画像1 まず読んでいただきたい宮本常一の自伝。おりふしの出会いや考えたことが語られる。彼自身の歩みと共に師事した柳田國男や渋沢敬三などを中心にした日本の民俗学の歩みと系譜がわかる。
画像2 宮本常一の生誕100年を前に編まれたアンソロジー。宮本の文章と共に宮本にゆかりの者たちによる文集。宮本学の魅力をコンパクトにまとめた一冊。
画像3 地球を四周半歩いたと評される宮本常一だが、ほとんどのフィールドは日本国内である。しかし、晩年、若い仲間の勧めもあり韓国、中国、東アフリカでもフィールドワークをおこなっている。その中国と東アフリカについての論文をおさめている。宮本の具体的なものから地域をみる目は海外においてもいかんなく発揮される。そして海外との違いよりむしろ人間として同じところに目を向ける。海外で国際協力をしている人にも楽しめる一冊。ものの見方というものがわかります。
画像4 宮本は、とある取材で飛行機を使ったことをきっかけに。空中写真の重要さにきづき積極的に研究に取り入れていく。つまり空中写真をみれば地上では気が付かなかった村の開拓の歴史とか村の構造がわかるというのである。宮本は膨大な写真を残しているが、一枚の写真から事物の意味を読み解く名人でもあった。
画像5 1971年にこんにちいわれるところの「開発倫理」をとりあつあかった「調査地被害」を軸に弟子の安渓遊地がみずからのフィールドワーク経験と今日的課題を語った本。フィールドワークに出る前に読んでおく本と副題にあるが、研究者や開発援助関係者は必読の本であるといえる。
画像6 宮本常一というとまずこの本があげられるが、聞き手の名手としての宮本の姿と考察がみられるが、それは宮本の魅力の一端にすぎない。この本の一篇に「寄り合い民主主義」を読み取るものもいるが、きちんと裏付けが必要である。
画像7 宮本常一の再発見のきっかけとなった佐野眞一の1996年の単行本を文庫化したもの。宮本と師の渋沢敬三を中心とした評伝。

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