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#25 ゆっくりと咲く花

"○期生 全員卒業"
そんな言葉を使う日が目の前に訪れるなんて
数年前の自分は 思っていなかった。

ましてやそれが"2期生から"だとは
想像もつかなかった。



2023年3月28日
鈴木絢音 卒業コンサートでの鈴木の卒業により
乃木坂46 2期生は全員 グループを卒業した。

今日までに乃木坂に存在してきた5つの期の中で
一番最初にその幕を下ろしたのは 2期生だった。


全員が研修という異色のスタートだったことから
彼女たちには様々な重圧がのしかかった。

他の期に比べ 立つ場所を与えられなかったこと。
全員が正規メンバーになるまでに
2年の歳月を費やしたこと。
表題曲センター経験者が わずか1人ということ。

彼女たちに与えられたルートは
周りとは違う 長くて暗い茨の道。



いつしか "不遇"という名のレッテルを貼られた。
それは周りの人から見えた 2期生の姿だった。



しかし 彼女たちは前に進み続けた。

彼女たちは彼女たち自身が持つ才能で
自らの価値をさらなる高みへと押し上げ
与えられた場所に さらに上の場所に
何度も花を咲かせた。

不遇だと言われつづけても
お互いを思い 道を進んできた。



彼女たちは 不遇を破壊した。




僕たちは何か 勘違いをしていたのかもしれない。

確かに 与えられた環境は
他とは違ったのかもしれない。

それでも彼女たちは 適応し 満たし 超えてきた。
与えられた世界を さらなる高みへの糧とした。

彼女たちは彼女たちのステージを
彼女たちの色に染め上げた。



これが2期生なんだ。
不遇だなんて 絶対に言わせない。
絶対に言わせるものか。




最後に乃木坂46を旅立った鈴木絢音は
こんな言葉を残している。

『悲しい物語を宛て書きされちゃうことも多かったけれど、私の乃木坂10年間は、人生で一番美しい10年間でした。だから皆さんの心にある私の乃木坂人生も、悲しい物語じゃなくて、輝かしい記憶であってほしいなと思います。』


『悲しい物語を宛て書きされた』
それは私たちが勝手に2期生を他期と比較して
劣っていると感じたことを宛て書きしていたのかもしれない。

でも 間違いなく 彼女たちは輝いていた。

同期が卒業する度に 絆は深くなった。
『自分よりも仲間のために』
そんな強い思いを どのメンバーからも感じた。

だから 悲しい物語なんかじゃない。
彼女たちが描いた
彼女たちにしか描けなかった
輝かしい 10年間の記憶なんだ。


だから僕は 肯定したい。
辛かった時期も 笑顔だった日々も
2期生のすべてを肯定したいと思う。

そして 僕の中に2期生は
輝かしい記憶として 残り続ける。




僕が1番好きな2期生楽曲がある。
『ゆっくりと咲く花』という楽曲だ。

この曲は1曲で
2期生の全てを表しているような曲だ。


自分の無力さにただ気づかされて
微笑み方さえ忘れた

鈴木絢音が堀未央奈にかけた言葉
「私に実力がなかったから みお(未央奈)が辛い時に傍で支えてあげられなかった。力不足でごめんね」

その悔しさは 僕たちが理解するには
あまりにも恐れ多すぎる。

これだけ魅力と実力を持ってしても
日の目を浴びるために 苦しみ続けた。

彼女たちは 自分よりも同期のメンバーのことを考えるのが一番苦しかったのだろう。


花にもいろいろとタイプがあるんだ
土から そう芽が出るまで
不安な日々を過ごし 待ち続けていた ずっと

彼女たちは待ち続けた。
報われない日々も 彼女たちの色で
ずっとずっと 待ち続けていた。

彼女たちにしかないタイプ。
彼女たちだからこそできた忍耐力。

そこから花は満開となる。

みんながそばにいてくれたから
こんなに素敵な花咲かせることができた

2期生は 大きな花を咲かせた。
最後までずっと 個人の魅力を全開にして
僕たちの心にも 花を咲かせた。

他の期にはない 特別な経験が
彼女たちの花を 大きく 美しくしていた。

自分なんかどうせダメだと思わずに
頑張ってみよう 誰かがきっと見ててくれる

彼女たちがいちばんに伝えたい思い
彼女たちが指し示した未来を表している。

彼女たちは この歌詞を 体現してくれた。



2期生が全員卒業した今日 改めてこの曲を聴くと
2期生が最後に残したかったメッセージを
この歌詞に乗せていたんじゃないかって。

この日のために作られた 手紙のように感じる。

僕たちは2期生を見守ってきたファンとして
2期生の姿を 胸に刻まなければならない。



2期生を知ることが出来て
新たに得たものはたくさんあった。

やっぱり2期生が好きだ。

乃木坂全体を推している僕がこんなに好きだから
2期生推しの方は もっと愛しているのだろうと
願うばかりである。

ここまで綴ってきたが
どうしても内容に納得できていない。

伝えたい思いが 言葉に乗らない。

きっとそれは 言葉にできない
2期生の美しい花なのだろう。

だからもうこれ以上 ベタな表現をするよりも
胸の中に2期生の姿を 刻みこむことにしよう。



2期生のみんなへ

乃木坂46になってくれて 本当にありがとう。
10年間 夢と幸せを 本当にありがとう。
言葉にできない 素敵な大輪の花をありがとう。



さよなら またどこかで…!

乃木坂46 2期生よ 永遠なれ…!





2023年3月29日  arukaS(アルカス)



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