見出し画像

授業のオンライン化を渋っている

 オンライン授業をやってくれと言われても、なかなかオンライン化する兆しが見えてこない学校現場です。

 一部の先生方はできている一方で、年配の先生は「うちらにはできない」と愚痴をこぼし、アクションを起こそうとする気もない人がいます。

 また若手もそれどころでないという感じで、なかなか学校という組織ではオンライン化に向けて時間がかかるなと日々感じています。※感じ始めてもう1年です(笑)

 一方で、できない理由も納得がいくものもあります。

⑴ タブレットを配布して引おこるリスクに対応しきれない

 生徒指導の多い学校にいる方はわかると思いますが、SNSなどのトラブルや 誹謗中傷、器物破損などの生徒指導に関わる事案が多い学校であると、安心して生徒たちにタブレットを配布することができない場合があります。

 現在私も生徒指導の絶えない学校であるので、 日々の生徒の生活からタブレットを配布して引き起こるリスクや事前事後指導を考えると、オンライン授業などは夢のまた夢のような感じと思ってしまうほどです(笑)

 もちろんタブレットの使い方も指導などはしますが、学校だけでは対処しきれない問題も多々あります。

 タブレット渡したことにより新たな生徒指導事案が増える 可能性がある場合、学校はタブレット配布やオンライン授業に対して消極的になると言う事は大いにあると思います。

 

⑵ 教育委員会主導の研修不足

昨年度から全校生徒一人ひとりにタブレットを配布しました。

 しかしただタブレットを配布したり、タブレットの使用についてのルール等を定めるだけであり、教員の研修と呼べるものはほとんどありませんでした。

 研修という名のものはありましたが、 研修と呼べるまでの内容はできていません。

 基本的にはログインの仕方がメインな研修だったので、具体的な活用の場面や活用の仕方等は、各個人個人で調べたり実際に使ってみたりしなければわからないと言う状況です。

 したがって意欲的な先生は常にタブレットを活用し、その担当の先生のクラスはタブレットをよく使用しているので、生徒が使いこなせていると思う場面もいくつかありますが、 そうでない先生は生徒に教えることはもちろんその先生自身も使えていないためきちんとした研修が必要だと思っています。

 校内研と言う名の研修もありますが、活用したことのない先生が多いので明日から使える機能であったり活用方法など学べることが少なく、正直現場レベルでは困難を極めていると思います。


⑶機能制限

 私の勤務する 地域では、タブレットの機能制限がいくつかあります。

 例えばGoogle driveの機能制限や、YouTubeの機能制限などです。

 理由はいくつか挙げられていたのですが、タブレットを活用する上でGoogleドライブやYouTubeなどの機能制限はかなり痛手です。

 YouTubeなどを夜通し見てしまう生徒などがいるなど、生活リズムが乱れてしまう生徒がいるためです。

 「そんなこと親が指導しろよ」と言われますが、子供に指導できない親は現実的に多いと感じています。

 さんざん学校に頼ってきたからいまさら指導できないのでしょう…


⑷ 回線が遅い

  学校の中でWi-Fiを使ってタブレットを活用しようとすると、かなりの確率で問題になってくるのかWi-Fiのスピードが遅いことです。

 調べ学習等の際に何かを検索してある記事を見ようとするとかなりの時間がかかったり、 画像を検索して表示するだけでも何分もかかってしまうことがありました。

 急激に進んだギガスクール構想のため、 できるだけ低予算での実施になったため基本的にタブレットのスペックやWi-Fiのスペック等は最底辺のものになっています。

 したがって本来であれば スムーズにできるものでも、公共のタブレットを使うことでスムーズに活動ができなくなる場合もあります。

 先生によっては私物のタブレットや個人回線を使ってスムーズに授業をしている方がいらっしゃいますが、これでは公教育とは言えません。


 このように(1)から(4)のような学校現場で タブレットを渋る理由があると感じています。

 学校の中に意欲的な先生や技術の進歩を楽しんで受け入れている先生が多い職場では、オンライン授業などはスムーズにできていくのではないかなと思います。

 しかしそうでない学校環境もあり、そういった環境にこそきちんとアプローチして、すべての児童生徒に公平な教育を受けさせる必要があると思っています。

 授業のオンライン化に関しては様々な意見があると思いますが、新たにえたツールなどを積極的に活用してからものを言いたいですね…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?