イーストウッド御大「Cry Macho」 あったかいんだからァ~
御年92になる我らが”魂”
クリント・イーストウッドの最新作!そして監督40作目!
「Cry Macho」
前作は「運び屋」で、哀愁あふれる実話だったわけですが
今回は哀愁はそこそこに、ここ数年では考えられないほど
私のオールタイムベスト不動の1位「Jersey Boys」に次いで
明るく!さっぱり!めでだしめでたし(?)で
タイトルや予告で受けた「グラントリノ的な重い話なのかな...しかもメキシコって嫌な予感しかしない....」
と身構えていると
「え?こっからアメリカの負の遺産が降りかかる。みたなことないの!?
よかった...」
となる、いい意味で肩透かしな映画だった
しかしよくよく落ち着いて考えてみると
イーストウッド扮する主人公のマイクはアメリカで全てを手に入れ、全てを失い
過去の恩義を理由に騙され、アメリカから追い出され(?)
似た境遇の相手をメキシコで見つけ、そこで余生を送る。
と、ついに脱アメリカ宣言ばりの内容になってて
メキシコとアメリカのハーフの少年が今後向き合うことになるであろう問題には、イーストウッドは干渉することなく
グラントリノほどではない、ゆる~い魂の継承の後、もし嫌ならこっちに来い。と逃げ場を用意して、アメリカへと送り出す。
リバタリアンであったイーストウッドも
さすがに92歳ともなると、今のアメリカを憂う。とかでもなく
古き良きアメリカでさえ追い出され、追われるような放浪の後
見つけた最後の憩いの地は言葉も通じないメキシコの片田舎
って、結局哀愁に溢れて一筋縄じゃいかないなぁ。
でも映画そのものは凄くさっぱりとしてる。
そんなマルパソクオリティの良い映画だった
きっとまだまだ映画撮ってくれると思うので、ひたすら楽しみに
そしてイーストウッド御大の健康を日々祈ります
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