「腰痛が無い」「背中が真っ直ぐ」だから大丈夫⁉その価値観、ちょっと待った‼
はじめに
あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史（アズマ フミ）と申します。ミドル、シニア世代の姿勢矯正、歩き方矯正トレーニング指導をしています。
教室で、生徒さんからいただく質問と、トレーナーから繰り返しお伝えする注意点をご紹介させていただきます。
今回は、「腰痛がない」「背中が真っ直ぐ」なことについてです。
自慢できない「腰痛がない」こと
腰痛がなく、問題なく動けることはとても嬉しいことです。
でも注意が必要なのは、側弯や後弯といった、腰椎の弯曲があるのに腰痛がない場合です。
生徒さんの腰椎の動きを出しながら、いつもこんな質問をします。
トレーナー：「腰椎の凸部分は、痺れ感や腰痛など感じていますか？」
生徒さん：「腰痛も痺れもないです。歪みが大きいのに腰痛がなくて、友達に羨ましがられるんですよ」
トレーナー：「えー。それ自慢していられないですよ」
「背骨の膨らんだ方に痺れ感や腰痛は、あって普通です。それを感じていないということは、筋肉が劣化して感覚が鈍くなっていると思いますよ。弯曲して硬いままだと、鈍くて感じないままに圧迫骨折待ちしてる状態と考えた方がいいですよ」
自慢できない「背中が真っ直ぐ」なこと
生徒さん：「よく姿勢がいいねって言われるんだよ」
トレーナー：「う～ん。背中は真っ直ぐなんですけどね、動きがないんですよね」「はっきり言うと、カチカチの背中なんですよ」
「姿勢がいい印象なんですけど、腰にストレートに負荷がかかって、脊柱管狭窄や椎間板ヘルニア待ちみたいな状態と考えるべきですよ」
背骨の動きがないカチカチの背中は、背骨が逆Ｓの平背になっているか、骨盤から体全体で捻じれが生じていたり、側弯症のダブルＳやトリプルＳの状態で、背骨が突っ張り棒のように背中を動かなくしていることが理由です。
まとめ
◎腰椎の歪みがあるのに、腰痛がないのは、決して安心できる状態じゃないです。
◎姿勢が良く見えていても、背中が硬い場合、自慢できる姿勢ではありません。
病院を受診すると、「今、痛みが無ければいいでしょ！」と、医師は言ます。病院は、痛みをとることに重点を置いています。
現在の痛みの状態も、もちろん重要です。でも、医療の価値観では、超高齢化社会と言われる日本で、１０年先２０年先の健康は保証されません！
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