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ありがとう

入院されて、そのまま娘さんの家に行かれた利用者さんが亡くなられ、49日が過ぎたからアルパカに会いたいとその娘さんから突然の連絡。

会った途端、娘さんが泣き出され、ありがとうをどうしても言いたかったと。

実はこの娘さん。一般的に言うところのいわゆるクレーマー。感情で物事をすすめる人で何度事業所とかとトラブったことか。

私は理詰めで、娘さんが疑問に思いそうなところや引っかかりそうな所では資料を用意し、先回りで提案。必ず選択肢を用意した上で決めるのは本人や家族。周りは提案者であり、選択者はあくまでも本人や家族であることを口酸っぱく伝えていたから大きなトラブルには繋がらなかったけど、そこが上手く出来ないところ、そういった娘さんに対しての拒否反応があるところ、大人数(デイやショート)のスタッフが関わる所に対してのクレームが多発していた。娘さんには感情的にすすめないこと、何か気づいたことはアルパカを通して伝えようということ等かなり何度も何度もつたえた。一回電話がくると20分30分とずーーーっと電話。何度受話器に耳を当てながら、別の記録を打ったり、ケアプランをつくったこともしばしば。

娘さんのところはエリア外やったからその地区のケアマネ事業所さんに引き継ぎをし、なんだかんだで終了して1年近くたっていた。

ガンで最期は在宅ホスピス(住宅型有料で看護師常駐してて訪問診療とか、外部サービスも利用可能)に入れて毎日面会に行けて、孫やひ孫にもいっぱい会えて穏やかに亡くなられたと。穏やかな笑顔の写真をいっぱい見せてくださった。

いろいろ選択肢を先に教えてくれてありがとうって優しい笑顔で言ってくださった。娘さんが言うてた。人生の締めくくりがきちんとできたから亡くなったことは悲しいけど、しっかり看取るってことが出来たって。あなたに会えて本当に良かったって。娘さんの心からの笑顔。初めてみれた。

直接サービスを提供するわけではない。ケアマネは提案し、その選択肢を支えること。

私のケアマネのお師匠さんに言われたこと。

終結したケースを振り返ることで、また支援が出来る。

さぁ今日もがんばろう。





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