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2023年3月の日記 -巡-

 気が付いたらもう年度末で駐在も終わりを迎えそう。3月末に撤収することを考えると、意外と遊びに行ける休みの日が少ないということが判明した。
 いつどんな世の中になるか分からないし、自由に体を動かすことが出来なくなるかもしれない。あの時行っておけば良かったなんて後悔はしたくないので、いろんなところに行こうじゃないか。

・阿蘇山

 ここに行かないと九州に来たことにはならんでしょう。

 大観峰に行ってみようという事で出発したものの、野焼きをやっていてがっつり通行止めに。野焼きってなんじゃい!春先に枯草に火をつけることで新芽の生育を促し、その新芽が放牧されている馬や牛の餌になるんですって。へ~。せっかくここまで来たので、南阿蘇の草千里の方に行ってみよう。

 これが地理の教科書で見たカルデラ盆地!すごい広くてデカい!最大級の盆地という事は知っていたけれど、実際に訪れてみるとこんなに雄大な景色が広がっているとは思いもしなかった。
 阿蘇山は緑の大草原が広がっているとばかり思っていたけれど、こんな枯草の時期もあるんですね~。とても珍しいものが見れた。

 道の駅ではくまモンの誕生日祝いをしていた。駅前にはウソップが建っていた。

・黄牛の滝

 黄色い牛と書いてアメウシと読む。その昔、氾濫して荒ぶっていた滝つぼにとある高僧が赤毛色の牛(飴色の牛)の首を供物として捧げたことで、氾濫を鎮めたのが由来だそうな。その飴色の牛は阿蘇周辺では赤牛という名で美味として知られている。

 渓谷を抜けると壮大な滝の流れを目の当たりにすることができる。他の名所に較べて知名度は無いが、実はこの滝はAmazon のCMに採用されている。

 カッコ良(よ)・・・。俺にもこんな休日を過ごせるはず!ということで来ました。ミーハー以外の何物でも無いけど、実際来て良かった。会社PCのアイコンはしばらくこの滝にしていたくらい気に入っている。

・宇佐神宮

 全国4万社ある八幡宮の総本山!

 ここは二礼四拍手一礼が参拝の作法として正しいらしい。その由来ははっきりしてない、と案内板に書いてあった。そんなことあるのか。
 デカい神社は見てるだけで気が引き締まる感じが良いですよね。

・鍋山摩崖仏

 摩崖仏って臼杵にしか無いと思っていたけどとんでもない、国東周辺にもかなりの数が点在している。

・柳川

 日本史はいい国作ろう鎌倉幕府で止まっているので、戦国時代はおろか関ヶ原の戦いも東と西のどっちが勝ったのかもよくわかっていません。ここ柳川藩は立花宗茂がそんな時代に築いた由緒ある城下町だそうです。

御花庭園

 その立花家末裔の旧邸宅は「御花」という屋号で名所として一般開放されていると教えてもらい、せっかくなので行ってきました。

 ちょうど時期的にひな壇が飾られていました。雅~!天井からぶら下げている毬は「下げもん」という郷土品で、新生児のおくるみを再利用してお守り扱いするんだとか。(この辺適当)

 そして柳川の名物といえば鰻のせいろ蒸し!これがまたうめ~の。蒸して仕上げることで鰻の身はホワッホワに。その下のご飯はタレをかけてから蒸されているので、茶色い見た目に反してタレの味が濃すぎるということはなく、ほんのりふんわり香る絶妙な塩梅でした。小鉢の鰻酢(うざく)も絶品。
 ただ、せいろの中のご飯はびっくりするくらい熱いから気をつけよう!

 本来であればお堀の周りに柳の木が連なっていてキレイみたいですが、ちょうど改修工事の最中で堀の水も柳の木もサッパリ無くなってました。これはこれでレアな光景…。

・高千穂峡

 そして駐在最後の日曜日、どこに行こうか悩んだ末に行ったのは高千穂峡でした。結論、マジで行って良かった。今までいろんなところに行ったけれど、人生で行って良かった場所の最上位かもしれない。

・天岩戸

 天照大神が弟の素行不良に怒って隠れたという有名な神話の舞台です。当然写真は厳禁だけど、その天岩戸を肉眼で見ることができる!!

西本宮 招霊(おがたま)の木

 なるほど~!!天岩戸って、へ~なるほど~!!そりゃこれを見た昔の人もああいう神話があったって思っちゃうよね~!!これは絶対に自分の目で見たほうが良いです。端的に言えばデカい洞窟に岩でフタをされているという、自然の造形が神話そのものです。

・天安河原

 さっきの天岩戸神社から歩いて10分くらい。

この角を曲がると
いきなり洞窟が!

 渓谷に沿って歩いていくと突如巨大な洞窟がその姿を現す。このドデカい洞窟に神様たちが集まって、どうやったら天照が出てきてくれるか作戦会議したんだよと言われたら、マジでやったんだろうなと本当に信じてしまう。それくらいの迫力がここにはある。

・槵觸神社

 くしふる神社、と読む。一番最初の神様のニニギノミコトが天から降り立った開闢の場所、だそうです。何気にすごい場所!
 その近くの風土記の丘には、当時の時代背景が解説されていた。

日向風土記逸文
風土記は七一三年元明天皇が諸国に詔して、郡郷の名のいわれ、産物土地の状況、地名、伝説などを記録して提出された報告書で、…(中略)… 日向風土記には天孫降臨の地として臼杵郡知舗郷が明記されており、…(後略)

 え!? 風土記って実質は報告書だったの!? てっきり当時の権力者が水戸黄門みたいに諸国を漫遊して半分趣味みたいにしてまとめたもんだと思っていた。国に言われて報告書提出するとか、今も昔も人間のやることって同じなんですね。
 全国から報告書が寄せられた中で、「ウチらは天から神様が降りた場所っすよ」とか書いてあったらオイ真面目にやれよ!ってツッコまれまくったんじゃないすかね。それで嘘だと思って中央から役人が実物確認に来てみたら、高千穂のこの景色を見て「神様降りたって話マジなんじゃねーか」ってなりますわね。

・蒲田

 そして最終日を迎えて九州引き上げ。羽田空港に着いて少し寄り道をしたくなり、新入社員のころに暮らしていた蒲田の街を歩いてみることにした。

右側のBIG APPLE潰れてらぁ。

工学院通り入口写真

左角のmdが無くなって全く別の店になってる。エヴァ7よく打ったな~。

西口商店街入口
煙草屋が焼き鳥屋になってる
中古携帯屋のデカい看板も無い

・・・?

 やば、3年近く暮らしていたはずなのにパチンコ屋の思い出しか無い!今と違って一人で飲みに行くこともしなかったし、友達もいなかったので飲み屋もよくわかんねぇ!
 昔のような生活を続けていたらヤバかったな…。経験値ペラペラすぎるだろ…。

 これまで記しているように、いろんなところに行くのは好きだけれど、それよりも出不精というかズボラさが勝っている時期が俺にもあったな…と振り返ったりしている。

・これから

 かくして大分現地駐在は終わりを迎えました。北海道から通算すると約10ヶ月。実はこれだけの期間駐在したのはこれが初めてかもしれない。(あまりに長期なので転勤扱いになったことはあるけれど)

 4月からは青森案件が吹き飛んでフワフワしていましたが、今度は大阪案件に応援に行くようです。
 と思っていたら応援ではなく完全に部署異動でした。え!異動だとは聞いてねェー! つーか自分去年異動してきたばっかですよ!

 でも営業ではなく原価部門は継続なので、まだまだ仕事は楽しめそうかな、と思っている。プロジェクトの内容はなかなかハードみたいだけれど、やってみないと何とも。しばらくは本社仕事を思い出しながら覚えていこう。

 急な異動発令で周囲からは何かやらかしたように見える話おわり。

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