リーダーは孤独なんだ～話を聞くぐらいなら、できますよ、の巻

この国のリーダーは孤独なんだろうな、
隣で話を聞くぐらいなら、私はできる。

一国のリーダーだけではなく、
どのリーダーも、社長も、孤独を抱えている。

私自身、リーダーをするお役目をたくさん頂き、
喜びも大きいけど、孤独を感じる時がある。

あるコミュニティでは、問題のあるメンバーに
退会してもらう、という難しい時があった。

その問題のある人は、影響力が強かったから、
その人と仲が良い人から恨まれること、
その影響が飛び火するのも、予想できた。

昔TVドラマで「腐ったミカン」という話が
あったが、それを思い出す。
このままでは、腐ったミカンの周りも腐っていくんだから、
今、ここで、この人は離れてもらった方がいい。

でも、相手は感情がある人間なので、
泣いたり、こちらを責めることも言う。
あの時、私はうろたえた。
ぐらついた。

私がやっていることは、正しいのだろうか。
その人は、結局辞めてくれたけど、
私の中にも、禍根が残った。

きっと悪く言われるだろうことも、覚悟した。
「これは、絶対に必要なこと」
「これは、将来のため」
「これは、このコミュニティのため」
それでも、私の心は 乱れた。
孤独だった。

「私の気持ちを理解して欲しい」という出てきた。
私だって辛いんだから。

でも、それをおくびにも出さず、
ガンとして、NOと言った。

人に嫌われないように、と言われて育ってきた私には
非常に辛い役割だった。

いつか、時間がかかるかもしれないけど、
彼女も理解するだろう。
来世かもしれないが（笑）

リーダ―の孤独は、リーダーしか分からない。
自分がリーダーになって、こんな経験をして、

はじめて、私の元上司の気持ちが分かった。
非・リーダーの一般の人と、リーダーには、
大きな大きな差がある。
リーダーの孤独は、リーダーをやったことが人
しか分からない。

今、菅首相なんて、孤独だろうな。

昔、故・サッチャーさんの映画を見たけど、
「将来のイギリスのために」やった政策も、
ものすごく恨まれるんだよね。
「いつか、あなたも理解してくれるだろう」
と呟き、自分の気持ちをなだめた場面があった。

そんな孤独な決断で、大きくぶれた自分、
感情が乱れた自分に慣れた頃、
「吉田さん、あの件、大丈夫でしたか？」
と私を心配してくれる人がいた。
あのコミュニティで、一部始終を見ていた人だった。
「いつもさ、吉田さん、リーダーで一人で頑張ってるから」
と、私のための企画を考えてくれたようだ。
ちょっと報われた気がした。

あの孤独な決断も、感情の波も。
「これで本当に良かったのか」と眠れない夜も。
私はコーチなので、
孤独なリーダーの話を聞きたいな、と思う。
リーダーを経験した私には、リーダーの孤独な決断が、
分かるから。