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生徒さんからの質問〈私の側弯症も放っておくと、背中がコブのようになるの?〉


【はじめに】

あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。ミドル、シニア世代の姿勢矯正、歩き方矯正トレーニング指導をしています。

先日、70代の側弯症Ⅽ字カーブの生徒さんから質問がありました。

買い物をするのに、お店に入ったら、肩からコブのように背中が膨らんでいる人が居たそうです。その方の背中が、自分の将来の姿なのか心配になったようです。

生徒さん:「私も、体操していなければ、あんな感じに背中がコブになるの?」

トレーナー:「いえいえ。お仕事での習慣が違いますから、背中がコブになることはないと思いますよ」

生徒さんには、なぜ、背中がコブのように膨らんだ姿勢になるのか簡単にお話ししたのですが、掘り下げて記事にしてお伝えしたいと思います。
そして、背中がコブになっていても、筋肉の習慣をなおせば、改善することを知っていただきたいです。

背中がコブのように盛っている状態を、後弯症と言います。胸椎なら胸部後弯症ですし、腰椎なら腰部後弯症と言います。
生徒さんが気になった方は、胸部後弯症の方の姿勢でした。


【胸部後弯症になる理由】

冷静に、お話ししている私自身も、胸部後弯症の方を初めて目にした時は、「なぜ?どうして、あんな形に⁉」
側弯症の知識も浅かった時なので、特別な病気と思いましたし、姿勢の状態に衝撃も受けました。

体操教室を始めてからも、すぐにはその謎は解けていませんでした。ある日、家族で大型スーパーのフードコートで食事をしていると、清掃のお仕事の方が目に入ってきました。

その方の姿勢が、胸部後弯症でした。「おおっ!ここにも」と、思った時に、以前も同じお仕事の方だったことに気付きました。

腰の高さ程の背の高いゴミ箱を覗き込んで、ごみ袋を取り出してセットしなおす姿を見て納得しました。お仕事で、日々、背中を膨らます動きを繰り返しているのです。

「なーんだ!病気じゃないじゃない。お仕事で繰り返す姿勢が、筋肉の習慣になっているだけじゃない」自分の中で、謎が解けてすごくスッキリしました。

もちろん、似たような姿勢で動作を繰り返すと、他のお仕事でもなることは考えられます。今のところ、私の知る身近なお仕事で、なりやすいと感じたのが、公共施設でゴミ箱の管理をされている方でした。


【姿勢が戻せなくなる理由】

胸部後弯症の方に限らず、姿勢が悪くなった方は、直したいと思っていても難しいのが実際です。

胸部後弯症の場合は、お仕事でゴミ箱を覗き込んで作る姿勢の時に、胸部の弯曲部分はもちろんですが、頭を前に突き出した状態で支える下半身の筋肉バランスが習慣化していきます。腰の筋肉も、伸びきって戻し方が分からなくなるのです。

たまたま、その姿勢で固まっただけの話で、人それぞれお仕事の習慣から上半身に合わせて下半身がそれ用の筋肉バランスになっていってしまいます。


【上半身を直したい時は下半身から】

胸部後弯症は、上半身の上部の目立つ位置で、コブのように膨らんで目立ちます。でも、姿勢改善の考え方は、何も特別ではありません。

下半身の筋肉バランスを改善して、伸びきった脊柱起立筋のしなやかさを取り戻し、丸くなって委縮した胸部前側の筋肉を目覚めさせましょう!

姿勢矯正トレーニングとともに、ぜひ、お仕事の後の自己メンテナンス法も覚えましょう。姿勢のコンプレックスを解消して、活き活きと仕事に取り組めるようになっていただきたいです。


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