とも全然違います。そもそもカバラとは宗教以前にあった体系のこと。それが色濃くユダヤ教の旧約聖書に残っていると言うだけ。オリジナルではありません。

 カバラ体系の中には非常に入り組んだ形で、錬金術、ヘルメス学、薔薇十字団、フリーメイソン運動などの教義が織り込まれている。カバラ体系とヘルメス学という言葉は、今日では殆ど同義語として受け取られ、古代の深遠な秘教哲学の全てを覆っている
 紀元後の始めの数世紀、カバラ体系はごく単純なものであった。それが次第に精緻な神学体系へと発展し、果てはその教義が全く理解できないほど難解なものになってしまった

マンリー・P・ホール

 故に全ては一つなのです。元を辿れば一緒なのですから。

 だからと言ってとんでもなく難しいものではありません。深淵はもちろん難解でしょうが、入り口なら誰でも理解できます。花の花弁を見て美しいと感じる心。それさえあれば大丈夫。なぜならそれが神秘の入り口だから。自然の美しさは神秘と直結しており、その仕組みを解き明かす手段がカバラなのですから。


 この入口が隠されているため、訳わかめなカバラが蔓延し真実を歪めます。では続きまして真のカバラとはどう言うものなのかをご説明申し上げます。


カバラ体系


 カバリストは神聖な学問の利用法を5つに分けました。

  • 自然学的カバラはもっぱら「自然」の神秘を探求する学者の助けとして使われた。

  • 類比学的カバラは「自然」の万象間にある一定の関連を明らかにするために体系化された。それは賢者にあらゆる生物と物質は本質的には一つである事、人間という小宇宙は、神という大宇宙の小型の模型である事を明らかにした。

  • 観照的カバラは高次の叡智的な能力を使って天球の神秘を明らかにする目的で発達した。それを手がかりとして抽象的推理力が発達し、人は無限の中に無数の世界がある事、その中に様々な被造物が存在する事を認識するに至ったのである。

  • 占星学的カバラは天文学の研究者に恒星の力や大きさや物質の成り立ちを教え、同時に惑星そのものの神秘的な構造を明らかにした。

  • 魔法的カバラは目に見えない世界の魔物や人間を超えた叡智的存在者を自在に統御しようと望む人によって研究された。それはまた呪符やお守り、加持や祈祷によって病人を治す方法として高く評価されていた。

 カバラがどう言うものかご理解頂けましたでしょうか?わたくしがお伝えしていることは全てここからであり、この視点でしか物事をお伝えしません。ただ、上記の説明だけでは現代の我々には「???」な事ばかり。でも心配はご無用。なぜなら、我々は教育で古代科学の切れ端を学んでいるから。つまり、我々が学んだ教育と言うものは、古代科学から派生したものだと言うこと。

 教育の始まりは大学です。この大学で教えていたものが調整され、現代の教育システムになります。では元々大学で教えていたものとはなんでしょう?

自由7科

 それは「7つの教養科目」と呼ばれる「自由7科」のこと。この7つの科目、記憶にございませんか?

 フリーメイソンの象徴画にもありましたね、7つの階段=7つの教養科目。それほどに大切なものということ。ただ、これも表の説明ではカバラ体系と結びつきません。では真の説明をマンリー先生に教えてもらいましょう。『カバラと薔薇十字』より引用します。

  • 文法により人は高尚かつ適切な言語を用いて最も深い思想と理想を表現する術を教えられる。

  • 修辞学により両義的な言語と言葉のあやと言う隠れ蓑に乗じてこっそりと自らの思想を隠すことができる。

  • 論理学により生来賦与されている知的才能の組織化の訓練を受ける。

  • 数学により宇宙秩序の神秘ばかりでなく、数、量、比例を解く鍵が与えられる。

  • 幾何学により形相の数学、角度の調和とリズム、組織の哲学の世界へと誘われてゆく。

  • 音楽により宇宙が天体の調和の法則に基づいており、その調和とリズムが万物に浸透している事を想起させる。

  • 天文学により人は時空の無限、自己と宇宙の適切な関係、大空の無数の星を広大な空間の中へ追い立てるあの畏怖に充ちた「未知の力」に関する理解が得られる。

  • それゆえ、こうした教養科目に親しむことにより授けられた知識を備え、学問熱心なフリーメイソンが対処できないような問題に直面すると言うことは少ないのである。

 ご理解頂けましたか?これらが「国語・算数・理科・音楽」となり現代の教育となっているのです。故に我々は教育で古代科学の切れ端を学んでいると申し上げるのです


まとめ

 アルバート・パイクの言う「彼らの著作は古代科学に照らして読まれたとき、最も良く理解される」の真意は、「現代人が古代人の残した遺物(遺跡・象徴)を読み解くときカバラ体系の視点が必要である」と言うこと。また、その視点でしか解読できないと言うこと。

 そのために必要な知識は自由7科と呼ばれる学問。それは学歴を要求するモノではなく、高い知能を要求するモノでもなく、誰もが幼き頃に教育として覚えさせられたものの延長。故に、古代の難解な知識ではなく誰でも理解可能な知識。

 見えぬは見ようとせぬゆえに。分からぬは分かろうとせぬゆえに。

全ては己の意思ゆえに。

 わたくしの著作物は全てカバラ視点で描いています。また読者様の様々な段階に応じ作品を残しております。ご自分の理解にあった作品をお選びいただき、学びを深めるためにご利用くださいまし。

 まずは絵本から。絵本だからって子供のものとは限りません。大人でも学ぶことがあると思います。絵本は無料公開しておりますので以下のリンクからお楽しみください。

 次は『智慧の初め』へ。宗教神話の無駄な飾りを全て取り除いた「神秘」を綴ったもの。古代科学への真の入り口です。このマガジンは以下の著作とセットになっております。合わせて読むことで一層の理解が得られることと思います。


 ではでは、本件はこれにて締めとさせて頂きます。あなた様の心に古代科学が届きましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。 


お知らせ

 冬休みにお弟子さんを呼び出して絵画のパスの勉強会をしていた時、思わぬ発見をいたしました。映画「ダヴィンチコード」をご覧の方はすぐにわかると思うのですが、「伝説の聖杯」をわたくしも見つけちゃったんですよね〜

  映画内では「最後の晩餐」の聖杯をDecodeしてましたけど、わたくしは「受胎告知」です。

 と言うことで来週の記事は「受胎告知と聖杯」のDecodeです。久々に自分って魔女だな〜とつくづく実感しました。内容が内容だけに、いつものように途中から有料ではなく最初っから有料の記事になってしまいますが、それ相応の内容であることは自信を持って断言します。すんごいですよ!

 さわりを動画にいたしましたので、こちらをご覧になって来週までお待ちください!


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