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実はストーリー作りで必須の知識:「精神科医が見つけた3つの幸福」を紹介

こんにちは、アルです。
本日は番外編といたしまして、樺沢紫苑先生の著作、
「精神科医が見つけた3つの幸福」をご紹介します。
今後この知識を応用して活動していくのでなにげに必須科目です。

私は普段、AIを用いてより面白いストーリーを作るコツを研究していますが、最近注目しているのがこの幸福ホルモンです。

私は映画を数百本、漫画は実家の本棚に入り切らずベッドの下棚にも詰め込むも入り切らずネカフェに数十万円課金して読み続け、アニメを連日睡眠を削って見まくったり、ゲームを数十年嗜んできた中で
「モーガン・フリーマンのナレーションが入る映画はだいたい名作説」とか
「CLANNADはやはり人生だった説」とか
「ベルセルクやFFTの主人公・ライバルの関係性はデビルマンが起源説」とか、
小話になるようなものを挙げることはいくらだってできるようになりました。
ですがそもそも、
面白いってなんなの?という根本的な答えが感覚ではわかっているような気がするものの、言語化できずにいました。
読み手としては小話を出来るだけでもよかったのですが、
作り手としては困ってしまいます。

研究を進める中で私は幸福ホルモンに注目しはじめます。

面白い作品を見ること=「幸せ」という私の人生だったからこそ、こういう考えに至ったのかもしれません。
しかも研究が進むにつれ、「これはあながち間違ってないのでは?」と自信を持ち始めてもいます。

私はこれを立証すべく今後もこの研究の過程を共有していきますが、そもそも幸福ホルモンについて一度しっかりとお話しさせていただく方がいいと思い、今回の記事を書き始めました。

幸福ホルモンについて最もわかりやすく解説されていると思う「精神科医が見つけた3つの幸福」ですが、私が最近読んだ本の中でも
実生活に直結している
・内容が現実的かつ具体的で実践しやすい
人生を通じて役に立つ指標となる
などの理由から、特におすすめの本となっています。
本書の内容を要約してご紹介します。

次回はこの知識を応用して詳細な仮想オーディエンスを作り、作品への反応を測る試みをしてみたいと思っています。

ということで、この記事はこんな方に向けて書いています。
▶幸福ホルモンで生活を豊かにしたい方
▶本選びに迷っている方
▶ついでに私の研究に興味を持ってくださる方

幸福ホルモンとは

幸せの定義

もしあなたがこんなことをきかれたら、咄嗟に答えることができるでしょうか。

「あなたは今、幸せですか?」

阿佐ヶ谷姉妹のネタなら笑って終わりですが、真剣にこれを聞かれたら困ってしまいませんか?
心から、「私は今幸せです」と答えられるでしょうか。
きっと「そもそも幸せなのかよくわからない」と感じる方も多いんじゃないかと思います。

これは「幸せの定義」が曖昧のまま生きているから自信を持って幸せと言えなかったり、答えに困ってしまうのです。
当然人はみな幸せに生きたいの願っているはずですが、そもそも幸せがなんなのかわからず生きているのです。これでは幸せになるのは難しい。幸せだとしても、それに気付かず生きてしまうことだってあるかもしれません。

本書では幸せを、
「ドーパミン的、オキシトシン的、セロトニン的な幸福が全て満たされている状態」
と定義しています。
幸福ホルモンは100種類以上あるとされていますが、これら全てを同時に満たすなんて出来そうにないですよね。
しかし中でも特に重要で「3大幸福ホルモン」と言われるドーパミン、オキシトシン、セロトニン。この3つを正しく満たすことにより、脳科学的な観点から人は幸せになることができると本書で主張しています。3つだけならなんとかなりそうな気がしますよね。

幸福ホルモンの性質

それでは3つの幸福ホルモンについて詳しく見ていきましょう。それぞれの幸福の特性がこちらです。
①セロトニン的幸福
健康の幸福。心と体の健康
②オキシトシン的幸福
つながりと愛の幸福。友情、人間関係、コミュニティへの所属の幸福
③ドーパミン的幸福
お金、成功、富、達成、名誉、地位などの幸福

得る順番が大切

そしてこれら3つの幸福ホルモンには得るべき順番があるのだと筆者は言います。
その順番とは、
セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン的幸福
です。
セロトニン、オキシトシンをないがしろにしたままドーパミンだけを目指してしまうと、メンタル疾患身体疾患にかかる確率があがり、幸福どころか不幸になってしまう可能性が高くなると言います。
筆者の樺沢先生は本業が精神科医であるため、健康をないがしろにして必死で頑張りすぎるがあまりにメンタルや身体を壊してしまう患者さんをたくさん診てきたそうです。
「頑張る」には「健康」という基盤が絶対に必要なのだと強く断言しておられます。
また、オキシトシン的幸福をないがしろにしたとしても、同様に不幸になる可能性が高くなります。
たとえば「家族のつながり」をないがしろにし、毎日遅くまで残業し仕事に頑張りすぎるあまりに妻から愛想をつかされ、子どもから毛嫌いされてしまっては「幸せ」とは言えない、と筆者は訴えかけています。
オキシトシンもセロトニンと同様、ドーパミンより優先されるということです。

では、「健康」と「つながり」ではどうでしょうか。
仕事も順調で家族と一緒に幸せな生活を送れていたとしても、ある日突然「ガン」を宣告されてしまったらどうしょうか。それでも「幸せ」と言えるでしょうか。言えないですね。自分の健康があってこその「つながり」があります。もし子どもに「難病」が見つかったら?毎日不安で仕方なくなります。「自分の健康」と同様に「家族の健康」もなければ幸せを感じるのはとても難しくなるのです。

あるメンタル疾患を抱える患者さんに「たまには友達とお茶にでもいって見るのはどうですか?」と先生が提案したところ、
「こんなに調子が悪いのに人と会えるはずがないでしょ!」と強く反論されたことがあるそうです。
メンタル疾患にかかると、友達と会ってお茶をするという簡単なことすらできなくなってしまうのです。セロトニン的幸福を失えば、連鎖的にオキシトシン的幸福を失ってしまうことを示しています。
つまり「健康」が先で「つながり」は後になるのです。

掘り下げてみる

では一つずつ掘り下げ、それぞれの幸福を得るための実践法とともに見ていきましょう。
まずはセロトニン的幸福から。

セロトニン


セロトニンはオキシトシンと共に「be」の幸福とされています。
そこに「ある」、「存在する」という意味です。
朝起きてカーテンを開けて青空を見た時に「爽やかだ」、「すがすがしい」と感じる。そこにはセロトニン的幸福が「ある」といえます。しかしこれに「気づかない」人が多いのです。持っていても気付かなければ幸福を感じることはできません。そしてそれを「失ったとき」、初めて持っていたことに気付きます。健康のありがたみは病気になってやっと気づくことが多いですよね。それでは遅いのです。

セロトニンが充実しているときは「爽やか」な気分でいられます。
逆に低下した際は「なんだか体調が悪い」と感じます。
先生が100人を調査したところ6割の人は「調子がいい」、
4割の人は「体調がすぐれない」と答えたそうです。4割の人はセロトニンが十分に分泌されていないのです。
また、「うつ病」の人は「究極的なセロトニンの低下状態」だと言えます。
セロトニンが極度に低下すれば憂鬱になるほか、感情のコントロールがききづらくなり、イライラしたり悲しくなることもあります。

セロトニンを出すための実践法は3つあります。
①朝日を浴びる
②リズム運動をする
③咀嚼する
これが最も効果的だと先生は言います。
これを全て行う方法として「朝散歩」を提案されています。朝日を浴びながら散歩し、少し早めに歩き、帰ってご飯をよく噛んで食べる。
これが最も効率よくセロトニンを分泌する方法だとしています。
余談なのですが、グリーンランドという国がありますよね。この国では11月から1月の間「極夜」という日がほとんど昇らない期間があるそうです。そしてグリーンランドは世界でもっとも「うつ病患者」が多い国なんだそうです。自さつ数も世界で2位。これは朝日を浴びられない期間が長いことでセロトニンが分泌されないために精神を害してしまう人が多く、しかも寒いのでアルコールに依存(ドーパミン的幸福)する人が多いことが理由なんだそうです。これは地理の動画かなにかで勉強したんですが、この朝散歩の話を見た時に「なるほど、理にかなってる」と感心した記憶があります。
この朝散歩、私もコーヒー片手にやったことがあるのですが、想像してた以上に気持ちがいいです。徒歩5分ちょっとのところに自然豊かな広い公園があるのですが、その自然を見ながらのんびりしていると本当にリフレッシュできました。おすすめなので、ぜひ試してみてください。

オキシトシン

2つ目はオキシトシン的幸福です。
オキシトシンもまた「be」の幸福です。
友人や家族、パートナーなど、一緒に過ごしていると幸せを感じる相手がいれば幸福を感じられます。しかし、この人たちが「いて当たり前」と感じるようになり、いてくれるありがたみを忘れてしまえばこの「be」の幸福は感じられなくなってしまいます。セロトニン同様、その人たちがいなくなってからありがたさに気付いても遅いのです。普段から意識してこの幸せを感じることが大切です。

オキシトシン的幸福が損なわれ、「孤独」だとどうなるか。これはそのままセロトニンの欠如に繋がり健康を損ないます。
たとえば日本人男性の寿命の中央値は約81歳とされていますが、未婚男性の寿命は67.2歳だとする研究データもあります。これは孤独によって健康を害するほか、一人だからといい加減になってしまい不健康な食生活を続けることが原因にもなっているようです。「孤独」の弊害はあらゆるところに出てきます。

ではオキシトシンを出す実践法にいきましょう。以下の方法があります。
①スキンシップ
パートナー・親子との交流。赤ちゃんを抱っこする。おじいちゃんの肩をもんであげる。またはマッサージを受ける側になってもいいそうです。
②仲間との交流
スキンシップが難しいと言う方はこちらがおすすめです。仕事でも趣味でもいいので、仲間と会話やアイコンタクトなどの心の通った交流をとることでオキシトシンは分泌されます。大切なのは「ポジティブな交流」であることです。
③親切、感謝をする
これは親切、感謝を「する側」でも「される側」でも効果があります。つまり自分から親切にしたり感謝を口に出して言う習慣を身に着けることで自分と相手双方がオキシトシン的幸福を得られることができます。
④ペットとの交流
スキンシップは人間だけではなく、動物とでも大丈夫です。なでたり、抱っこすることでお互いにオキシトシン的幸福を得ることができます。

ドーパミン

最後にドーパミン的幸福です。
ドーパミンは他2つとは違い「do」の幸福です。
つまり得るためには労力や時間がなどの「対価」が必要になります。
そしてドーパミンは「もっともっと」とさらにほしくなる性質があります。なので、手っ取り早くお酒などでドーパミン的幸福を得ることに慣れてしまうと、2本、3本、4本…と何本も飲まないと満足できなくなり、これを何年も続けてしまうと「アルコール依存症」となります。
また、「be」のセロトニン、オキシトシンとは違い減衰していく幸福であるということも知っておかなければなりません。時間が経つとどんどん幸福が薄れていくのです。

ドーパミンは他2つと比べ扱いが難しい幸福ホルモンですが、良い面だってあります。
ドーパミンは「学習物質」とも呼ばれており、集中力、生産性、モチベーションなどを上げ「自己成長」の手助けをしてくれます。
うまく扱うことで幸福を得ながらさらなる成長の手助けをしてくれるわけですが、実際にドーパミンを上手に扱う実践例をあげていきます。

1.お金を使うとき、もらうときに「感謝」をする
「一瞬で人生を変えるお金の秘密 happy money」という著書に、「お金を使うときに感謝するとお金が戻ってくる。お金が増えていく、だから、お金に感謝しましょう」とあるそうです。
これはドーパミン的幸福(金銭的幸福)がオキシトシン的幸福(感謝)と結びつくことで「do」の幸福から「be」の幸福になり、減衰しづらくなるのです。
2.制限する
ドーパミン的幸福は無理のない範囲で「制限」することで、減衰しづらくなります。
たとえば週6日飲んでいたお酒を週3回にする。
スマホを意図的に使えないようにする、などです。
お酒であればたとえば「買い溜めをせず、そもそもお店に行かないようにする」、
スマホであれば「充電器を持ち歩かない」など「意志」ではなく、環境を変えることで成功確率を高めることができます。
3.コンフォートゾーンを出る
コンフォートゾーンとはそこにいると安心できる空間のことです。よく知っている人・場所・仕事などです。これらの空間からあえて飛び出すことで、より早く自己成長につながります。よって、ドーパミンを感じやすくなり、成長が早まるわけです。


いかがでしたでしょうか。簡潔ではありましたが、幸せについて具体性をもって考えるきっかけになっていれば嬉しいです。
もっと詳しい内容が知りたい方はぜひ本を買って読んでみてください。

また、こんなふうな幸福ホルモンを活用したストーリー作りの記事を書いています。よかったらぜひ読んでみてください。


では、今回はこれで終わりです。ここまで読んでいただきありがとうございました!
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